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私が見たい景色【四国編】

7月ももうすぐ終わり、8月がやってくる。
8月になるということは、無職になるということでもある。
もう今の仕事をしなくてもいいのだという開放感と、社会から切り離されてしまう不安感が、私の中に同居している。

9月は、リゾートバイトに挑戦するつもりである。
リゾートバイトとは何かというと、北海道から沖縄まで、全国のリゾート地にあるホテルや旅館、スキー場、テーマパークなどで住み込みで働くということだ。
まずは手始めに1〜2か月の短期間、どこかへ行ってみようと思っている。

ちなみに私は専門学生のころ、国家資格である「国内旅行業務取扱管理者」を取得した。
さらには、添乗員に必須となる資格の「総合旅程管理主任者」も持っている。
要するに、旅が好きなのだ。
これまでそれほどたくさん旅行をした訳ではないが、知らない土地へ行くことのワクワク感は、いつだって私の心を充分に潤してくれる。

リゾートバイト自体がある種、旅のような一面があるが、私はそこで貯めたお金で行きたい場所がいくつかある。
今回はその中のひとつである「四国」について書いてみたいと思う。

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私は青森で生まれ、宮城、岩手と移り住んで、現在は青森で暮らしている。
小学生の頃は、家族でディズニーに行ったり、北海道に旅行したりした。
旅行会社のツアーで、沖縄にも行った。
中学生の頃の修学旅行は、東京だった。
高校の頃は好きなアーティストを追いかけ、北海道、宮城、関東へ行った。
部活の大会では、福島へ行った。
修学旅行は京都、大阪、奈良という、こちらの高校では王道コースをまわった。
専門学校では海外研修があり、日本を飛び出してインドネシアへ行った。

そう。私は四国に行ったことがない。
今の仕事に就く前に少し時間があったため、思い切って行こうと思い旅行雑誌を買っていたが、結局行けず仕舞い。
四国に未練たらたらになりながら、仕事が始まったのだった。
細長い日本の国土の南西に、ぽっかりと浮かぶ四国。
他に行ったことのない県も多くある中で、なぜ四国に行きたいのか。
理由は細々たくさんあって、うどんが食べたい、瀬戸内海を見てみたい、道後温泉に入りたい、大塚国際美術館に行きたい、桂浜で坂本龍馬像を見たい…などである。
飛行機で行こうにも青森から直行便などもちろんないので、交通費はそれなりの値段になる。
行こう!と思わなければ絶対に行かないであろう四国に、私はただならぬ魅力を感じているのであった。

四国地方

「サンライズ瀬戸・出雲」という寝台列車をご存知だろうか。
サンライズ出雲・瀬戸は、2024年現在、日本で運行されている唯一の夜行列車のことだ。
東京〜出雲間を結ぶサンライズ出雲と、東京〜高松間を結ぶサンライズ瀬戸が、連結している。
岡山で分離したあと、「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」となって、四国エリアと山陰エリアへ向かっていくのである。
乗ってみたい。
寝台列車なんて、聞いただけでワクワクしてしまう。
四国に行くことが決まった際は、あえて飛行機に乗らず、こちらを利用したい。

※私の好きなYouTuberである瀬戸弘司さんが、サンライズ瀬戸のレビューをしているので、ご参考までに↓

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ここから先は、四国4県をひとつひとつ、どこに行きたいのか、何に興味があるのかについて紹介していく。

①香川県

私の印象は、とにかく「うどん」である。
ぜひ、香川に行った先は、本物の讃岐うどんを食べてみたいものである。
サンライズ瀬戸号の終点は香川県高松市。
寝台列車から降りて、まずは腹ごしらえにうどん屋へ向かいたい。

香川県民には大変申し訳ないのだが、うどん以外の印象がほとんどない。
ということは、現地に行ってみて、新鮮な気持ちで香川を知ることができるということだ。
うどんの食べ比べなんかをしつつ、現地の人に香川の魅力を尋ねて、街歩きをしてみたら楽しそうだ。

②徳島県

私は、絵を描くのが好きだ。
そして、絵を見るのもなかなかに好きだ。
徳島には、「大塚国際美術館」というどデカい美術館がある。
常設展示スペースの面積は約3万平方メートル、鑑賞ルートは約4キロメートルと、国内最大規模であり、世界26カ国の西洋名画を原寸大に再現している。
そして、私にとって最大の魅力は、オランダを代表する画家フェルメールが描いた作品10点が、一気に鑑賞できるという点だ。

「真珠の耳飾りの少女」
作者:ヨハネス・フェルメール

私が大好きな名画、「真珠の耳飾りの少女」を、日本にいながら見ることができる。
(本物は、オランダにあるマウリッツハイス美術館所蔵)
時間を気にしながら足早に見るのではなく、たっぷりと時間をとって、ひとつひとつの絵画を心ゆくまで眺めたいものである。

③高知県

高知といえば、私はやっぱり、坂本龍馬が1番に思い浮かぶ。
月の名所として名高い桂浜は、龍馬が故郷で最も愛した場所らしい。
龍頭岬には坂本龍馬像があり、全国の龍馬ファンが訪れているのだとか。
私はせっかくなので、坂本龍馬像と一緒に自撮りでもしてやろうと思っている。
桂浜から見える太平洋の眺めは、どんなものなのだろう。
やはり坂本龍馬ファンとしては、実際に桂浜を訪れ、全身で龍馬を感じながら観光したいと思うのだ。

④愛媛県

愛媛といえばみかん、そして道後温泉だろう。
私は柑橘系の果物が好きだ。
なんと言っても香りがいい。
一時期、柚子の香りのハンドクリームや、温州みかんのアロマオイルを愛用していた。
今は全国どこにいても美味しいフルーツが手に入ってしまう便利な世の中ではあるが、愛媛に行ったらみかんは絶対に食べたいと思う。
なんならお土産にも買って帰りたい。
たとえ、青森のスーパーで売られていたとしても(笑)

約3000年の歴史を誇り、日本最古といわれる道後温泉のシンボルである「道後温泉本館」は、平成6年12月に公衆浴場で初めて、国の重要文化財に指定された。
実はここ最近まで保存修理工事中だったようだが、今は工事をしながらではあるが営業再開したとのことだった。
まるで千と千尋の神隠しの湯屋のような、豪華絢爛な佇まい。
温泉もさぞかし気持ちのいいことだろう。
道後ハイカラ通りという、道後温泉本館前から道後温泉駅まで伸びる、アーケード型の商店街がある。
土産物店、公衆浴場、和菓子屋など、さまざまな商店が並んでいるようで、雨が降っても楽しめそうだ。

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四国にはたくさんの魅力があるということを、書きながら再認識している。
そうしているうちにもう1つ、四国に大きく惹かれる理由を思い出したので、書きたいと思う。
それは、好きな小説の舞台だったからだ。
ここで、その小説を3冊紹介する。

①「汝、星の如く」凪良ゆう 著

②「ライオンのおやつ」小川糸 著

③「青空と逃げる」辻村深月 著

「汝、星の如く」は、愛媛県今治市や、その周辺の瀬戸内の島が舞台となっている。
瀬戸内の、美しく穏やかでありながら、全てを飲み込んでしまいそうな怖さを孕んだ海の描写が、なんとも秀逸である。
「ライオンのおやつ」は、瀬戸内の島にあるホスピスでのお話だ。
その島ではレモンが採れるらしく、読みながら柑橘のいい香りが漂ってきそうであった。
「青空と逃げる」は、物語のスタートが高知県四万十市から始まる。
作品には、四万十川の特産品である手長エビや川魚のゴリ、あおさのりなど、川とともに生活する人の日常が生き生きと描かれている。

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今年の秋には、四国に行けたらいいなと思う。
いや、なんとしてでも行こう。
旅行雑誌まで買い、こんなにも四国への想いを語ることが出来るのだから、行かない理由がない。
寝台列車はかなり人気で、チケット販売開始とともに争奪戦のようになることもあるらしい。
もちろん飛行機でもいいし、電車を乗り継いでゆっくりと向かうのも、疲れるだろうが楽しさもあると思う。
なんにせよ、青森からはそれなりの距離だ。
現地で様々なことを楽しむためのお金を、きちんと用意しなければならない。
そうと決まればさっそく今日から、「四国貯金」を始めようではないか。

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