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木下芳隆「逆境・ピンチ・困難を克服する「レジリエンス超鍛錬術」〜折れない心を育む好循環サイクル〜」

・本書は、大学卒業後、印刷会社営業職→外資系生命保険会社の外交員→教育研修事業会社の責任者→起業独立後、「レジリエンス」を専門に、リーダーシップやチームワーク研修を中心に講演や研修企画運営を年間100以上実施し、全国を奔走する著者が、「折れない心」(レジリエンス力)の概要、それを高めるための方法(トレーニング)について紹介した1冊。

・今の日本は経済面や教育面、そしてメンタル面の観点において迷走している。「仕事に熱意をもってあたれているか」という質問をすると、日本は139か国中、132位と全体の6%であった。また、「自分に満足しているか」の質問では、欧米諸国が70〜80%に対し、日本は45.1%であった。更に、国際学力の調査結果では、日本は世界トップレベルを維持しつつも、科学的応用力は5位、数学的応用力は6位、読解力は15位であった。
・子どもの幸福度においては、38か国中総合順位で20位であったが、精神的幸福度では37位であった。
・日本がこんな状況だからこそ、そこから這い上がり立ち直っていく回復力=レジリエンスが注目されら個々人においても、組織においても必要な力であると認知度が高まってきているのだ。
※なぜ日本はこのような苦しい状況になってしまったのかについての社会的背景を本書では掘り下げているが、詳細は本書をお読みください。

・レジリエンスとは、「逆境や困難、強いストレスに直面したときに適応する精神力と心理的プロセス」と全米心理学会で定義されており、本来は物理学用語で、「反発性」や「弾力性」を示す言葉である。
・わかりやすく言い換えると、失敗やピンチ、困難などから立ち直る心の力、「折れない心」がレジリエンスということになる。
※レジリエンスの詳細(心理的プロセスなど)については、本書をお読みください。

・ネガティブ感情を少しでも抑える方法として、「①運動」「②音楽」「③呼吸」「④フロー(没我没頭)」がある。
・①の運動を行うことにより、脳内物質のベータエンドルフィン(天然の妙薬)が多く分泌され、鎮痛効果や気分の高揚、幸福感が得られる。
・①の具体的な方法として、エクササイズ、ダンス、水泳、ジョギング、ウォーキングなどになる。
・②の音楽を聴くことで脳内物質のドーパミン(快楽ホルモン)が多く分泌される。効果としては、やる気や幸福感が得られ、ポジティブになる。
※②の聴く音楽、タイミング等、③(呼吸)、④(フロー)の詳細は本書をお読みください。

・本書では、「なぜ今、レジリエンス「折れない心」が注目されるのか?」「レジリエンスを知ろう!」「折れない心を育む好循環サイクル(感情・思考・行動の質」という章で構成されており、「「自分を整える」ことの大切さ」「心の筋肉を鍛える方法」「変化や挫折を乗り越えてストレスを上向きに変える術」など、レジリエンスの重要性ならびに日常生活において、「折れない心」を育むためのトレーニングなどが紹介された内容となっている。

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