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冷蔵庫について

こんにちは。ictmと申します。
私は、歳時記を読んで冷蔵庫が夏の季語であることを初めて知りました。
冷蔵庫から物が取り出される際、わくわくする事があります。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版夏』
角川学芸出版、2018年
88頁以下88頁に載っている「冷蔵庫」という季語について紹介いたします。

「現在は電気冷蔵庫が四季を通じて使われるようになったが、
かつては氷を入れた冷蔵庫が使われた。
生鮮食品の保存ために夏の必需品となった。」

次に「冷蔵庫」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「書き置きのメモにて開く冷蔵庫」

右城暮石が作った句です。

全体として作者は、自分に向けられた愛が
伝えたかったのではないかと思います。
句の中に出てくる“書き置きのメモ”というところで、
作者とメモを書いて出かけた人の親しい間柄が浮かびました。

メモを書いた人の作者への愛情が伝わってきます。

書き置きのメモとあることで、
メモの内容や文体を想像することが出来ると感じました。

メモと冷蔵庫の大きさの対比に着目している点に
どちらも身近だけれど気付かないなと感心しました。
また、冷蔵庫の中身がとても気になり
十七音の中に読み手へ想像の余地が残されているところに

作者の技術力が表れていると思います。

最後に私が、「冷蔵庫」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「体重を乗せて拭きたる冷蔵庫」
家族が冷蔵庫を掃除する際、力が入るように体重を利用して
やっているのを見て作りました。

俳句における想像の余地について考えていきたいと思います。