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~第25回~「抜穂神事」

氷川神社では10月9日に「抜穂神事」を取り行います。
これは当社における古の新嘗祭で、今年植えられた県内の稲穂を刈取り、その稲穂と団子を神前にお供えします。
その収穫を神様に奉告し、五穀豊穣を感謝する神事です。

春に農耕の実りを祈り、そして秋に収穫を感謝する。
古来、私たちは祈りと感謝を忘れずに過ごしてまいりました。
この秋の神事は「新嘗祭」として全国で行われますが、その一方で、現在では「勤労感謝の日」でもあります。

勤労感謝の日の起こりは、旧暦11月の第2卯の日(新暦12月中旬ごろ)に行われていた「新嘗祭」で、明治6年(1873年)に農作物の収穫を祝うために祝日として設けられております。
戦後、現在の「勤労感謝の日」という名称になりましたが、祝日法に「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」とあり、お百姓さんや労働者が働く喜びと五穀豊穣を神に感謝する日です。
実りを祝い感謝する心は昔も今も変わりありません。
祈りと感謝は日本人の大切な心です。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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