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★熱海レポート④


11月頭頃から、熱海に通ってます。

「熱海の体育施設を身体表現系の合宿所として利用できないか?」プロジェクトの「企画全体のアドバイス業務」と「アーティストとしての参加(視察とワークショップ)」を担当させてもらってます。

こちらは、静岡アーツカウンシル支援のもと、「体育施設を視察/運用に向けた意見交換と、市内の保育園/小学校でのワークショップ」を行うため、7組の身体表現アーティストをキャスティングさせて頂き、毎回現場に同行しております。

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第5,6回保育園WSは、コンタクトインプロヴァイザーの手代木花野さんに担当頂きました。私は体調不良でダウンしてしまったのですが、こどもだけでなく親御さんにもご参加頂き、イメージからの動いてみたり、また誰かと一緒に身体を動かすことが楽しい体験になったとご報告を頂きました。

また、先日12月23日には「身体表現ワークショップ2023報告会」と称しこれまでのワークショップと体育施設視察に参加してくださった内のアーティスト4組による体育施設の空間を使った各パフォーマンスの発表と、体育施設の新しい利用途についての意見交換やディスカッションを行いました。

パフォーマンス発表や意見交換会には、主に今回の企画事業関係者を中心に、体育施設に居合わせたバレーボール大会に出場する学生たちに目撃頂くような現場でした。各身体表現のアーティストたちのパフォーマンスが空間を楽しみ、場の豊かさを生み出し気づかせてくれるようなアイデアに溢れていて、意見交換会には、まちづくりの方、移住支援の方、イベンター、音楽家、コンサルの方など鑑賞者それぞれの視点からとてもポジティブな声が聞けて良かったです。

また「熱海を盛り上げたい(とは)のか?」、「まちづくりをする、とは?」、「熱海の人、とは?」という議題になるような問いかけからのそれぞれの反応も面白いものでした。これに関しては、個々はそれを最優先の目的にしてるのではなく、事業企画者や自分も含めて、この街を通じて、自分のアイデアを試してみたいというクリエイターとしての視点が大事な気がしています。先ずまちづくりと町おこしは違うと思っていて、まちづくりはある意味、住民や住民でない誰もが意識の有無問わずにそこに関わっていてることを前提に、ほんの少しそこに意識ある方々がいるというだけだと思う。

自分の肌感ですが、(昔よりも)いまは盛り上げる/盛り上げたいというのは、エネルギーは一見ポジティブなようだけど、結構慎重に考えないとエゴイスティックな視点や気持ちでもあるような気がしていて、誰かが盛り上げるのではなく、街やそこに住まう人々に活気が生まれるためには、何を街にインストールしていけばいいのかという視点をベースに、外側と内側、更にはさまざま立場や視点からの意見やアクションを共有し、共存可能な形を新しい角度から探していくみたいなことが大事かなと。(個人の活動は小さいかもしれないけど、そうした個々の活動がたまに合わされる場があると

事業が、「熱海の体育施設を身体表現系の合宿所として利用できないか?」という仮説を元にしたプロジェクトリサーチなので、熱海外の身体表現者が今後この施設を合宿所として利用していくため(のモチベーション)には、街との繋がりや魅力がもとにあることは重要じゃないかと思うし、身体表現者がパフォーマンスを通じて街や人人に関われる可能性を同時に追求していくことはあるべきかと思いました。

とにかく多様なコンテンツや情報に溢れる今の時代に、身体表現に問わずジャンルのひとつが爆発的にムーブメントを起こすようなことはもうなければ、(そもそもただ一時の流行りではなく)しっかり土地や国に根付かせる為には、前提としてアクションを起こす人たち自身がある程度高いモチベーションをキープしてアクションし続けられる環境があることが優先事項と思うので、自分たちが楽しみながら関係する人や違うことのできる仲間を増えていき、みんなそれぞれが我がごととして自分がより楽しむことに貪欲になれるような場所があることが、結果的に豊かな街であるとも言えるかなと思ったり。(意見交換会でも「その場所に行くというのは、わたしがここにいても良いんだ、って思える場所であることが大事」みたいな話もでました)

でも何より、今回まず11月に動き始めたこのプロジェクトが11月中にアーティスト6名による6校(園)のWSと体育施設視察を行い、12月23日には体育施設での身体表現パフォーマンスの発表と報告会をするまでに到ったスピード感と出だしとしては良いアクションができたのではないか、と思います。

プロジェクトが軸にはなりますが、自分も含めてそこに関わる人々は、自身の活動や興味と並走するような関係で、結果的に面白い場が色んなところに起こる街になってるみたいなことが実現していたら面白いと思うので、来年度以降も良い形で関わらせ頂けましたらですし、自分のできるアクションや関わる人々を広げていけたらと思います。

今回急遽でしたが、アーティストとして参加ご協力くださった康本雅子さん、KAi MiWAさん、ワカバコーヒー(若羽幸平/川村真奈)さん、手代木花野さん、

みなさまと共に訪れた現場で、身体表現の体験を通じて、こどもたち、先生たち、関係者みなさんが、純粋に表現を楽しんでいたような感覚と空気を感じました。(やっぱりみんなで一緒に動くことはシンプルに楽しいし、また競技と違って技術や競争の運動ではなく、イメージを元に個々の身体が、想像力で開かれた身体が生まれていく様がとても良いなと)(やることと見る事を繰り返していくうちに、ここの表現がアップデートされていくことも感じました)

また企画に携わるきっかけをくださった事業企画者の戸井田雄さんと現場をサポートくださった長矢里菜さん、村山純夏さん、このチームには大変お世話になりました。

この取り組みをスタートに続けていくことが大事だなと思うので、また今回関わったみなさまと共に更には広げる形で、豊かな場を育てていけたらと存知ます。素晴らしい機会に参加させていただき、またご協力参加くださったみなさま、本当ありがとうございました。

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