コーヒー事典vol.14 「コーヒーの銘柄」
こんにちは。コーヒーをもっと深く知りたいあなたへ、今日はコーヒー豆の銘柄についてのお話です。
コーヒー豆の商品名がカタカナばかりで難しく感じたことはありませんか?これらを読み解くことで、コーヒー選びがもっと楽しくなりますよ!
コーヒーの味わいは産地で変わる
まず、珈琲店やスーパーで購入できるコーヒー豆はほとんどがアラビカ種という種類です。香りや酸味の成分が多く、焙煎度合いによって苦味や甘味などいろんな味わいを引き出せます。
そんなアラビカ種にはブルボンなど様々な品種がありますが、産地の違いが味わいに大きく影響します。
「グァテマラ」や「ブラジル」といったように、生産国の名前がそのまま商品名になっているのもこれが由来です。
各国のコーヒー豆の特徴
品種や精選方法によって差はありますが、どのコーヒー豆にも生産地らしい味が表れます。ここでは有名なものをご紹介します。
ブラジル
南米のコーヒー生産大国。マイルドな味わいでクセが少なく、ブレンドコーヒーに使われることも多い。
コロンビア
中米のコーヒー名産地。ナッツのような香りと、酸味とコクのバランスが良い。
コスタリカ
中米にあるハニープロセス発祥の地。甘さのある酸味、華やかな香りが特徴。
グァテマラ
中米のコーヒー名産地。甘い香りと苦味が特徴。赤ワインやチョコレートに例えられることが多い。
インドネシア
たくさんの島からなるアジアのコーヒー生産大国。島ごとにコーヒーの味が違うが、総じてコクが強く酸味は少なめ。
イエメンとエチオピア
コーヒーの発祥とされるアフリカの地域。両国の間にあるモカ港から輸出されていたので、ひとくくりに「モカ」と呼ばれることが多い。独特な香りと紅茶のような味わいが特徴。
ケニア
アフリカのコーヒー名産地。甘酸っぱい酸味と香りがあり、チェリーやベリーに例えられることが多い。
コーヒーの ”ブランド銘柄”
各国のコーヒーの中でも特に価値のあるものは特定銘柄と呼ばれ、厳しい審査を合格したアラビカ種コーヒー豆だけが名乗れます。いわばコーヒーのブランド品です。
ここでは日本でよく見かけるものを詳しく解説します。
ブルーマウンテン
ジャマイカ・ブルーマウンテン地区で生産されたもの。味のバランスが良く、上品でなめらかな味わい。
モカハラー
エチオピア・ハラー地区で生産されたもの。フルーティーな酸味と香りが特徴。
モカマタリ
イエメン・バニーマタル地区で生産されたもの。モカフレーバーと呼ばれる独特の香りと酸味がある。
キリマンジャロ
タンザニアのブコバ地区以外で生産されたものの総称。柑橘のような酸味とくどくない苦味が特徴。
ガヨマウンテン
インドネシア・スマトラ島タケンゴン地区で生産されたもの。酸味は少なめで強いコクがある。
マンデリン
インドネシア・北スマトラ州とアチェ州で生産されたもの。ただしガヨマウンテンの生産エリアは除く。強いコクがあり、エキゾチックな香りと評される。
ハワイコナ
アメリカ・ハワイ州北コナ地区と南コナ地区で生産されたもの。生産量は少ない。華やかな酸味で軽やかな味わい。
その他の特定銘柄はハイマウンテン、ジャマイカ、クリスタルマウンテン、グァテマラアンティグア、コロンビアスプレモ、トラジャ、カロシ。全部で14種類です。
《こぼれ話》
有名なコーヒーといえばエメラルドマウンテンを思いつく方も多いのではないでしょうか?
エメラルドマウンテンはコロンビア・アンデス山脈で厳しく管理、生産されたスペシャルティコーヒー。日本での人気が圧倒的に高いそうです。
特定銘柄ではないですが、素晴らしいブランドコーヒーのひとつですね。
まとめ
コーヒーの商品名に国名がつくのは、生産地によって味わいの特徴があるから。その中でも価値の高いものは特定銘柄として、わたしたちのもとに届くまでしっかりと管理されています。
カタカナ言葉だらけのコーヒー銘柄は、実は味わいの指針になっていたんですね。
コーヒー選びに迷ったり、いつもと違うコーヒーを試してみたいときは「以前飲んだブラジルのコーヒーが美味しかった」「マンデリンみたいな味が好き」というふうに店員さんに伝えてみるのはいかがでしょう?
新しくて素敵な出会いがあるかもしれませんよ!
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