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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#32

お盆休みですね。昨日は仕事でお客様への訪問の予定があり出かけました。今日は家の買い出しの運転手をしてました。この投稿の後、大安なので仕事部屋に小さな神棚をつくります。
事務所ホームページにもブログ機能があるのですがほったらかしになってしまっています。きちんと更新しなくちゃ。noteの方はありがたいことに30人以上の方にフォローいただき、また、6,500回以上投稿を目にしていただいた上にスキも280回以上いただいていてありがたく、そしてやりがいを感じます。事務所のブログでは反応が読めないのでついついサボリがちです。
ほぼ全ての投稿で1回以上スキしていただいているのですが1件だけ0回の投稿がありまして、損か得か、善か悪かみたいなところから失業保険に関する考えを書いた投稿です。誰かスキしてくれないかな~、なんて思いながら気にかけているのですが共感いただけない内容なのでしょう(笑)。自分でスキしちゃおうかな(笑)。


机買いました

独立してからずっと考えてまして、ちょっと机が手狭だったので新しいの欲しいな、でも受験の苦楽を共にした机だし、捨てるのもったいないし。モヤモヤしていましたが仕事の効率が悪いしずっと使うからと思い切って買い換えました!ネットで16,000円位で買えました。モノはず~ッとお気に入り登録していたんですけど決断しました。この金額のものでも買うのを躊躇する状況です。
今までの机も捨てるのにお金かかるので横において使うことにしました。ですから自分の部屋は完全仕事オンリー部屋になってしまいました。片付け途中ですがこんな感じです。レイアウトが変わってエアコンの風が直撃で何か対策しないといけませんが資料を置くスペースがかなり大きくなったので効率は大変良くなりました!


散らかってますね。整理してから撮れって!?

帳簿の話

ネットでこれは経費になるとか、こうすると節税効果が大きいとか「へえ~ッ。」とか「エエ~ッ、それってどうなの?もっときちんと説明しないとダメじゃない?」等々いろんな思いで見てます。顧問先の方も結構見ているようでネットでこう言ってたのでそうしてくださいとか、それどうですか?と相談されることもあります。その都度その顧問先様に合った回答をするようにしているのですが、そもそもの帳簿に問題を抱えてるケースが良くあります。原因は主に社長と会社(法人)は別人である、この前提が理解されていないことによります。
昔は今ほど気軽に法人が作れなくて有限会社(昔はほどんどこのパターン)の最低資本金額が300万円でした。要は300万円用意しないと法人が作れませんでした。出資の証明も今では出資の事実が証明できればどの口座に入金しても良いのですが昔は金融機関に一旦お金を預けて証明書を貰って登記が完了すると法人口座に移行してくれる、こんな仕組みだったように記憶してます。この出資(資本金)を社長さんはどうしても自分のお金として考えてしまうのです(そもそもは自分のお金なんですけど)。
設立登記が終わるとこの資本金を全額社長の個人口座へ移してしまうケースがあります。要は「みせ金」です。社長は「だってこれは俺の金だから返してもらったんだよ!!」とのこと。
設立時
(預金)/(資本金)3,000,000
と起こした仕訳が社長が資本金分の預金を引き出してしまったので仕訳は
(貸付金)/(預金)3,000,000
となります。減資するわけにいかないのでこうなります。すると社長によっては「何で俺が会社から金借りているんだよ!!会社に貸した金を返してもらっただけだよ!!」と言われることがあります。会社に投資したお金は法人のもので社長のものではない、といくら説明しても、会社は俺のもの、との考えを変えてもらえません。すると困った担当者がこんな仕訳を切ります。
(現金)/(預金)3,000,000
会社にありもしない現金が多額にあるようになります。そんなこんなを繰り返しているうちに担当者の変更、会計事務所の変更を繰り返して「わたし」のもとに来た時は帳簿がガタガタで俗にいう「帳簿がゆがんだ」状態、過去の経緯は既にわからないし完全には説明できないケースがほとんどですが社長と問題点の共有をしてこれをどう直していくか検討しなくてはいけません。社長が高齢で後継者がいる場合は退職金で修正することもあるようです。こんな仕訳。
(役員退職金)/(貸付金)
またはありもしない現金残高を減らすため
(役員退職金)/(現金) ←この仕訳を切ることは珍しいかな?
ここでは正当な退職金の金額を計上するのではなくて貸付金の残高を抹消するのに必要な金額が基礎となったりします。功績倍率がどうのこうのなんて完全無視。さらにさらに後になって元社長より「退職したのに退職金出ないの何で?」なんて言われたり・・・。
脱線しますが事務所によってはありもしない現金を減らすため
(車両)/(現金)みたいな恐ろしい仕訳を切ることもあるようですね。あぁ、恐ろしい・・・。

最初が肝心

会計事務所に就職・転職した場合、最初はある程度のベテランさんや事務所の番頭さん(その事務所に規模によって違う)に面倒見てもらいながら月次処理をこなして、ある程度の経験を積むと帳簿が簡単で社長が協力的な顧問先様を数社担当することになります。これに慣れてくると上記のような問題のある顧問先様を引き継ぐことになり苦悩の日々を送ることになります。事務所によってはこの頃から新人さんの面倒も見るようになったりして一気に仕事に忙殺されていきます。
最初が肝心、とは会計事務所職員となった人は新人の時期に正しい知識を身につけてどうして帳簿がゆがんでしまったのか推測する能力を磨いてください。顧問先に問題がある場合と、残念ですが会計事務所側の処理に問題がある場合があります。顧問先の取引を熟知していないことに原因があるケースがほどんどです。「わたし」も今でも「え?そうだったの?」ってこともあるので定期的に敢えて社長に聞くようにしてます(変更になっていることもある)。
それと社長さんの意識を変えてもらうことも重要です。個人事業主で事業をしていた時とはそもそもの仕組みが違うので意識変更が絶対に必要です。節税効果だけが注目され「法人」を設立してしまい、意識変更ができていない社長さんを多く目にします。これが修正されない限り帳簿がゆがみ続けます。
中には社長の貸付金や借入金を敢えて計上しているケースもありますがきちんと理解してやっていないと「こんなはずじゃなかった!!」ということになります。

最初のうちは大変です

会計事務所に入社して5・6年位までは色々大変だと思います。そもそもの仕事量も毎年増えていくのですが、社長さんとのコミュニケーションが大変です。一番多いのが「前任者はやってくれたよ」的なところから無理難題をうまく断れないこと、それと説明が上手くできず社長さんに納得してもらうことができないこと、これですかね。いくら税務の知識があっても社長さんにうまく説明できるかは別問題です。こういったケースでは新卒の方や勉強に専念していた方より転職組やいろんな経験をしてきた方のほうが有利です。
前の事務所で新規で顧問先になっていただいた社長さんより融資のための試算表を早急に作ってくれとの依頼がありました。この段階で6か月分(だったかな?)の処理がされていない状況で担当者は時間がかかることを説明しましたが、いやいやすぐ作って!の押し問答状態だったようで相談がありました。「わたし」は「作業には時間がかかります。最大限の努力はしますが10日前後は見てください。それまで待ってもらえるように銀行に話をお願いします。ぺんぺん草が生えている何もない土地に1か月で家を建てて引き渡しをお願いします。と言われている位に無理があるんです」建設関係の会社だったのでこう説明することでどの位大変なことなのかを理解してもらえて、その後は協力的になってくれました。担当者と「わたし」、必死ですよ!何とか完成し試算表をお渡しできた時(トラブルを考えて少し長めにお話ししておいたのでもう少し早くできた)にはすごく感謝されました。こういう「理解してもらう努力」がとても重要です。うまくいかずに喧嘩別れになることもありますけどね。
こういう説明・説得するための「引出し」を多く持つことがその後のやりがいに大きく違いが出てるくんじゃないかと思っています。そのためには良き先輩、良き上司、良き職場そして良きクライアントとの出会いが非常に重要と感じています。皆さん良き出会いを。

あとがき

何か事務所雑感みたいになってしましました。「わたし」も新人ですが業界には20年以上在籍してからの独立なのである程度の仕組みは理解できているつもりです。中には5年位で合格、登録要件満たすために今事務所修行中や経験積まずに独立したので全くわからないという方もいるかなと思い投稿してみました。ディズニーランドの裏側の話とか投稿してみたいのですがちょっと問題ありそうでその線引きが決まらずモヤモヤしています。税理士に興味をもってもらえたり目指してみようかな?と思えるような投稿を続けていきたいですね。

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