もしも夢が叶わないなら? #月刊撚り糸 第654話・11.7
「そうか今日は立冬か、だからこんなに暗くなるのが早いのね」園代は頭の中でつぶやきながら町を歩いていた。午後5時を過ぎたのにすっかり暗くなっている。「立冬は一番暗い日だっけ、1日がすぐ溶けそうでいやだわ」思わず口に出す。それが聞こえたのか「違うよ、それは冬至」と声が聞こえた。「誰?」「園代、何暗い顔しているの?」声がする方を見ると、少し離れたところにいたのが親友の美恵子だ。
「ああ、美恵子か。いや1年が早いなあなんてね」「まあねぇ、最近は大きなイベントが終わるとすぐに次のイベ