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朝早く目覚めたので、テッド・チャンの『息吹』を読む/306

読書というものは奇妙な悪癖である。

本を読まなくても生きていけるし、そうやっている人を知っているが、僕はやめられない。
もちろん悪癖というものは、飲酒やタバコもあるが、僕にとって読書はそれ以上のものだ。

生きているうちにあと何冊本を読むことができるかと考えて、岩波文庫のリストをチェックしたことがある。
読書は有限である。

図書館でも同じように並んだ本の背表紙を眺めたこともある。
しかし、闇雲な量の読書を目指すより、少数の本でも出会いを重視することのほうが良いと思う。

信頼できる友人がたまたますすめてくれた本や、ネットでバッタリ出逢ってしまった本などを読んだ方がよいと思うのである。

テッド・チャンは得難い書き手だが、短編しかない。
ボルヘスに似ていると思う。
全部一度に読みたくないから、タイミングをねらって、読む。
だから、本棚のよく見えるところに置いてある。

いつものようにあけ方近くに目覚めて、目薬とうがいをして、大きく息をすう。

僕は肺が弱くて喘息気味の人間なので、深呼吸は生きるために必要不可欠なのだ。
そしてそれが終わって、コップ一杯の水を飲み干し、またベッドに行く。

今日は月が大きく目の前じあったので、引き返して、月を写真に撮っているうちに日が明けてきた。

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