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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#42

昨日はお客様に訪問して決算に向けた不明点の解消をしてきました。大分決算に向けた目処が経ちまして、ほっと一安心です。この3連休で修正・調整ですかね。
しかし今日は暑いですね。我慢できず先ほどエアコン点けました。西日があたるので昼過ぎからきついんですよ。
今回は「わたし」の今までの給料事情と税理士事務所業界の給料について自分の考えを投稿します。


きつッ!!

今から25年近く前ですので物価水準も違います。
事務所経験がない30過ぎのオッサンでしたから給料は二の次でまずは業界に入り込むことが優先でした。給料水準は標準的だったと思ます。月給27万で税金引かれて25万ちょっとだったような。その後29万位になって手取り27万位だったように記憶してます。その事務所は社保加入がなく、控除されていたのは労働保険と源泉所得税だけだったのでこれくらい貰っていました。恥ずかしながらこの業界に入ってから社会保険の仕組み等を勉強したので、この状況のヤバさに気づいて将来のために国民年金基金に奥さん含め加入しました。将来5万円多く年金が貰えるようにそれぞれ3口づつ加入しました。よって、貰った手取りから国民健康保険料・国民年金・国民年金基金の3つを払っていまして、月8万円超え!!だったと記憶しています。その後、番頭さんが開業してそちらの事務所に移ったのですが片道55キロ離れてまして、車好きな「わたし」はそれを過給器付きの燃費が超悪い車で通勤していましたので月のガソリン代が8万円超だったと思います(それでも当時ハイオクが100円ちょっとだった)。27万円貰っても社保とガソリンで17万出費が決まっていたので残り10万、オリエンタルランド時代は生活費として10万を奥さんに渡していたのでプライドもあり、暫くは10万円を渡してました。おわかりのとおり、こんな状況長くは続かず、奥さんにお願いをして7万円に減額してもらい、光熱費で3万円。これで終了。お昼代が捻出できないので奥さんにお願いしてお弁当作ってもらっていました。ですので車検代や自動車保険、税金等のイレギュラーの支払いができず、これをボーナスで賄っているような状況でしたね。リボ払いやキャッシングなんかも利用して切り抜ける日々でした。だから手取りで30万を超えた時は本当に嬉しかったし、ホッとしましたよ。
ちなみに残業代は出ませんでした。一応出勤簿みたいなものはありまして、残業が多いと時々繁忙手当みたいな形でちょっと多く出てる、そんな感じでした。今なら訴えられちゃいまよ。ただ、この業界は体質が古いのでこういう事務所まだ多くあるように思います。
こうしてあらためて書いてみると「わたし」、終わってましたね。よく切り抜けられたな。母親の所有するボロアパートに無償で住んでいたので何とかなりましたが普通に賃貸していたら早々に諦めていたと思います。色んな人の協力のお陰で今があります。奥さんの実家からも買い出しに出たかのように段ボール箱いっぱいの食材貰ったりしてました。奥さんにもバリバリ働いてもらいましたし。感謝感謝です。

現代は?

さて、独立前の最後に在籍していた事務所を参考にお話します。
皆さん、自分の担当クライアントの年間売上合計が1,200万円を超えたら給料が30万弱から35万円にアップします!と。現時点で1,150万円だったとするとどうです?あと1~2社増えると給料上がります。頑張りますよね。
では次。1,400万円超えると40万に上がります!!と。現在2社増えて1,250万円です。でもあと150万円も積み増ししなくてはいけません。今の段階で担当クライアントが25社、数社分の入力をパートさんにお願いしていたとしてもそのクライアントの内容を深く知ることは大分難しくなっているはずです。さらに3、4社増やさないと給料は上がりません、となってモチベーション上がりますか?
また、自分の置かれた状況で給料35万で満足していたとするとどうでしょう?
クライアント増やすより現状維持、ってなりません?少なくとも「わたし」はそうなります。この状態が職場で長く続くと少ない労力で報酬の高いクライアントの取り合いになります。新人さんに割の悪いクライアント押し付けたり・・・。
売上に連動して給料昇給が決まっていく職場が増えている気がしますが根本にあるのは経営者的な目線ではないかと思います。「わたし」は今開業しているのでお客が増えるとその分自分の収入増に直結します。
でも従業員はそうではない。担当が4社増えて売上が150万上がっても5万円(年間60万)しか給料は上がらない。25社以上担当できるとなると中堅クラスですよね。当然新人さんの面倒も見る必要が出始めるので、今までと同じスピードで仕事が進むとは限らない。でも売上だけで昇給判断されるとこの部分って評価されないんですよね。「その部分も見てる、評価してる」とは言われますが常に一緒にいるわけではないのでそういった不満がフツフツと職場に溜まっていく。中堅以上が辞めていく、この悪循環が始まるとその事務所おしまいですね。

当時の「わたし」

辞める前、最後の事務所での「わたし」の状況はこんな感じでした。
4科目合格していたので資格手当が20,000円、課員が3人いて課長手当が50,000円(どんどん辞めていくので防止策として手当が増えた)。交通費が嵩んでいたので上限の25,000円支給されていて社保・源泉引かれて手取りで35万円くらいでした。
課員は中堅の人が2人と業界経験がない新人さんが1人です。過去に在籍していた事務所では月次訪問の試算表も税理士がチェックしていたので「わたし」も外に出る資料にはほぼ全て目を通していました。自分含め4人いますからクライアント数でいうと5,60件はゆうにあります。すると訪問前の月次チェック、決算チェック、場合によってはクライアントからの質問返信メールのチェック、新人さんの面倒、決算打合せの同行、新人さんの月次訪問の同行・・・。連日連日これが山積み。自分のクライアントの処理をしたくても全然手が付けられない、そんな状況でした。よ~く周囲には16時頃に「まだ出勤してないよ。自分のこと何もしてないので。」なんて冗談言ってました。
課員に恵まれていたので「何でも言ってくれれば手伝います!」と言ってくれるので助かりました。自分たちで新人さんの面倒も見てくれていましたので。
でも、決算がギリギリになってくると科目内訳書の作成等を他の課員に差配したりしますが、この売上給料連動性にすると課員の中には「何で人の給料の手助けしなきゃいけないの?自分の作業やりたいのに!」って思っている人いると思うんです。新人さんのサポートしてあげて、とお願いしても「新人のサポートするよりクライアント2社振り分けてください。」なんて言われるかもしれません。
個人的には税理士事務所の給料ってこうやってシステマチックには決定できないと思っています。自分の決算が終了した時に事務所の状況をきちんと開示して、さらに従業員とは個別に日頃の評価の話をして給料の額を決定してく、ここまでしないと不満は溜まっていくと思うし、そうですね、職場の人数が10人までかな~、これが通用するの。

自分が人を雇うなら

では、仮に従業員を雇う事になったとして「わたし」ならどうするか。
応募あるなし、複雑な状況は抜きにして、税理士を目指している人を雇います。その人が一人暮らしをしていること前提に月30万から35万あたりかな。社保には入ってあげられない状況として手残りが25万くらいにはしてあげたい。え?少ない!!って?
そうですね。過去の先生の話や自分の経験上、給料がそこそこになって安定してしまうと勉強しなくなるので、「税理士資格取って、もっと給料多くもらえるようになってやる!!」というモチベーションは非常に大切だと思っています。その分、中退共あたりに加入してあげたいですね。資格が取れて残ってくれる、と言うなら売上の7~8割はその人のものかと。だってその人が申告まで完了してるって言ったらその人の労力ですから。ちゃんとそうできるように「わたし」も自分の担当をしっかり持って自分の収入は自分で確保することが大切だと思っています。今は自分のことで精一杯ですが。
そんな日が来るのだろうか・・・?

あとがき

今回は給料のことを書いたので賛否両論あるかとは思いますが、あくまでも「わたし」の考えですのであしからず。
当時は常に仕事に追われていたのでつまらなかったな~。課員に恵まれていたのが救いでした。お別れ会開いてくれましたし、プレゼントももらいました!ネクタイでした。伝達式にはそのネクタイをして行きました。
別の課長に「「わたし」さんみたいに全てチェックするのが理想ですが無理ですよ」と言われました。ほんとそんな状況で17連チャンになったりして振替休日がどんどん溜まっていきましたね~。ちなみに残業はあまりしてませんでした。20時過ぎまでかな。それ以上すると集中力が消えてしまうので「わたし」は土日で出勤してしまう方が楽でした。
もっと壮絶な職場状況の方がいると思うし、そうした方のほうが多いかと思います。
こういったときって職場の悪い癖でもっと劣悪自慢が始まりません?「俺のいた前の事務所では・・」とか「昔は・・・」的な。おいおい、そんなの自慢するものじゃないし、時代違うし。
何とかならいないですかね、ブラック・・・。

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