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できる社会人が知っている。疲労のコアメカニズム

前回は、知らないと損をする。「疲れが抜けない」の理由という題で、疲労についてと休養の取り方についてご紹介しました。

今回は少しマニアックに、疲労のコアメカニズムと疲労回復に重要なATPとミトコンドリアの紹介。
そしてミトコンドリアを増やすための生活習慣をご説明させていただきます。

日々のお疲れの改善に、お役立ていただければ幸いです。


疲労のコアメカニズム

残業と睡眠不足で体がだるい、疲れが抜けない。そんな体の不調。
人生で一度は感じたことがあるどころか、今や若年層でも疲労感を感じられる現代。
そんな疲労の症状が出たときに、細胞レベルではどんなことが起こっているのか。そして、改善するためには何が効果的なのか。

疲労のコア分子メカニズム

私たちの脳や体、免疫などが働くときには、酸素を介してエネルギーを作り、取り入れて消費しています。このときに、一部の酸素は活性酸素に変換され、手近な細胞を傷つけてしまいます。これが酸化ストレス

酸化ストレスにより傷ついた細胞を修復するためには、細胞質やミトコンドリアから作られるATP(アデノシン三リン酸)という車に例えるとガゾリンに当たる体に必要なエネルギー源が必要になります。

しかし、疲労に至るとATPが十分に作られにくくなり、細胞は傷ついたままで障害が残ってしまいます。
この細胞障害を免疫細胞が障害を感知し、サイトカイン(生理活性物質)が作られ、脳に異常のある場所とその障害の程度を知らせます。
このようなシステムで脳は疲れを自覚し、倦怠感や意欲の低下、また炎症による発熱、痛みなどが生じて、体の老化も進行していきます。

疲労の種類によっても障害の出る細胞は変わり、精神的な疲労の場合は脳細胞に。肉体的な疲労の場合は筋肉や運動器の細胞に。感染症による疲労の場合は免疫細胞に障害が出てきます。



身体のエネルギー源ATPとミトコンドリア

疲労から回復し、活力を出すためには、体のエネルギー源であるATP。
このATPは主にブドウ糖酸素を原料とし、ミトコンドリアが生成しています。
ブドウ糖が足りない場合は体の脂肪から作れますが、生成までに時間がかかり、酸素が足りない場合は、細胞質で酸素なしで作れますが、体のエネルギーにするには産生量が足りないといわれています。


そしてミトコンドリアは、酸素を取り込んでエネルギーを作るだけでなく、強力な抗酸化物質も作り出すことができ、細胞を酸化ストレスから守り、細胞の代謝機能やエネルギー産出、免疫力の向上など重要な役割を担っています。

このミトコンドリアの量が減ったり、問題が生じると、疲労感やだるさを感じるようになり、全身の臓器の中でエネルギー需要の高い脳や筋肉が障害を起こすミトコンドリア病に発症してしまう場合もあります。

疲れから回復し、毎日を元気に過ごすためには、このミトコンドリアを活性化させて、必要なATPが作られる環境を整えることが重要となってきます。


ミトコンドリアが好むのは、「良いストレス」と「栄養」

①適度な有酸素運動
ミトコンドリアは、一般的な筋トレで鍛えられる速筋繊維(白筋)よりも、有酸素運動や姿勢の維持で使われる遅筋繊維(赤筋)に多く分布しています。
普段から深く息をしながら歩いたり、ランニング、姿勢を保つ筋肉のストレッチなどで鍛えることで、ミトコンドリアの量を増やし、疲れにくい体を作ることができます。

②あえて寒さを感じる
来週からは少し暖かくなりますが、まだまだ冬。朝晩は体が震えるほど寒い気温です。
冬は夏よりも体脂肪が燃焼されると言われていますが、これはミトコンドリアの働きによるもの。
特に寒い環境下では、褐色脂肪細胞の中にあるミトコンドリアが活性化され、より多くの熱が産出されます。
メタボ対策やダイエットにも冬の寒さを感じながらのウォーキングは効果的です。

③空腹を感じる
現代は飽食の時代。
食べ物があまりあるほどありますが、皆さんは最近空腹は感じられましたか?
身体は空腹になるとエネルギーが足りていないと感じてミトコンドリアが増加します。積極的にお腹を空かせてから運動をすることでミトコンドリアが増えて、疲れも改善されダイエットの役にも立ちます。

④早寝早起き、昼寝
朝日を浴び、背筋を伸ばして深呼吸。これだけでもミトコンドリアは活性化します。
睡眠時間の確保、質の向上もとても大切ですが、どうしても十分に撮れないという方は、10~20分間の昼寝もお勧めします。
昼食後に昼寝の時間をとることで自律神経も整えられ、脳がクリアに。ミトコンドリアも元気になります。
30分以上は脳がお休みモードに入るので、お気をつけください。

⑤栄養
ビタミンB群:特にB1は糖質代謝に重要な補酵素となっています。ビタミンB群は水溶性ビタミンのため、取りすぎはほぼないので積極的に食べましょう。

タウリン:滋養競走によく、心臓や肝臓、脳などに含まれるため生命維持には必要不可欠な栄養素です。イカやタコ、魚介類などに多く含まれます。

コエンザイムQ10:活性酸素の害から守るほか、ミトコンドリアを増やして元気にする働きがあります。イワシやハマチ、オリーブオイル、ブロッコリーなどに含まれます。

以上、疲労のコアメカニズムと、疲れない体のための生活習慣でした。
疲れの改善、ミトコンドリアの活性には、意外と今の冬の時期の方が有効的になります。

寒いですが、ウォーキングや食事なども取り入れていただきながら、お疲れの根本改善をしてみてください☺️

今回の投稿が皆様のお疲れ改善のお役に立ちましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。




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