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定規

私が小学校入学前、毒子と近くの商店街で買い物中、毒子が「定規がなかったな」とつぶやく。

商店街の中にあった文房具屋さんの前まで毒子と行ったとき、店先には文房具屋のご主人と思われるおじいさんが立っていた。

「定規をください」

という毒子。
隣りにいた私を見て、なんとなく(この子が小学校で使う定規なんだなぁ…)とご主人は察してくれたようだった。

何の変哲もないただの定規を差し出す毒子に対し、こんなのもあるよと差し出してくれたのがキティちゃんの定規!
普通の定規の端っこにその当時、誕生して間もないキティちゃんが付いてるだけの物だったけれど、私にとってはそればとても嬉しくって一瞬で心がときめいたのがわかった。

でもそのときめきを一瞬にして凍らせたのが毒子の一言。

「そんなものはいりません」

(ええーええー!そ、そんなぁ…)

そのときのご主人のびっくりしたお顔が忘れられないのと同時に、勉強で使う物に可愛い系は求めちゃだめなんだと、とてもがっかりしたのを覚えてる。
子どもながらに感じた毒子の理不尽さ。


毒子の特徴その1:キレポイントが不明

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