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13日後に新刊を出す植本一子(2024/11/18)

寒い。昨日が今年の秋の大団円だった。寝る前に私の羽毛布団に娘が派手に水をこぼしてしまい、朝から近くのコインランドリーで羽毛布団を洗ってみる。毛布は家で洗うけれど、羽毛布団を洗うのは初めて。洗濯と乾燥で1000円コース。家に戻ってサンドイッチを作る。おととい買ったバゲットを半割にして、少しチンして柔らかくする。バターを塗ってロースハムとカマンベールチーズ。固くなったパンは蒸篭で蒸すと美味しいとよっちゃんが言っていたので今度やりたい。昨日茹でておいたひよこ豆でフムスも作る。ひよこ豆、オリーブオイル、ニンニクひとかけ、レモン汁、クミン、すりごま、塩と茹で汁を足して、フードプロセッサーで滑らかになるまで回すだけ。最近オリーブオイルが引くほど高くなっているので使う時慎重になる。

食べ終えてコインランドリーを覗きに行くと、まだ乾燥が15分残っていた。持って帰ってくるだけだと思っていたので、スマホや本など暇つぶしを持ってきていない。家に戻るかどうか迷って、誰もいない店内を見渡すと、壁のバイト募集の張り紙が目に入った。このコインランドリーともうひとつ近所の系列店の掃除で、週5、1店舗1日1時間程度、清掃スタッフ、年齢経験不問、時給1163円、自由時間出勤とある。やりたい……というか娘が小遣い稼ぎにちょうどよさそう、とスマホで写真を撮り、転送してみる。何より自由時間出勤が魅力的。自分がやるとしたらどの時間に働けるだろう…というか、このコインランドリーのどこを掃除するんだ?置きっぱなしの洗濯物をどうにかするとか?家の3人でシフトを組んで働けたら楽しそう、何より対人じゃないのが働きやすい、でもこういう仕事はシルバーの人の貴重な働き口でもあるか……などと布団がゴウンゴウンと回るのを見ながらぼんやり考えていると、あっという間に乾燥が終わってしまった。自分が何気なく使っている場所は、必ず誰かの手が入っていて、その上で快適に過ごせているんだよな、と思う。

風邪の引き始めで耳鼻科へ。忙しくないうちに、もっとひどくなる前にと夏ぶりに行ってみると、院内が改装され、アナログだった昭和風情の受付がすっかりデジタル化されていた。オンライン受付を知らなかった私は15人待ちで、スマホで受付番号が近づくのをチェックしながら、隣駅のモスバーガーで1時間半ほど時間を潰す。昨日買ったはかせのZINEを一気読みし、けいこりんのエッセイを読んですぐに帯文を考えて送った。

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文フリで私のブースに一緒に立つ予定のYamadaさん(以下、山田さん)がブログに私の新作エッセイ集の感想を書いてアップしてくれた。

山田さんは前から自分の好きな音楽や本の感想についてのポッドキャストとブログをやっていて、私の本の感想を書いてくださっているのに気づいたのが始まり。それからポッドキャストでおしゃべりさせてもらったり、山田さんの感想が知りたいと思う本があるとオススメして読んでもらう、という間柄(どんな?)。
山田さんがブログに書き溜めていたエッセイとノンフィクションの書評をまとめたZINE『乱読の地層』を作ったことをSNSで知り、せっかくだから一緒に売りましょう、と誘ったのがつい先日。ということで山田さんも一緒に文フリに出ます。

山田さんは読書家で、小説からビジネスまでなんでも読む印象があるけれど、今回出された書評集はエッセイとノンフィクションに特化していて、私の好きなジャンルにドンピシャ。読むと気になる本が増えて若干困る感じさえある。つまり文章が良いのです。山田さんに今回の本の感想をこちらからお願いした時点で、都合の悪いことは書けないだろうし、そんな下駄を履いた状態の書評というか感想だけれど、それでもやっぱり嬉しい言葉が並んでいた。

書店さんからも着々と注文が届いていてありがたい。私のエッセイが個人的な話だからか、注文数と一緒に読んだ感想を送ってくれる書店の方もいて、内容はやっぱり個人的な話が書かれている。つまりこれはなかなかいいものを作れたのでは、と少し自信がついたところ。

この広い世界の
ここにいます


【文学フリマ東京39 出店!】
📍ブース:Q-35
🗓12/1(日) 12:00〜開催
🏢東京ビッグサイト西3・4ホール
📕イベント詳細→ https://bunfree.net/event/tokyo39/ https://c.bunfree.net/e/dem #文学フリマ東京

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植本一子
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