一之瀬楓インタビュー「今回のNovelJamを待ち望んでいた」
2018年11月23日から25日の3日間で行われたNovelJam。
ここから16の作品が生まれた。
今回は『あなたの帰る場所は』で藤谷治賞を受賞した一之瀬楓さん。2月1日には藤谷先生が入れてくださった赤字を元にした改稿版をBCCKSにてリリースする。そんな彼女にインタビュー、NovelJamに参加したきっかけ、今後の展望などについて聞いた。
-NovelJamに応募したきっかけはなんだったのでしょうか?
友人からのすすめで応募しました。
ただ、知った時にはすでに2回目の募集は締め切られたあとだったので、3回目をものすごく待ち望んでました!
-普段から結構、小説は読まれるんですか? 好きな作品などがあったら教えてください。
一時期は秋田禎信先生の『魔術師オーフェン』ていう小説や星野亮先生の『ザ・サード』という作品を読んでました。
ただ、仕事や家の諸事情であまり読まなくなって……というより読む余裕がなくなって、今は電車移動の時に気になった作品を読むといった感じになっています。1ヵ月に1~2冊がやっと、というペースです。
-待ち望んでいた、とおっしゃっていたNovelJam本番。会場に一歩入ったときの第一印象はどうでしたか?
機械の設置とか人の多さでびっくりしました。
あと、参加者の熱気がすごかったです。
-チームビルディングの際、チームAを選んだ理由などがあったら教えてください。
恥ずかしい話、ふくださんはツイッターでフォローをいただいたのをきっかけに一度お話してみたいなぁという想いがありました。
杉浦さんはNovelJamの経験者ということで、デザイナーとしても何処かどっしりと構えている感じがあったので、頼りになるかなぁと思いました。
実際、何かと助けてくださいましたし、お二人には本当に感謝しています。
-テーマ「家」を聞いたときにどう思いましたか?
家ならばどんな人にも帰る場所があるのかなって感じました。
-ご自身の作品のタイトルとリンクするところが最初からすでにあったんですね!
制作中に困ったこと、迷ったことなどはありましたか。
小説の中に脚本みたいな書き方が出てしまったことですね。思った以上にてこずりました……。
-チームでの制作を行ってみて感じたことはあるでしょうか?
小説を書くにあたって、物語の流れや文章などいろいろ意見を交わしたり出来ることが強みかなと思います。ただ、アイデアがありすぎると何を採用しようか、とかそこから悩みが出てくることもありましたね。
-ご自身の職業が准看護士ということもあり、作品がリンクするところがあるかと思いますが、経験が作品に反映された部分はありますか?
今回執筆した『あなたの帰る場所は』の中に認知症を患っているご老人が出てきます。認知症の方との接し方が生かされた部分はありますね。登場人物のサエの心情も私が感じてきたことをリアルに書き出してみました。
-受賞の際はどのように感じましたか?
とても嬉しい、です。これからも小説を書き続けていきたいなぁと思っています。
-今回のNovelJamで気になる作品はある?
センコロ、『家喰う家』、『帰りゃんせ』、『みんな釘のせいだ』、『リトルホーム、ラストサマー』ですね。ですが、まだどれも読めていませんが……。
-今後の展望について教えてください!
紙の本で出せるくらいの小説の出版がしたいです。また舞台脚本やラジオドラマ脚本にも範囲を広げていきたいです。
ありがとうごさいました。
藤谷治賞受賞! 『あなたの帰る場所は』はコチラから▽
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写真© NPO法人日本独立作家同盟
文:ふくだりょうこ