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中尾隆一郎「業績を最大化させる 現場が動くマネジメント」

・本書は、事業執行、事業開発、マーケティング、人材採用ら組織創り、KPIマネジメント、管理会計などを専門とするマネジメント研究所社長の著者が、「自律自転」(自分でやることを決めて、自分で動く)をテーマに、組織づくりの実践ノウハウについて解説した1冊。

・人は、自分がやることを自分で決めることができると「幸せ」を感じる。逆に自分がやることをすべて人に決められると「幸せ」ではなくなる。
・働くのが楽しい人と組織が多くなると業績が向上する。そして、その楽しく業績を挙げている人と組織をもとに、事業の方向を変化させ続けると、さらに業績が向上する。そうすると現場のメンバーは自分たちの声が事業をよい方向に変えていると感じ、さらにやりがいを感じ、働くのが楽しくなる、という好循環が起き続けるのだ。

働き方の多様性を高めることで、さまざまな人材の多様性を高めることができるようになる。そして、そのことが企業の業績に貢献することが明らかとなっている。
・この現象が生じる理由は、
①アイデアや視点の多様性
②社会的責任による市場の評価
③人材確保の優位性
という3つが挙げられている。
・多様な人材を抱える企業は、異なるバックグラウンドを持つ人々が集まることで、さまざまなアイデアや視点が交わることができる。
・より優れたビジネス戦略や商品開発が可能になり、その結果、市場から高い評価を得ることができるのだ。
・また、多様性が高い企業は、社会的責任を果たすという点でも評価される。近年、企業の社会的責任に対する注目度が高まっており、女性やマイノリティなどのグループに対して、企業が積極的に取り組むことが求められている。
・多様性が高い企業は、このような社会的責任を果たしているため、市場から高い評価を得ることができる。それがブランド価値を高め、より高い業績を上げる可能性が高まるのだ。
※①〜③の詳細については、本書をお読みください。

・多様性が高い方がイノベーションは起きやすく、企業の業績として結果が出るが、日本では多様性ではなく、同一性を求める傾向が強いように著者は感じている。
・日本企業の経営者はリモートワークではなく、出社を求める傾向がある。理由は、まず、日本企業の社風は「出社してこそ仕事である」という文化が根強く、社員間のコミュニケーションを重視する傾向があるからだ。
・このため、オフィスでのぎょうむやコミュニケーションが、リモートワークよりも効率的であるとの(根拠なき)信念が根強く、それに基づいた経営判断が行われているからだ。
※さらに出社を決める経営者や幹部と、従業員にはある大きな違いがあり、それが隔たりを生んでいる。その詳細は本書をお読みください。

・本書は、「多様な働き方は不可逆」という序章から始まり、「Why なぜら現場を見る必要があるのか」「What 現場の何を見るのか?」「How どうやって現場を見るか?」「Who 誰が現場を見るのか?」「Where どこで現場を見るのか?」「When いつ現場を見るのか?」という章で構成されており、
◇◯◯が組織の生産性を上げる
◇「トップダウン」と「ボトムアップ」どちらが正解か
◇自律自転してる人・組織とは?
◇現場を正しく把握する手法とは
◇現場を見る頻度についての優秀なリーダーと一般的なリーダーの違い
など、業績を最大化させる現場が勝手に動き出すノウハウについてまとめた内容となっている。

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