見出し画像

個別学習・協働学習に必要な教師のスキルとは!

 授業では、大きく分けて個別学習と協働学習があげられると思うが、具体的にどんなスキルがあったら、タブレットを有効に使えるか、基本的なところから考えてみたい。


まず、個別学習から考えてみよう。


意欲的な学び

<課題作成のスキル>

 まず、課題作成の方法としては、ドキュメントで作成する。スプレッドシートで作成する、スライドで作成する、フォームで作成する、canvaで作成するというのがほとんどではないだろうか。
具体的にあげると
①ドキュメント
・タイトル ○○について考えたことを、200字で書いて提出しなさい。
②スプレッドシート
・表を与えて、この表を分かりやすいグラフにして提出しなさい。
③スライド
・地図を与えて、この県の特産物の写真と説明を書いて提出しなさい。
④フォーム
・10問小テストを作って配布する。
・道徳の事前アンケートを行う。
⑤canva
・生徒数のページを作ることができるので、算数の解き方問題を個々に学習させる。

この5つのアプリを使うことができれば、基本的な課題は作成することができる。

<課題の配布のスキル>

 課題を配布するには、様々な学習支援ソフト(ロイロノート・スクール、MetaMoJi ClassRoom、ジャストスマイル8、ミライシードなど)を利用する場合もあるが、どこの自治体に行っても利用できるのがGoogleのclassroom。
 学習支援ソフトは基本的に授業を作成して、そこに課題を置く手順を踏むことになるが、案外その手間が煩わしい時もある。classroomなら即課題を配布することができるので、このスキルはぜひ見につけたい。
 ICT支援員をやっていて、前の自治体はロイロしか使ってなかったので、この学校ではロイロがないのでどうしていいのか分からないといった質問を受けることが多々ある。自治体によっては予算の関係で学習支援ソフトを導入していないとこともあるので、classroomはいつでも使えるようにしておくのがベスト。

 とりあえず、課題が作成でき、課題を配布することができれば、個別学習はオーケー。ここでは、同じ課題を個々に与えるということでのスキルなので、個別最適な学習となるとまた違ってくるが、とりあえず、個々に課題を与えて学習さえるというタブレットの利用はできるだろう。

次に協働的な学習をみてみよう


協働学習

 協働学習は全員が課題に取り組む、グループで取り組むという大きく2つに分かれると思うが、1つの課題を全員が取り組むというのは、20名くらいが限度だろう。40人が一斉に書き込むとなると、初期のジャムボードの学習のように付箋は重なり、どこに行ったか分からない、人のを勝手に動かすや書き込みをするなんていう大パニックの学習の危険性があり、ネットワークの遅延の問題もあり、あまりお勧めはしない。グループ学習の結果を全員で共有というのが基本的な形だろう。

<協働学習のスキル>

 さて、具体的なスキルとなると、スライド、canva、Figjamの3つのアプリが利用できれば事足りるだろ。
 今現場でお勧めしているのは、canvaとFigjam.この2つを利用できればほぼ、協働学習は可能だろう。
 実際に先生方には、ホワイトボード的な学習ではFigjam、昔のジャムボード的な学習をするならcanvaを勧めている。その理由は、このnoteの過去版に詳しく書いているので、是非参照されたい。

課題そのものをつくるスキルが最も重要

 個別学習、協働学習それぞれに必要なスキル、具体的にはそれぞれのアプリの利用を書いてきた。

 ただ問題は、このスキルが身についたとしても、肝心の課題そのものよくなかったら学習は進まない。課題そのものを作るスキルが一番重要であることは言うまでもない。
 子どもたちが意欲的に学習するかどうかは、その課題そのものの魅力にかかっている。そこは、本業である先生方の教材研究の見せどころでもある。
 我々ICT支援員は機器やアプリの支援はできても、課題作成そのものの支援はできない。いい課題とそれを子どもたちに届けるスキルがマッチすれば、ICT学習は成功するだろう。ぜひ子どもたちが意欲的に取り組みたいという課題の作成をお願いしたい。その届ける方法は我々がしっかりと支援したいと思うので。


  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?