見出し画像

普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#31

いつもお世話になっております。
メールの書き出しはいつもこれ、なんか落ち着きますね。さて、皆さん、試験お疲れさまでした。昨日は解答速報会ですかね?二大予備校の両方で採点してくださいね。解答が良好で違っていたり当然配点も違うので。「わたし」簿記論の自己採点で大原ではボーダー届かず、TACではボーダー越えでその年簿記論合格でした。だから良い方を信じましょう。
落ちても受かっても自分の実力を出し切った結果であれば得るものがあります!「わたし」以前も書きましたが国徴で計算問題の線表をケアレスミスしまして、試験後お客様からの帰り道中にフラッシュバックでミスに気づいてその日はその後の記憶が曖昧なほどボーッとしてました。車を使っていたので本当に危ない。その次も国徴を選択したのですが当初は全然やる気が出なかったですね。皆さんが実力を発揮できたことをお祈りしております。さて、ここ1か月位はずーっと試験のこと書いてきたので何を書こうかと。


お金借りてみました

前にも書きましたが開業にあたり不安なので創業資金融資を受けてみました。まずは近所の信金さんで事業用の口座を作成し、「お金を借りたいんですけど?」担当の方「どれくらいご希望ですか?」、「不安なので300万位」(担)「ではこちらの申込書と事業計画書を作成してください。必要書類は・・・」ってなことでスラスラと。・・・スラスラ?ウッ、事業計画書大変なのね。記載例に従って記載するのですが例題は美容室で設備投資と運転資金として備品だったりシャンプーだったり、それの3か月分でこれだけ、みたいな例題です。
勤務していた頃はお金借りたいので至急試算表作ってください!の依頼が多く、だったらもっと計画的にやってよ!と内心文句言いながら慌てて試算表作っていたので安易に考えていたのですが税理士って設備投資がほとんどなく(PCとプリンターが最低限、会計ソフトは開業支援パックとかで各社安価に導入できちゃう。何と言っても大変なのは登録費と会費ですね)、運転資金も事務用品と支部会費、「わたし」は会計ソフトのサブスク料、地味に多いのが交通費!「わたし」都内に出るのに1,000円近くかかるので往復で2,000円、しょっちゅうチャージしてます。これくらいなので記載例は運転資金の3か月分が目安にってなってましたがこれだとほとんど融資金額が作れません。
そこで、説明欄に税理士業は決算料を別途貰うことでクライアントからの報酬が完結します。よって事業が軌道に乗る判断は決算が一巡する1年を目安にしてもらわないと運転資金が回収できないので12か月分の運転資金をお願いします。としました。自分で書いていて「こりゃ無理かな」と思っていましたが案の定、「12か月は長い。10か月にしてくれれば融資できます」との(信用保証協会からの)回答でOKを貰いました。
この業界にいるので根拠を求められるだろうと現時点での顧問先とその年間報酬金額一覧、年間の運転資金を月割りにした運転資金内訳、自己資金で支払った開業資金一覧の3つの資料を併せて提出しました。
信用保証協会の担当者さんから「併せて出してもらったこの資料が非常に良くできていて〇〇さん(信金の担当者さん)、助かりました。ありがとうございました。」と。信金の担当の方がとても良い方で「いえいえ、この資料は「わたし」さんが作ってくれたんですよ。」と言い直していただきちょっと嬉しく、また、作った甲斐があったなと。申し込んで2週間くらいで実行されました。とても早く実行してもらえて有難かったです。あ、あとホームページ作ってそれが間に合ったのもプラスだったようです。額ですか?300万なんてとてもとても。その3分の1が限度でした。もうちょっと大きい金額で申し込んだのですが。

事業計画書

お金を借りれた以上に良かったことは事業計画書を作成することで自分の今置かれている状況と今後どうしていきたい(いかなければいけない)のかが明確になりました。
どうして開業したのか、どういう夢をもっているのか。自分の店舗(事務所)をどんなふうにしていきたいのか。借りた(借りる)お金を返済していく目途はどうたてているのか。事業をどのくらいのペースで拡大していく(していかなければいけない)のか。色々考えさせられました。これを生業として生きて(生活して)いくので自分の道のりを明確にしなければいけない、その意味で借りてよかったです。
どうしても職員(サラリーマン)時代の感覚が(今でも)抜けきらないので自分のやりたいことの前にまず自分のことをしっかりやる、基礎固めが必要で今はその時期なんだと思っています。
お金、借りずに済むなら借りない方が良いとは思いますが金融機関や保証協会が客観的に評価してくれますので自分の創業計画のチェックと思って借りてみると自己分析できます。

借入について

専門家を名乗る人たちがネットを通じていろんな情報を発信していますので参考になるかと。「わたし」も一応専門家になるのかな?でも税理士は税金計算の専門家であって経営の専門家とはちょっとニュアンスが違うかな。ある事務所の先生は融資はお客さんが自分で工面することで必要な書類は作るが必要以上に踏み込まないというスタンスでした。よって「わたし」もその影響を受けています。ですがいろんな事務所を経験したとことと自分が実際に融資を受けてみたことで顧問先様に寄り添う姿勢が必要かなと感じています。
創業してから予想以上にお金は出ていきます。よって創業時に必要と思う金額よりちょっと多い金額で融資の申し込みをするべきです。実際に借入できる金額は金融機関が判断してくれますし、大きく借り過ぎると返済で行き詰ります。よく借りたお金は返すな!!的なコメントが横行していますがそんなことは絶対にありません!要は借り換えをすることで借入金を0円にする必要がない、と言っているのです。でもこれってバブルと一緒でいつか破裂するような気がします。金融機関もちゃんと見ていて業績の良い会社には必要以上にお金を貸してくれます。そんなに必要ない、と言っているのに「いやいや、もう少し!」と融資金額の増額をお願いされます。外部、特に金融機関からそう評価されている、ということで大手の取引先と商売する上ではとても重要な評価だと思います。「保証協会付でなくてプロバー融資を受けよう!」というのはある意味正しい。
でも借入する目的や会社の状況によって借入をする意味って違ってくると思います。創業期・成長期・成熟期、この3段階くらいで分けてご自身の置かれている状況を理解したうえで借入を検討するべきかと。個人的には会社が成熟期で借入をしていることが評価につながる状況以外では借りずに済むなら借りない方が良いと思っています。借りるならきちんと返済できる金額を必要分だけがベスト。商売しているとどうしても余裕が欲しくて借りれるだけ借りたくなると思いますがその判断のために税理士や金融機関とお付き合いください。あ、当然業種・職種によって考え方は異なってくると思います。「わたし」起業したい、税理士目指したいという方向けに書いてますので。

あとがき

「わたし」は非常に恵まれています。クライアントさんがゼロスタートでないので。逆にそうでなければ切捨てしないと50代になれない「わたし」は起業の選択はなかったと思います。40代前半であればまだギリギリ冒険したかな。でも40代はその当時勤めていた事務所で勤務税理士でそのままとも考えていたので当時合格していたら起業はしていないかなぁ。
先日支部会で新人相談会を開催していただき参加してきました。その中で開業4年で軌道に乗っている先生のお話があり、とても参考になりました。でも顧問料の決定とかクライアントとのお付き合い方法とか新人ではない先生も質問していたりして凄く参考になったし、皆苦悩しながら仕事しているんだなと実感できました。
「わたし」がこの業界に入ったころは税理士はまだぎりぎり状況の良い職種でしたが今は昔と違ってなかなかお客様を増やすのは難しい時代です。ですが「商売」が続く限り税理士という職種がなくなることはないと思っています。あるとすればマイナンバーで全てを把握され、税金は国からの賦課決定になったときかな?誤解を恐れず言うと国がきちんと個人情報を管理してくれるのであれば高齢化社会になるし手間はないしそれがベストかと。国が信用されてないから反対されるんでしょう。リトアニアだったかな?確かこれに近い状況と記事を読んだ気がします。間違っていたらごめんなさい。
脱線しましたが税理士も高齢化が進んでいます。さらに税法は毎年毎年改正があり、特にここ数年は国もお金がないのでルールがどんどん刷新されます。例えばセーフティー共済の解約後2年は損金不算入とか網掛けがされました。個人的には社会保険料についてどんどん改正が進むと思っています。マイクロ法人設立や事前確定届出給与での社会保険料減額スキームとか塞がれていくと思います。こういった改正についていくには(頭が)若くないと無理なんです。30代・40代の税理士が本当に必要だと感じています。だから若い人には是非税理士を目指してほしい!!そんな思いがいっぱいです。
マイナスなことばかり書いていますが税理士業界、若い人の力が必要で活躍の場が大きいと思っています。税理士になれば新人ベテラン関係なく税理士として話を聞いてくれますから。ここは大きなアドバンテージです。一般企業での「新人は黙ってろ!」的なことはありませんからね。税理士を目指そう!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?