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ストレス反応の変化を見てみる

こんにちは、心と体の声を聞くセラピストの一柳成美です。
前回、ストレスについてお話をしました。今回は、ストレスによって体が時間経過とともにどんな反応をするかのお話をしようと思います。

ちょっと復習から、、、

ストレスという用語はもともと物理学の分野で使われていたもので、「外部から物体にかけられた圧力によって歪み」という意味とされていました。
医学的には、『外からの刺激に対する体や心の反応』のことを“ストレス反応”と呼び、『その反応を生じさせる刺激』のことを“ストレッサー”と呼んでいます。

もう少し詳しく!という方はこちらを↓

皆さん、間違えないで欲しいのは『ストレス=悪いモノではありません』。ストレスとは、物体をゆがませる刺激のことをいうので。良いストレスと悪いストレスがあります。

つまり、好きな人が隣にきて(ストレッサー)ドキドキした(ストレス反応)=ストレスです。また苦手な人が隣にきてドキドキした=ストレス
このように私たちは、ストレッサーを受けたときに何らかの症状がストレス反応として体に生じます。

では、ストレッサーを受けたときに、どんなストレス反応が生じ、どんな段階を受けて進行するのでしょうか?


ストレス反応と時間経過

ストレスを受けると人の身体はどのように変化するのでしょうか。
ストレス反応で起こる身体症状を、カナダの生理学者セリエは汎適応症候群と呼んで3段階に分けました。

警告反応期 最初の1ヶ月
何らかの刺激をうけ、何らかの反応が体に生じる時期(2期に分類)
(ショック相)刺激によるショックを受ける受動反応期
低血圧、低体温など
(抗ショック相)刺激から生体を守るための防御反応期
血圧上昇、呼吸数増加など

抵抗期 1~3ヶ月
刺激による緊張状態が続いて、抵抗を続け戦っている時期
高血圧、胃潰瘍などの症状がおこる

疲労期(疲弊期) 3ヶ月以上
刺激による緊張状態に耐えられず、疲れ切っている時期
抵抗力を使い果たし、心身共に衰弱してしまう


反ショック期に嫌な刺激に気づき早く対応すれば早い回復ができます。また抵抗期において嫌な刺激から消失もしくは減弱すればストレスから解放されますが、何も対応しなければそのまま疲労期に移行し、取り返しのつかない状態になる可能性があります。

ストレス対応機能


自らの体には、「ホメオスタシス(生体恒常性)」という環境に適応させ、安定させるための自然に備わった機能を持っています。このホメオスタシスは「自律神経」「内分泌」「免疫」の3つの働きがバランスを保つことで健康に生活できます。

体の働きを調節する「自律神経」
ホルモン分泌を司る「内分泌」
外部から侵入する異物から守る「免疫」


私たちはストレッサーを受け続けることで、❶自律神経の機能が崩れ、❷ホルモンはストレス状態に対する防御力が限界を超えてしまったり、❸免疫の働きが弱まったりします。

3つの機能がバランスを崩しホメオスタシスを保つことができず、私たちはストレスによって心は負担から逃れきれず体は不調を招きます。

人は誰しも、毎日何らかのストレスを受けます。それを自分がどう感じるのか、そしてどう対応するのかによっていろんな行動が生まれます。
できたら早い段階で、対応できることがいいですが、できない場合もあります。そんなときは、もう今更何をしても変わらないとは思わず、小さな事から向き合って欲しいなと思います。
また、身近な人の異変に気づいているのであれば声をかけてみるのも、その人にとっては大切な一歩かも知れませんよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回も読んでくれると嬉しいです。

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