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鍋焼について

こんにちは。ictmと申します。
私は、冬の季語である鍋焼きをテレビで見ていると食欲をそそられます。
でも食べた事はありません。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版冬』
角川学芸出版、2018年
86頁以下86頁に載っている「鍋焼」という季語について
紹介いたします。

「古くは土鍋に鶏肉・魚介類・芹・慈姑(くわい)などを入れ、醤油や味噌の味で煮ながら食べるものを指した。現代では、鍋焼饂飩をいう場合が多い。
現代になり、夜鷹蕎麦の衰退と共に盛んになったとされる。」

次に「鍋焼」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「鍋焼や泊まると決めて父の家」

篠田梯二郎が作った句です。

今から句に対する私の推測を書きます。
全体として作者が泊まると決めて訪ねた父の家で
鍋焼きが出てきたという事を描いているのではないかと思います。
この句の切れ字の「や」は鍋焼きの温度の高さから作者が
自分に向けられた愛に感動した事を示しているように感じました。
私は、鍋焼きの温かさや具材を箸でつかむ行為によって

作者と父の距離が近くなったのではないかと考えます。
「泊まると決めて」というところに
あまり対話できていなかったとの後悔の念や
今日は対話するという決意が表れていると感じます。

最後に私が、「鍋焼」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「鍋焼きを口に頷く明日の事」
この句は、鍋焼きと生活を結びつけて作ったものです。
感じていることを俳句にどう表すかを考えていきたいです。