見出し画像

2023、いろんなNFTのフィジカルイベントを見て回って(閲覧注意)

商品はデジタルデータ。活動の中心地はツイッター。
そんなNFTも、2022年からフィジカルイベントが増え、2023年には毎月、毎週末どこかで何かのイベントがやっているくらい数が増えてきました。

フィジカルイベントと一言で言っても、その形態は様々。
代表的なところが、個展、グループ展、ブース型、1〜2点のみの作品を展示する形式などがあります。
そして、この中で多いのが、ブース型や作品のみのを展示するタイプかなと思っています。
2023年に入りこうしたイベントを都内はもちろん、関西でもいくつか直接会場に行き、見に行かせていただいています。
そして結構有名な場所でやっていることが多い印象です。

私はこれまで自分でも多くのイベントに参加することはもちろん、小さな個展から5万人規模の大型イベント、大小様々なイベントを主催してきました。
そんな私がNFTのフィジカルイベントに対して今感じていることを今日は書いてみたいと思います。

かなり率直に書きますので、ネガティブな内容を見たくない方は、ここでそっと閉じてくださいw

イベントの目的は何?
どんなことにも目的がありますよね。
私個人の見解ですが、NFTのイベントとしての目的は大きく分けて二つかなと考えます。
A、交流
B、新規顧客、ファンの増加と作品やグッズの販売

もっと簡単に言えば、Aは対内部、Bは対外部とも言えます。

Aの交流は、作者と作者同士だったり、作者とコレクター、またはプロジェクトのメンバー同士の交流がメインかと思います。
オフ会という形で言われることが多いかと。’

一方Bは、NFTを知らない、買ったことがない人向けに作品やプロジェクトを紹介し、知ってもらい、好きになってもらい、なんなら作品を買って欲しいという思いでやるものという認識です。

では、今現在展開されているNFTのフィジカルイベントの多くはどのタイプでしょうか。
おそらく、AとB両方と、特にイベント主催者さんは言うでしょう。
が、申し訳ないですが、私からすると、ほぼ全てのイベントがA、つまりNFT界隈の人間だけの内輪のイベントになってしまっていると感じています。

元々それが目的なら全くもって問題ないです。
が、多くのクリエイターは本当にそういう思いで参加されているのでしょうか。
例えば、デザインフェスタ、あなたはここに交流をメインに何万円も払って出展しますか?
違いますよね。

「○○プロジェクトのオフ会」と称しているものはその通りとして、それ以外のNFT○○フェスとか、渋谷の一等地でのイベントなど、それらは皆交流がしたくてやっているのでしょうか?
もし交流が目的なら、そんな高いところを借りたり、交渉しなくたって、どこかの居酒屋や少し広めのパーティ会場で十分です。
でも、結果として、多くのイベントがNFT界隈の人同士で名刺交換したり、交流してるだけではないですか?

もちろん、交流もイベントの大事な一部です。
特にクリエイターとコレクター、プロジェクトのファウンダーとコレクターなど、コレクターさんもクリエイターと直接会えるのは嬉しいですよね。
でも、それは本来副次的な目的ではないですか??
その交流が一番大事ならやっぱりオフ会でいいと思います。

イベント主催者の皆さんだって、苦労して交渉していい場所を確保してまでやるのは、より多くの一般客に来場してもらいたいからではないのでしょうか?

では、なぜ会場の入り口にA1サイズのポスターだけ置いて、他の集客をイベント当日にされていないのでしょうか。
なんなら、そういうポスターなどもなく、一体何が行われているかも分からず、詳細の場所を探すのにも苦労するようなイベントもありました。
せっかく目の前にたくさんの一般客がいる環境なのに、一切声もかけず、ただ黙ってきてもらうのを待ち、運営メンバーも他の作者に混じって「交流」をしているのでしょうか。

僕が制作リーダーとして関わったアートイベントの中で、800人席のステージパフォーマンスがありました。
有名なアーティストが出演するわけでもなく、潤沢な資金があったわけでもありません。
いろんなツテを頼って、新聞やフリーペーパーに取材して記事にして頂き、それでも日時を間違って掲載されてしまったりと、大して宣伝はできませんでした。
でも、結果は入場お断りしなければいけないほど、満員になりました。
たかが800人を集めただけです。
それでも、スタッフ総出で朝から晩まで、開演直前まで、道ゆく人に(配達の人にも)ビラを配り、来場をお願いしました。
結果、出演していただいたアーティスト、ダンサー、ミュージシャン全ての方が気持ちよくパフォーマンスいただけて、終わった後の彼らの表情を見て、安堵したのを今でも覚えています。

もちろん、NFT界隈の人たちにもご自分のことをもっともっと知ってもらいたいでしょうし、作品やグッズも買ってもらいたいですよね。
とても大事です。
でもこれを繰り返した先にあるのは、単なる内輪で楽しんで終わる世界なんじゃないかと危惧してしまいます。
なんならNFT人口が減っている今、みんなでこの小さなパイを食い合い、みんなで沈んでいく、そんな未来、私は嫌です。

7月、おそらくNFTフィジカルイベントとして最大規模のイベントが開催されます。
そのイベントがどこまで一般客を集客できるか、密かに期待しています。

そのイベントにあなたの作品は合っているのか?
これは実際に受けた相談です。
「いくつかのイベントの作品展示枠に応募して、実際に展示をしてもらったが、あまり効果を感じられませんでした。どう思いますか?」
はっきり言いますが、僕はたくさんのクリエイターが作品を出展して展示するスタイルのイベントは、作品がフィーチャーされたり、売れたりすることには繋がりづらいと考えています。
それこそ、そういったイベントはクリエイター自身が会場にいて、来場者と交流が生まれること、これがそのイベントの最大の成果ではないでしょうか。
となると、前述の問題にまた逆戻りになりますが。。。

なぜ作品が注目されたり、売れることに繋がらないと考えるかというと、グループ展であれば、通常は一人一人のエリアが確保されていて、一人のクリエイターにつき複数の作品が展示され、作者の紹介がしっかりされるレイアウトが多いです。
これならまだじっくり作品を見てもらえる機会も増えます。

一方、作品展示枠では、一人一枚のみで、20〜30名ほどの作品がずらっと横並びにされ、なおかつNFTアートであるがために小さなキャンバスに印刷されていることが多く、これではじっくり見たくても、見えません。。。
そして会場が小さいと人だかりになり、譲り合うため、さらに見ることができず。。。
だから最終的に交流しかなくなるが、そのスペースだって有限です。

そもそも、中にはキャンバスにさえ印刷されず、ちょっといいA4紙?みたいな展示もあり、正直「なめてるのか?」と思うイベントもありました。

以前とあるアーティストが「グループ展は意味がない」というツイートをしていましたが、それ以上にこの一人一枚の展示スタイルのものはもっと効果が低いと考えています。
もちろん、これはこれで「NFTそのもの」を知ってもらう意味では意味があります。
だとしたら、もっと規模を大きくして、そしてやっぱり集客が大事ですよね。
それならデザフェス、GEISAI、コミケなどに全力で出展した方がクリエイターには意味があると思います。
確かに出展数も多く、競争は激しいです。
でもあの会場に1日〜2日間で、確かに数万人がいるのです。
あとは自分の頑張り次第。

中には有名な場所だから、出展することで実績になるという考え方もあり、それはそれでいい理由だと思います。
でももし作品をしっかり見て欲しいという理由だとしたら、もしかすると合わないこともあります。
また、作品のテーマやテイストが合わず、他の作品たちの中に埋もれてしまう、ということもあり得ます。
でも、そういうことも出展してみないとわからないことがあります。
だから1回2回出展はした方がいいと思います。
そして効果がないと思ったら、やり方を変えればいいのです。
もちろん、効果があったのなら、続けて出展すべきです。

そうやって自分に合ったイベントを探すことも楽しいと思います。

なぜ来場者の名簿なり情報を取らないのだろう?
これは、疑問です。
ある程度大型の会場、オープンな場所にある、有料など条件的に難しい場合は仕方ないですが、小規模な会場でクローズドにしやすい会場なら、実名でなくともツイッター名や来場目的など最低限の質問はしていいのではないかと思います。
それが次回への資産になりますし、その中から参加クリエイターへ還元できるデータも集まるかもしれません。

中には匿名で行きたいという方もいらっしゃるでしょう。
そういう方には、匿名でも答えてもらえるアンケートも用意するなど、せっかく人が集まるので、もっとしていいと思います。

これは何も主催側だけでなく、もしブース型だとしたら、ブース出展しているクリエイターも買ってもらうことだけでなく、そういうデータまで取得した方がいいと思います。
もちろん一人でやれる限界はありますが、今時Google formで簡単にアンケートは作れますので、QRだけ貼っておいて、答えてくれたらシールなどプレゼントすればいいのです。

最後に感謝
と、細かいことまでいうとキリはありませんが、とにかくNFTコレクションを運営している身として、アーティストやクリエイターの皆さんをもっと支援したいと思っている人間として、せっかくみなさんがこれだけイベントを開催していただいているので、もっと多くの人に届けられるようにすることが、ゆくゆくNFT人口が増え、もっと活気が生まれるのではないかと考え、あえて苦言のようなことを書きました。

イベントをするって、めっちゃお金も時間も、そして何より労力がかかります。
だからイベント運営者の皆さんは本当に大変だと思います。
実際会場に行けば、普段Twitterで仲良くさせていただいてる方々と会えたり、新しい方と会えたりして楽しいです。
改めて感謝申し上げます。

もし的外れなことを言っている、そんなの綺麗事だなどございましたら、批判でもなんでも承りますので、コメントなりDMください。

最後におすすめ
AOTさん主導で運営されているオルタナティブスペース(メッツァ飯能)で開催されている個展や企画展は、通常のギャラリーで開催される個展と違い、来場者が入りやすく、集客するためのミニイベントも実施しています。

また元々メッツァという場所が、特に天気がいい週末は来場者が多いため、しっかりとお客を呼び込めば、都内のギャラリーで個展を開くよりも集客できることもあります。

スターバックスやカフェなどが隣接しており、交流する場にも困りません。
何よりAOTさん初め運営メンバーがアーティストであることも、展示作品を大事に扱っていただけるなど、アーティストやクリエイターにはメリット満載です。

コレクターさんも条件を満たせて展示企画ができますし、ご家族でも楽しめる立地なので、週末のお出かけにもぴったりです。


感想・コメント・いいね・フォロー、なんでもいいのでリアクションいただけるとめちゃくちゃ喜びますw

私が運営しているプロジェクト<YOKAI ACADEMY>への参加にご興味ある方はツイッターをフォローしていただき、DMください!
新しいコラボコレクションも展開中!

IchiP(一ピー)ツイッター → @IchiP7777


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?