【超短編】第4話 鳥のお医者さん
高槻駅の陸橋を降りて、いつもの居酒屋を目指していると、見慣れない看板が目にとまった。同僚の野原もそれに気づいたようで、
「お、こんなところに新しい診療所ができてる」
「ほんまやな・・・ん?待てよ、鳥専門の診療所やな」
「鳥のお医者さんか」
「うーん、需要あるんかな。ペットの鳥ってそんなに多いか?」
「見てみ、完全予約制って書いてあるで」
「まあ、そやろな、九官鳥ばっかり診ててもしんどいやろうからな」
秋風は冷たくなってきたが、お目当ての居酒屋はもうすぐそこだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?