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平田は今年は2番なんじゃないか

この平田に関する記事は去年も書きました。故に「今年は」とついてます。

で、今年は平田は2番に置いた方が上手く回るんじゃないかと思った次第なので今からその理由を挙げていきたいと思います。

1.平田を「点」にした「2番・京田」

 昨年の平田は二度の登録抹消があり、シーズン通しての活躍は見られませんでしたが主に1番打者として活躍。その打順としては、1番に平田を置き、そのあとに京田、大島(アルモンテ、福田)、ビシエド、高橋周平と続く上位打線がよく見られたと記憶しています。セ・リーグに所属し、また捕手の攻撃力に難を持つ中日としては、上位打線に主力を固め、上位で点を取ることが必須であるように思います。その中で、上位で現時点の京田を起用することは正直効率的とは言えないと考えています。
 

昨シーズンの京田は打率.249に沈み、またインプレ―時の打率を示すBAPIPも.296と低調。強い打球を放ったとされるHard%も中日の規定到達者内でワーストの25.9%に留まりました。打率には当然ながら守備などの不確定要素も絡んできます。しかし、このインプレ―時の打率の低さ、強打の割合の低さを加味すると、単純に強い打球を打てていないから率が上がらないと考察でき、不運などではなく実力を出した上での低空飛行だという主張に至るのです。
 京田を2番起用することは打線を「線」でなくそこで分断してしまう「点」にしてしまう行為と言えます。よって、2020シーズンは平田、大島、福田(アルモンテ)、ビシエド、高橋周平、阿部で上位打線を形成しなければならないと考えます。

2.大島の復活と2番「好」打者論

 平田以前に主に1番を務めていた大島は去年最多安打のタイトルを獲得し、盗塁も30を記録、打率も.312でリーグ4位につける等、充実したシーズンを送りました。もともと大島はコンタクトに長け、足も速い1番に適した選手と言えます。また、毎年何かしらの故障を抱えつつも試合に出続ける体の強さも兼ね備えており、このような活躍が出来れば年間通して優秀な1番打者として計算出来ることと思います。

 「2番最強打者論」というものが以前メジャーリーグから持ち込まれてきましたが、私は「最強」というよりも「好打者」であってほしいと考えます。2番という打者は打席に立つ状況が様々あり、また1番打者が盗塁するまで打ちにいかない(盗塁待ち)など、制約が発生することもしばしばです。その状況に応じて時にはバントをしたり、凡退でも最悪進塁打に出来る器用さ、また1番打者が凡退しても自分が出塁して主軸にチャンスを演出できる出塁能力を備えてほしいというのが私の「2番好打者論」です。

平田は打席数こそ当然減らしたものの、空振り率(7.86%→9.19%)やBB/K(0.97→0.72)など、詳細な数字は特に大きな悪化も見せず打撃の質は維持できていると言えます。その平田が2番に座り、大島と1、2番コンビを形成することで、アウトカウントを少なく、ランナーを置いた状態で3、4番に回せるシチュエーションが多くなるのではないかと考えます。

3.シーズン通して戦い抜くための1番交代

最後に話すのは、試合単位の戦術ではなくシーズン全体を考えた戦略についてです。昨年も平田は2度離脱しましたが、もともと故障が少ない選手という訳でもなく、負担をかけすぎるとどこかでツケが来て故障に繋がる、という大事な起用が必要な選手なのではないかと考えています。確かに平田は優秀な1番打者だったことには間違いはありませんが、その出塁能力と走塁能力の高さによって負担が増大してしまった可能性があります。2番に京田を起用していたことによってアウトカウントが増えており、下位に回る前に主軸の打席で多少無理をしてでも生還を狙っていたという可能性も否定はできないと思います。

そこで2番で起用することによって、アウトカウントが増えない状況で主軸に回せる可能性が減ると同時に、アウトカウントを増やさないことで自重した走塁が出来る余裕が生まれる可能性もあります。それが生まれれば疲労の蓄積も多少は抑えられ、平田も通年通して活躍することが可能になるかもしれません。

終わりに

中日は正直言ってレギュラーと控えの実力差が他チームに比べて大きく、主力が離脱すれば戦力の大幅ダウンは必至です。2019シーズンも、平田の2度の離脱、夏には高橋周平の離脱があり、ベストメンバーが揃う機関が短かったのがAクラスを逃した一因であると考えています。「2番・平田」は昨年の2番の穴を埋められる一手であるとともに、「チーム力を落とさないために主力がけがをしない」という短期的な戦略にも繋がりますので(長期的にはチーム全体の底上げが求められる)、現時点での最適解の1つと言えるのではないでしょうか。


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