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コーヒー事典vol.7 「インスタントコーヒー」

こんにちは。コーヒーをもっと深く知りたいあなたへ、今日はインスタントコーヒーについてのお話です。
いつでも簡単に淹れられるインスタントコーヒー、実は種類が2つあるんです。あなたが普段飲んでいるのはどちらでしょうか?




インスタントコーヒーを発明したのは日本人!

インスタントコーヒーの歴史は意外と古く、日本が江戸時代の頃には海外で研究が始められていました。しかしあまり美味しくなく、日持ちもしなかったそうです。
そんな中、1901年にニューヨークで開かれた博覧会で、アメリカ在住の日本人科学者・加藤博士が「ソリュブル・コーヒー」(溶けるコーヒーの意)を発表しました。今までにない革新的な製法が評価され、後に特許を取得しています。
その後も世界で研究が重ねられ、現在のインスタントコーヒーのかたちになりました。




インスタントコーヒーができるまで

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インスタントコーヒーを直訳すると ”すぐにできるコーヒー” 。
粉に挽いたコーヒー豆のような見た目ですが、インスタントコーヒーはコーヒー液を乾燥させたもの。
お湯に溶かすことでコーヒー液の状態に戻る、という仕組みです。

インスタントコーヒーはドリップしたコーヒー液を濃縮し乾燥させて作るんですが、水分の抜き方で2種類に区分されます。

1つは、スプレードライ製法
コーヒー液を機械の中で霧状に撒いて、100℃を超える熱風をかけて水分を蒸発させます。出来上がるインスタントコーヒーは粉末状です。
とても細かいので冷たい水や牛乳にも溶けやすいですが、製造過程でコーヒーの香りや味わいがどうしても失われてしまいます。
即席のカフェオレなど、スティックタイプの製品に多く採用されています。

もう1つは、フリーズドライ製法
即席食品にも多く採用されている製法です。
コーヒー液をマイナス40℃ほどで凍らせて砕き、真空状態の機械の中で乾燥させます。するとコーヒー液に含まれていた水分が氷のまま気体に変わり(昇華といいます)、粒状のインスタントコーヒーが出来上がります。
コーヒーの香りや風味をしっかりと味わえますが、お湯以外には溶けにくく、製造コストがかかるので価格が割高なこともあります。

どちらにも良さがあるので、用途に合わせて使い分けるのも良いかもしれませんね。

【余談ですが…】
現在でもさまざまな企業が研究を進めています。
コーヒー豆のブレンドの配合を毎年見直していたり、とっても細かいコーヒー粉を混ぜたインスタントコーヒーを開発していたり…。
より美味しいコーヒーを目指して改良されてきた日本のインスタントコーヒーは、海外でもかなり人気です。



湿気が大敵

コーヒー豆と同じように、インスタントコーヒーは暑い場所・湿度の高い場所が苦手です。特に湿度にとても弱く、香りと味がどんどん抜けてしまいます。
なので開封後は密閉し、常温のなるべく涼しい場所で保管してください。

お徳用や詰め替え用など、パックに入ったインスタントコーヒーを買った場合は、開封後は必ず密閉できる容器に移し替えてください。
冷蔵庫や冷凍庫に入れると結露してしまう可能性があるので、棚の中や物陰などにしまうだけで大丈夫です。




まとめ

インスタントコーヒーは2種類に分けられます。
コーヒーの香りと味わいを存分に楽しみたい方はフリーズドライの製品を、ホットコーヒーの他にアイスコーヒーやカフェオレも飲みたい方にはスプレードライの製品をおすすめします。見分けるポイントは粒の細かさです。

どちらの製品にも良さがあるので、用途に合わせて選んでもらうと美味しさをより楽しめるかと思います。

お気に入りのコーヒーが見つかりますように!

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