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デザイナーがプログラミングの勉強をする3つの理由

こんにちは。とあるIT企業のUIデザイナー、ichikawaです🍋

この記事のタイトルを見て、デザイナーがプログラミングをする必要ってあるの?と思った方も多いかもしれません。もちろん、知識や技術はなんでもあるに越したことはないですが、餅は餅屋。プログラミングまでできる必要ないんじゃない?みたいなことを感じたかもしれません。
この記事では、IT企業の制作会社にデザイナーとして働く自分が、日々業務をする上でプログラミングやエンジニアの知識が必要だと感じた理由についてお話ししようかなと思います。

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1. デザイナーはIT業界の中で「マイノリティー」だから

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現在の世界共通語はご存知の通り英語。普段日本語を喋っている日本人も、海外旅行をするとなったときにまず習得するのは英語です。これは、日本人は日本語が日本以外の国で通用しないことを知っているからです。世界からすると日本人はマイノリティー(少数派)にあたります。

一方で、IT業界の従業者のうち、大多数はエンジニアです。自然とIT業界の公用語はエンジニアが話す言語になります。アメリカ人のほとんどが日本語を話せないように、エンジニアのほとんどはデザインのことは全くわからないかもしれません。
しかし、IT業界からするとマイノリティーのデザイナーは、自分が話す言葉がエンジニアに通用しないことを知るべきではないかなと思います。日常会話ができるほど知っておく必要はないですが(話せるのがベストですが)、「初めまして!よろしくね」「ありがとう!」「これして欲しいんだけど」ぐらいの簡単な単語は喋れないと、コミュニケーションが取れません。

「ITにいる人なら知っていて当然」と思われる知識をろくに勉強しないまま業務を初めてしまった私は、今になって自分の知識の土台がゆるゆるだったなと言うことを痛感しました。
これが後に2つめの理由につながっていきます。

2. エンジニアと認識を合わせられないから

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制作会社でサービス開発をするUIデザイナーになって二年。一番苦労したことは、開発メンバーとのコミュニケーションでした。

なぜか?
理由は簡単です。その分野について何も知らないし、興味がないから。あくまでも主観ですが、多くの(特にグラフィック寄り/文系寄りの)デザイナーは「エンジニアが普段何をやってるかわからない/説明できない」と思っています。デザイナーが作ったものを、何か不思議なパワーで具現化してくれてのかなと。

業界初心者は誰しも無知の状態から仕事を始めるわけですが、業務をして行くうちに少しずつ業界知識を知って行くことになります。すると、ITやプログラミング知識に対して「なんだかよくわからない」ながら都度中途半端な知識だけを身につけます。
そしてエンジニアも、「デザイナーが何を理解していないかわからない」ので中途半端な知識でも口に出されると、当然「理解している」体で接します。

結果、デザイナーとエンジニアで認識に齟齬が生まれたり、メンバーをイラつかせたりと歪みを生みます。このミスコミュニケーションに苦労しました。


3. 要件定義段階でUIの想定が出来ないから

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弊社では、基本的に1から新しいサービスを作る際にはPMとデザイナーで要件を聞きに行きます。
上流工程の仕様が固まっていない段階では、0の状態からUIを作り上げる必要があるため、PMとクライアントが繰り広げている会話からどんな画面が作られるかまずは頭で想像します。そこで何も浮かばなかった自分は、知識や理解が足りていなかったなと思います。
「じゃあこんな画面になりそうですね」ってその場ですぐにワイヤーを引けるデザイナーの方が、イケてますよね。

また、UXを優先して実装が厄介な提案をする際に、「これは実装嫌がりそうだな」と感覚値がわからないと、不慮の事故が起きます。
「エラー文言追加するだけだし、すぐできるでしょ?」なんて言ってエンジニアに「その想定で組んでないです」ってキレられる理由もわかりません。実装の仕方を知らないから怒られる理由がわからないのも当然です。

ITやプログラミングの知識が最低限あれば、クライアントの信頼度も上がるし、エンジニアに頼みにくい物を頼む時にも穏便に済むのに。そう感じました。


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以上が私がプログラミングの知識が必要だと感じた3つの理由です。
ここまで読んで、こう思ったかもしれません。

「なんで必要かは分かったけど、じゃあ、エンジニア系の知識をちゃんと覚えればいいじゃん。」

・・・。😊

おっしゃる通り。しかし現実を言うと、日々の業務に追われ、デザイン業務だけでも手一杯!時間ができても、検索したら情報が出てきすぎて、どこから手を出していいのかわからない、etc...結局、効率よく勉強できず、上手く理解もできず、中途半端な知識を得ただけ……。
耳が痛い話ですが、仕事に今すぐ直結しない勉強と言うのは、興味が湧かない限り優先度が恐ろしく低くなります。
業務上様々な問題に直面しながらも、自分一人ではそれを打開するのが難しいと言う屁理屈を並べ、後回しにし続けていました。(これは本当に自分が悪いし、かなり意識も低かったなと反省してます。)

そんな折、またとないチャンスが!


業務効率化勉強会

最近社内では、デザイナー向けにIT・エンジニア知識を学ぶ業務効率化勉強会が行われています。
ここでは、前述の問題を解決するのはもちろんのこと、デザイン業務に直接関係ない部分の業務効率を上げたり、技術理解の向上を図ることで会社としての組織力を上げる目的で行っています。
現在はこの勉強会に参加し、問題解決に努めています。

詳しい話はこちら!


クリエイターは「つくる」のが仕事

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私たちBrewusは、ものづくり集団です。すなわち私はデザイナーである前に、クリエイターです。作るために必要な道具に垣根はないし、魔術師でも剣は振るえます。剣士より下手くそかもしれませんが、剣の持ち方を知らないよりも頼りになります。
世の中のデザイナーでエンジニアの言語がわからない人はたくさんいるし、逆にエンジニアにもデザイナーがどんな言語で話しているのかわからない人は沢山います。
チームとして同じものづくりをする以上、お互いの話す言葉や使っている武器を知ってるぐらいには歩み寄っていけたらなと思います。

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