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【大学生が本気でミスコンに向き合ってみた話。#1】そもそもミスコンって?

はじめに

こんにちは!私たちは、国際基督教大学でジェンダー・セクシュアリティの問題について考え発信する学生団体、ICU PRISMです🌈

突然ですが、みなさんはミス・ミスターコンに対してどのようなイメージを持っていますか?ジェンダーやセクシュアリティの観点から議題に出されることが多いトピックで、ICU PRISM内でもたびたび話題になってきました。

2020年は、新型コロナウイルスの影響で、例年とは異なる形で開催されたコンテストも多くありました。オンラインアプリをプラットフォームとした広報活動や投票様式の変更がなされ、その運営方法も大きく変化しています。

それらを踏まえて、このミス・ミスターコンについてジェンダー・セクシュアリティの視点から深く考えていきたいと思いました。前半部分では、ミス・ミスターコンとは何か?を数回に分けて投稿します。後半部分では、コンテスト出場者へのインタビューから、多面的なミス・ミスターコン像を探ります!

なお、この一連の記事は、参加・運営されている方々を非難することを目的とはしていません。コンテストに対する様々な意見を通して、ICU PRISMなりの視点からミス・ミスターコンのあり方と可能性を模索します。そして皆さんと考えていくきっかけになれば幸いです😉

そもそもミス・ミスターコンとは何か?

ミスコンとは『最も美しい女性』を決定するイベントです。
“ミス”が使われていることからもわかるように、出場者は”未婚”女性の場合が多いです。いろいろな種類の大会があり、有名なものでは「ミスユニバース」や「ミスジャパン」、「女子高生ミスコン」も近年は知名度が上がっています。また結婚している女性が出場するミセス大会が開催されている国もあります。
この一連の記事では特に、「ミスキャンパス」という各大学で開催されているミスコンについて考えていきます。出場者の中からファイナリストを選び、その中からグランプリ、準グランプリを決定する大会となっています。メディアへの露出が多くなるのはファイナリストまで勝ち残った出場者達です。

ミスコンのあゆみ

そもそも日本で初めて「ミスコン」のような大会が開催されたのは明治時代です。一般女性を対象として明治40年に開催され、人前に出ることが憚られていた時代において女性が公の場に出る希少な機会でした。しかし初回のグランプリに輝いた女性は、勝手に写真の応募をされただけであるにも関わらず、「学校の対面を汚した」と非難され退学に追い込まれてしまいます。(出典: 知らぬ間にミスコン1位!?明治の美女、末弘ヒロ子の人生の転機)


正式に「ミスコン」という形で大会が行われたのは1950年の「第一回ミス日本」です。これは戦後の日米親善大使として活動する女性を決めるための大会でした。
1970年代になると大学でのミスキャンパスコンテストが行われ、学園祭のメインイベントとして各大学が開催するようになっていきました。しかし1990年ごろになるとミスコンに対し疑問視する声も上がり始め、批判や抗議が表立って行われるようになります。もちろん皆さんもご存知のように現在もミスコンを開催している大学はたくさんあります。また、企業がスポンサーとして携わっており、受賞者達には豪華な景品が贈られます。過去にはなんと内定が送られたことも!(出典:大学祭ミスコン、賞品は「内定」 海外留学・土地も…企業が豪華協賛)また芸能界・アナウンサーの登竜門とされている大会も多く存在しています。そして投票の一部にSNSを採用することで、大学の関係者でなくとも参加できるようになっており、もはや一大学内のイベントでは止まらないものとなっています。


ミスターコンのあゆみ


もう一つミスコンと並んで学園祭のメインとなっているのがミスターコンテスト。こちらは『最も格好いい男性』を決定するイベントです。しかし、ミスターコンはミスコンに比べて非常に歴史が浅く、第一回が開催されたのも1996年。ミスキャンパスの浸透に合わせて、2000年ごろから大学内で開催されるようになりました。ミスターコン単体で開催されている例はあまりなく、最近はミスコンと合わせて「ミス・ミスターコン」と呼ばれています。

いかがでしたか?今回は、ミス・ミスターコンのそもそもについて考えてみました。次回は、大学におけるミス・ミスターコンの実情に迫ります!🔥

<参考文献>
ミスコン意識の現在 http://joshigaku.net/_src/sc1246/nobutoki2017.pdf

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