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障子について

こんにちは。ictmと申します。
私は、冬の季語である障子紙のつるつるとした手触りや
障子越しに見る光が好きです。
理由は、私にとって障子紙の手触りや障子越しに見る
安心する感覚と結びついているからだと思います。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版冬』
角川学芸出版、2018年
101頁以下101頁に載っている「障子」という季語について
紹介いたします。

「片側にのみ和紙を貼り、光を採り入れつつ寒さを防ぐ日本家屋の建具。
古くは障子といえば襖も含んだが、現在では採光のできる明かり障子を単に障子といっている。」

次に「障子」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「午後といふ不思議な時の白障子」

鷹羽狩行が作った句です。

今から句に対する私の推測を書きます。
全体として作者は、障子が作りだす過ごしやすい空間での体感を描いているのではないかと思います。
作者は、「不思議な時の」という言葉に日光を和らげ、
拡散するという障子紙の特性によって
光の柔らかさを体感した事をこめたのだと私は、考えました。
午後という時間の書き方について、あいまいなところに
自身の心のゆとりや穏やかさが表れていると感じます。

最後に私が、「障子」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「不機嫌な猫のしっぽで開く障子」
この句は、猫が不機嫌な時に左右にしっぽを動かす習性があるという事実と
その習性で障子が開いたら可愛らしいなという想像で作ったものです。

些細な変化を見逃さないようにしたいと思います。