園部浩司「変化をもたらすリーダーは何をしているのか？」

・本書は、人材育成や業務改革、風土改革のコンサルティングを行う会社を設立し、ベンチャーから大手企業までのチームプロジェクトを仕切るほか、年間2500人以上のチームリーダーやファシリテーターの育成に携わる人材育成・組織風土改革コンサルタントであり、指導人数2万人を超えるトップファシリテーターの著者が、3年の時をかけ、メンバー、チーム、著者自身がたどり着いた"変化をもたらすリーダーのキーポイント"について解説した1冊。

・初めてリーダー、マネージャーのポジションに就いた人の多くは、きっと「これから自分の部署やチームをマネジメントしていくのが自分の役割だ」と意欲を燃やしているのではないかと思うが、実際にリーダーとして仕事をはじめてみると、メンバーが生き生き仕事をしていないし、思うような成果も上がらないケースもある。
・新米リーダーが陥りがちな事例として、
⬜︎リーダーのイライラを周囲に感じさせてしまう
⬜︎できないメンバーを一方的に叱りつけてしまう
⬜︎成果を急ぎすぎて焦ってしまう
などが挙げられている。
※その他の新米リーダーが陥りがちな事例については、本書をお読みください。

・管理職、リーダーの仕事は「マネジメント」である。
・リーダーはメンバーの仕事を管理することだけが「マネジメント」であると考える人が多いようだが、それに加えて、メンバーのモチベーションが上がるようにリーダーすること(モチベーションマネジメント)も大切な役割である。
・著者はさまざまな失敗や気づき、本や他の管理職の人たちから学び、そこから自分のマネージャー像が定まり、"変化をもたらすリーダーのキーポイント"を3つに集約するまでにたどり着いた。それが、
①話しかけやすい、相談しやすいリーダーを常に意識する
②メンバーに自己決定感を持ってもらう
③メンバーの認識を丁寧に揃える
の3つである。
・著者はこの三つのキーポイントによって、どう考え、どう動けばいいのかわからず力を発揮できていなかったメンバー、自信がなく仕事に積極的になれなかった部下、話をなかなか受け入れてくれない年上の後輩などが、みるみる変わっていく姿を目の当たりにしてきた。
・迷いや不安がなくなり、いきいきとモチベーション高く仕事に取り組み、達成感を味わいながら働く。そして、その仕事が、またメンバーやリーダー自身の指揮も上げていく。
・そんな好循環が生まれるのが、この三つのキーポイントの効果である。
※三つのキーポイントをどのように実践するかについては、本書をお読みください。

・本書は、「変化をもたらすリーダーは「〇〇」と「〇〇」から学ぶ」「変化できるチーム、変化をもたらすリーダーの在り方とは？」「変化をもたらすリーダーは、チームの「〇〇」を重視する」「チームの「〇〇」を一瞬で変えるリーダーのひと言」「変化をもたらすリーダーは、自らも変化し続ける」という章で構成されており、
◇著者の仕事観を変えた新米マネージャー体験
◇変化をもたらすリーダーの1on1とは？
◇本音を引き出し、モチベーションを上げる魔法のコトバ
◇ピンチをチャンスに変える魔法のコトバ
など、新米リーダーは必須の「最高のチームに必要な3つのこと」を、著者の実体験を通じて解説した内容が収録されている。

新年度にリーダーに着任された方は、とても参考になりますので、ご興味あればご一読くださいませ。

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