いしかわゆき「聞く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な会話力」
・本書は、ライターとして独立後、現在は取材やコラムを執筆するかたわら、声優やグラフィックレコーダーとしても活動する著者が、「他人に興味がない」著者だからこそ語れる「自分のために、話を聞く」という超打算的な切り口で「『聞く』コツ」について解説した1冊。
・大前提として、複数人が集まる飲み会やイベントは「聞く」ハードルが一番高い。
・複数人の厄介なところは、なんと言っても「話し手」「聞き手」がたくさんいるところ。
・誰に話を聞いたらいいのかわからないし、まったく話している人がいると気になるし、なんなら話を聞いていない人もいるしで、非常にやりづらい。
・だから複数人での会話は、会話というよりも、「『発表』に近い」と著者は感じている。
・一方で、サシ(1対1)で会うことはシングルタスクであり、会話のあいだは「その人だけ」に集中していればいいので、じつはラクなのだ。
・だからこそ、著者はできるだけ「サシ」で話すようにしている。会話が苦手な人ほど、複数人の集まりに行くよりも、1対1でじっくり話す機会をつくることを著者はおすすめしている。
※複数人でする会話と、サシでする会話の内容の違いについても述べているが、詳細は本書をお読みください。
・著者は、「コミュニケーションは『リアル』じゃないといけないわけではない」と考えている。
・SNSをやっているなかで、SNSは「発信」のためのツールなのではなく、「コミュニケーションツール」なのだと気づかされることがされることがあるとのこと。
(「誰も見ていない」と思っていた投稿に「いいね」があったり、知らない人からいきなりコメントをもらったりなど)
・それを繰り返していくと、「オンライン上で関係性が生まれる」ということが起こる。
・著者は中学2年生のとき、自分から他の人のブログに遊びにいき、コメントを残すようになった。
・そうすると、気づけば知らない人ともコメントをやり取りしあうようになり、「常連さん」のような関係性が構築され、リアルで遊びにいったりするようになったのだ。
・そうなると、「『はじめまして』なのに『はじめまして』じゃない」という不思議な感覚になったそう。
・最終的にはリアルもネットも関係なく、普通に「友だち」や「知り合い」になっていく。これは、オンライン友だちならではのことだ。
・「ネットである程度、関係性を構築して、ちょっと仲良くなった状態から生身のコミュニケーションに切り替えたい」というほうが、ハードルが下がり、会話がしたくなるように感じる。無理にリアルな会話から始めなくていいのだ。
※会話の糸口をつかみやすくするために、SNSやブログなどを使用する際に大切なことについても触れられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「ハードルを下げると会話がしたくなる」「面白い話を引き出せると会話が楽しくなる」「うまく返せると会話が止まらなくなる」「落とし穴を知っておくと会話が怖くなくなる」「『〇〇』ことで「聞く」が習慣になる」「『聞く』ことが与えてくれるもの」という章で構成されており、
◇聞くとき、インタビュアーのつもりで「〇〇」のために聞いてみる
◇共通点のない人には「3大テーマ」について聞く
◇「ヤバくない?」と言われたら「〇〇〇〇」と返す
◇誰かの話を聞くだけで「自己肯定感」が上がる
といった会話上手になるための「聞くコツ」の方法ならびに、「聞く習慣」を身につけることで、どういった効果をもたらすかについて、著者の体験を通じて紹介した内容となっている。
また、冒頭には自分に必要な箇所がわかるための「お悩み診断チャート」、巻末には「『聞く習慣」をつくるのは44のコツまとめ」という本書で紹介した44のコツのほか、「聞く習慣」を身につけるための「『聞く習慣』1ヶ月チャレンジが収録されている。
「聞くコツ」を知り、会話上手になりたい方はご一読ください。
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