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仮定法のユウレイ

従来とは違う視点で、仮定法の正体を明らにしてみます。どうぞ最後までお付き合いください。

ネイティブの幼児や小学生は仮定法という言葉も、それが指す概念すらも知らないと思われますが、自由に何の滞りもなく反射的にすら使えているのは、いったいどういうことでしょうか?
それは仮定法が非常にシンプルな判断だからです。それが、『あたしやぼくに影響できるかどうか』という基準です。

それでは、日本人の何が、そのシンプルな判断基準に則することが出来なくさせているのか。

それは、英語と日本語では
現在形、過去形の言葉の概念が違う。(←詳細はクリック→)さらに「もし」という仮定も日本語とは概念が異なる。つまり、日本語で仮定法を考えると、一つの文章に二重基準が二つもあるということからです。これでは理解困難なのは当然です。
これが、日本人の英語学習者を長年悩まし、理解を阻むユウレイの正体です。
現日本語英語ではそれを、「もし」については、現実可能性の度合いで、現在形&過去形については時制を一つずらすという例外を使って、一応の解決を図ったのです。
しかし、この祈祷や護符じゃ悪霊退散できていないのです。だから、いまだ取り憑かれた人たちが清浄を求めて、さまよい歩くのではないでしょうか。

仮定法を学んだ高校時代、なぜ仮定を、そんなに重要項目にするのかが分からなかった。それはやはり、英語で最も重要な項目で根幹である、『私、我々に影響ある、関与出来るか否か』が、日本語では全く重要ではないから、日本人の私には不思議に思えたのです。
※『影響できるか否か』については、ココ←をクリック

では、ともに時制的には過去である、直説法過去のIFと仮定法過去完了の違いはなんなんでしょうか?
それは、if直説法過去は時制的な理由で今の現実に影響出来ない、関与できませんが、その過去の時、選んでない方を選べば可能だった現実に影響したということです。
一方、仮定法過去完了は、if直説法過去と同じように今の現実に影響出来ないけれどもそれは、時制関係無く、妄想だから現実に影響出来ないからなのです。
それが、直説法過去のIFと仮定法過去完了の違いです。

それでは一体なぜ、仮定法過去完了に完了形を使うのでしょうか?
つまり、妄想を表すのに、妄想を表さない助動詞過去と過去完了形を使って表現すると言う荒業を使うのか(古・中英語では仮定法専用の動詞の活用があったのにっ!)。
それが、仮定法の、二重基準が二つも存在していることの他に、もう一つの、強力な混乱要素なのである(まさにラスボス)。そう、鬼舞辻無惨なのです。

今回、仮定法について、日本人が理解出来ない原因を3つ明らかにしました。しかし、鬼舞辻無惨を倒す鬼滅の刃は、まだ作れていません。必ず!!

完成しました↓


ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れ様でした。
あなたに幸あれ!



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