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鮫島純子「100歳の幸せなひとり暮らし 穏やかな心と健康を保つ100のヒント」

・本書は、エッセイストで、渋沢栄一の孫であり、9月26日に100歳の誕生日を迎える著者が、年をとるほど明るく元気になる生き方として100のヒントを紹介した1冊。

1 何事にも感謝
・著者の元気の秘訣の一つは、「何事にも感謝して生きる」こと。何事も前向きに捉えて、日常「当たり前」と思っていることにも感謝を忘れないのはもちろんのこと、時に嫌なことや、逃げたい相手が現れたとしても、自分に必要な「宿題」と受け止めて、乗り越えられたらまた感謝。他人のせいにせず、自分の気持ちをグレードアップするためにも、感謝は必要なことなのだと著者は思っている。
(この考えは、もともと持っているものではなく、努力を重ねた末に、やっと身につけた後天的なプラス思考とのこと)

7 物騒なテレビは観ない
・家の中に不穏な波動が入ってくるのを避けたい気持ちから、著者はテレビを観ていて、物騒なニュースや怒鳴り合いのドラマが始まると、消してしまう。
・国会中継で、野党の議員は与党に対して常に喧嘩腰でキツい言葉になり、相手をやっつけようとする。そんなやりとりを見ると、「私たちの代表でしょう。もっと穏やかに、普通に説明すればわかり合えるのに」と思うこともしばしばあると著者は語る。

12 自分の蒔いた種は自分で刈り取る
・病気や怪我は、たいていは自分の不摂生や不注意から起こる。「自分の蒔いた種は自分で刈り取る」のが宇宙のルールである。
・困ったことが起きると人のせいにしたり、不安や取り越し苦労でストレスを溜め込んだりしてしまうことも、体を傷めつける原因である。
・不都合なことが起きるのは、感謝の気持ちを促されるしくみとも言える。

16 ツイてないことは「チャンス」
・これまでの著者の経験から、運はどこからか偶然やってくるものではなく、自分が作り出しているもの。
・自分が不安な人間だと思えば、どんどん悪い出来事が起こるし、愚痴や悪口を言えば、必ず心は淀んでいく。
・ツイてないことにぶつかったら、どうやってそれをひっくり返すか。考えるチャンスをいただいたと感謝することが、運を良くする秘訣。
・嫌なことから逃れようと思っても、宿題はついていく。「嫌なことは全部愛と調和の人格を身につける過程」という想いをもてれば、運を良くすることができると、長い人生の中で思えるようになった。

・本書では、「幸せにほがらかに生きる」「日々の暮らしを丁寧に」「出会う人は、すべてご縁のある人」「「とりあえずやってみよう」の好奇心」「女性の優しさを発揮する」「人生の最期を豊かなものに」という章で構成されており、「あるがままを受け入れる」「詐欺にあっても平常心」「体にガスを溜めない」「物を捨てる前、考える前によく考える」「人間に上下はない」「お誘いがやってくるのは神様のお導き」「死を恐れない」など、100年生きてきた著者の経験を踏まえた明るく元気になる生き方の100のヒントが紹介された内容となっている。また、書画家の小林芙蓉氏との幸福人生対談も本書の魅力のひとつである。


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