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職種別解説付き:本気で社内の人事評価を上げたい人のためのOKR/MBO/WCMあらゆる目標管理で使える!誰も教えてくれなかった自己評価シートの書き方〜副業の前にまず社内評価を上げよう〜

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第一章:はじめに


ごあいさつと自己紹介
みなさま、はじめまして。この本を手に取っていただきありがとうございます。筆者の富沢一郎(とみざわ いちろう)と申します。普段私は都内某所のスタートアップで事業開発室の室長をしています(いや、スタートアップってそもそも事業開発じゃんって思った方。鋭いですね!特定されたくないので、上記に類する業務を多くする部門だということで、読み進めてください笑)。

もしかすると、「なぜ事業開発室の室長が自己評価シートの本を出したのか」と思っておられるかもしれません。その理由は、私が過去経験した大手ITサービス企業、スタートアップを通して、「自己評価シートの記入に対して驚くほど自分の同僚、部下が何も考えていない」ことを日々目の当たりにしていました。初めは一人のプレイヤーとして業務に邁進していた私も管理職になり、部下を持つようになりました。部下を持つことで、毎四半期にこれらの部下の査定を何度も何度も行ってきました。本書は、これらの査定のやりとりの中で、「とりあえずこれを読んだら書き方がわかるから書き直してきて」と伝えられる本はないのか?もし自分自身が部下にこれまでフィードバックし続けた内容をまとめることによって、世の中にいる人の役に立つことができるのではないか」と考えたのがコトの発端です。

本書を書こうとしたきっかけ
特に昨今のコロナ禍において、リモートで仕事のやりとりが従来のオフラインから完全にオンラインへ移行していく中、マネージャーの業務は新しい労働環境への順応に加えて、部下のメンタルケア/モチベーション管理/成果管理に至るまで多岐にわたります。

このような状況の中でも、毎四半期人事評価は発生して、人事評価が行われます。この人事評価にて、もしもみんながその適切な書き方を知っていれば、いかに揉め事のない会社運営ができるか。「私は評価されない」という現場の悩みが薄まり、「この人を評価したいがどう評価したらいいかわからない」管理職が減るでしょう。

これらの不整合が減ることで、日本中の企業が少しでも生産性高く職場を変え、製品を変え、世界を変えていく一助になることができれば、私に取ってそれ以上の喜びはありません。それでは、誰も教えてくれなかった人事評価の書き方の開幕です。

2020年8月1日 コロナ禍の一刻も早い収束を祈りつつ 著者記す


このnoteで学べること
・人事評価シートの記入に際しての基本的な考え方
・人事評価シートの記入に際しての具体的な技術
・あなたを評価するマネージャーが何に悩んでいるかの具体的なインサイト


対象読者
・人事自己評価シートの記入が必要なあらゆる会社員、いわゆるサラリーマンの皆さん
・人事評価をする側である管理職の皆さん(もし読了後に本書がよければこの本を部下に勧めてやっていただけると幸いです)


参考書籍・文献
・イシューから始めよ 安宅和人 著



第一章:人事自己評価シート序説

最後に書いた人事自己評価シート、記入するのにあなたは何分かけましたか?
はじめに質問をさせてください。こちら、考えてみていただいてもよろしいでしょうか。10分?20分?1時間?様々な回答パターンがありそうですが、全ての答えに共通して、とりあえず提出締め切りが来たから適当に埋めて出したというのであれば、大いに本書のテクニックを使った伸び代がかなりあなたにはあると言えるでしょう。


あなたの同僚は何分で人事自己評価シートを書いているのか?
あなたのことがわかった次は、あなたの同僚について聞かせてください。あなたの同僚は何分で人事評価シートを仕上げているのでしょうか?答えられますか?一般的に人事評価シートの内容は、お互いに見せあったりするものではないでしょう(あなたの所属するグループなどで、目標などが公開されていたとしても、その「自己評価」の詳しい記入内容についてはおそらく人が何を書いているかを見たことがある方は管理職の方を除いていないはずです)。

この「みんなが記入するけど誰も書き方を教えてくれない」人事自己評価シートについては、本当にピンキリなものが毎四半期、日本のあらゆる企業サイズの会社で上がってきており、その分マネージャーたちは評価に頭を悩ませるのです(詳しい解説はこの後ご説明して行くので、気にせず読み進めてください)。

なぜ人事自己評価シートを書く必要があるのか?

人事自己評価シートを記入する目的は何か?
人事自己評価シートをしっかり書く目的は、ずばり「会社に評価される」ためです。それ以上でもそれ以下でもありません。なので、評価されるのであれば、極端な話一行でも構わないのです。しかし、いかに解説をしますが、一行だと結構苦しい場面が出てきます。


なぜあなたは評価される必要があるのか?
評価される必要があるのはシンプルな理由です。あなたが今の職場で「あの人は評価されている」という錯覚資産で楽に働くため。それだけです。仮にあなたが企画マンだったとして、何かの企画を通そうとした際に、自部署・他部署を巻き込んで企画を推進して行く必要が発生します。その際に「彼・彼女がいうなら間違い無いだろう」という前提があるかどうかで仕事の進めやすさは180度変わります。これが会社という組織の面白いところにはなるんですが、正直この辺りは完全な数値では決まらず、ほとんどが「印象」にすぎないということも頭の片隅に止めておいてください(なお、この「錯覚資産の有効活用」というのは本書を貫く重要なテーマの1つでもあります)。


副業に力を入れるから、社内の評価はおざなりでいい、という人へ
このように「錯覚資産を気付きましょう」という話をすると、「最近の働き方は副業が仕事の中心なので、勤め人としての仕事はどうでもいいのでは無いか」と思われる方もいるでしょう。しかし、考えてみてください。副業をやりながらも、本業は脈々と続いて行くわけですよね。その際に、本業で人とうまく仕事を進めることができずに、家に帰ってから疲れ切って寝るだけだったり、本業でストレスをためてしまい暴飲暴食に走りがちで肝心の副業についての時間が捻出できなくなるのであれば、それって本末転倒ではありませんか?

なお、このように書くと私は副業に対して反対していると思われるかもしれません。しかし、私はこの本をフルタイムで正社員として勤めながら書き上げました。また、副業で得られる収入によって、心に余裕を持つことができるメリットも強く感じています。したがって、副業を全力でやるためにも、本業の評価はおよそ最高のところまで、たかが自己評価シートを適切に書くだけで済むのであれば、投資対効果的にも十分妥当な投資であると私は考えていますし、自分の考え方にも自信を持っています。


このnoteで学べないことは何か?

1.OKR/MBO/WCMの詳細な説明については学べません。
この本はOKR/MBO/WCMの詳細な説明をする方法ではありません。もし気になる場合、以下各ワードの略称を記載しておくので、Googleで検索をしてみてください(なお、正式名称で検索しなくても略称のままで検索自体はできると思います)。
・OKR:Objective by Key Results
・MBO:Management By Objective
・WCM:Will Can Must


2.人事自己評価シートに記入する目標の書き方について書いた本ではありません。
人事自己評価シートは大きく以下の3つの構成要素からなります。
(1) 期初目標 または 四半期目標
(2) 自己評価記入欄(数字による5段階と作文欄)
(3) バリュー評価項目(会社のビジョンなどに沿って評価を記入する)

この構成要素のうち、本書の取り扱い範囲とするのは(2)及び(3)とします。あなたがサラリーマンである場合、目標の設計が委ねられることもあると思いますが、ほとんどの場合、目標はだいたい決まったものが降りてくるため、そこまで変更の余地はありません。したがって、今回はあなたの影響力を最大限発揮できる(2)(3)に対して、最大限の投資対効果を得るための具体的な技術の体得を目標とします。

また、本書を通読していただくと伝わるかと思いますが、上記3つの要素のうち、(2)と(3)がしっかりと記入できるようになれば、(1)についても適切な内容が記入できるようになります。

3.フルコミッションの方が今すぐ使える内容の本ではありません。
これまで私は大手メガベンチャー、スタートアップと幅広い企業と職種を経験してきました。しかし、残念ながら、私はこれまでの社会人生活でフルコミッション(いわゆる全額歩合給といわれるもので、保険のセールスなどがこれに当てはまります)だけは経験をしたことがありません。フルコミッション制の給与体系の場合、上司からの評価は多少影響はする可能性がありますが、ほぼ無いと思っていいでしょう。したがって、そのような業界で働く方達に取っては、この本は役に立たないかもしれません。一方で、もしもあなたがフルコミッション制で働く営業の方だったとすれば、あなたが提案している保険商品を買う先にいらっしゃる方は本書に記載しているような悩みを抱えている可能性があるため、お役に立てるかもしれないと考えています。


第二章:評価者から見た人事評価

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