藤白りり「いつも気分よく集中できる「必要なことだけ」勉強法」
・本書は、塾にはほとんど通わず独学で東京医科歯科大学医学部医学科に現役合格し、その経験を基に、中高生時代の効率的な勉強法を発信するYouTubeチャンネルを開設し、学生や受験生の間で人気を博し、2022年で登録者数約20万人を誇る著者が、大手の塾や予備校に頼らず、著者なりに工夫し続けてきた勉強方法について紹介した1冊。
・勉強は「しなきゃいけないからする」と感じている方もいると思うが、著者は「勉強は自分の将来の選択肢を増やすためにするもの」だと考えている。
・著者は中高生の頃は明確に就きたい職業があったわけではない。だからこそ将来の選択肢を広げるつもりで取り組んできた。
・将来自分が何をしたいかわからない人こそ勉強しておくと安心なのだ。
・勉強はやり方を工夫して取り組めば目に見えて結果がついていく。「努力して成績を上げた」という成功体験は自信になるほか、将来何かに取り組もうと思ったときのモチベーションにもなるのだ。
・勉強から逃げることでチャンスを棒に振ることもある。「勉強が苦手」と自覚している人は「今こそ耐性をつくるチャンスだ」と思って、前向きな気持ちで受験に臨むこと。
・「がんばったら成績が上がった!」という経験を一度でも積むと、勉強に対する心理的ハードルはどんどん下がっていく。どんどん成功体験を積み、セルフイメージを高めていくこと。著者もそれを積み上げていき、勉強を頑張るようになった。
※どのように積み上げていったかの詳細は、本書をお読みください。
・勉強はストイックにやったほうがいいが、勉強するための"環境"に関しては、自分を思い切り甘やかしてあげること。
・大切なのは「欲求を満たしてあげる」こと。欲求が満たされていないと勉強に集中することができないからだ。
・たとえば、勉強していて「眠い」と思ったら我慢しないほうがいい。眠いまま勉強しても集中できず、記憶にも残らない。これでは何もしないのと一緒なので、いっそ寝て、スッキリした頭で勉強を再開するほうが効率的である。
・勉強は脳の"運動"である。実際の運動も、準備運動をしたり動きやすい格好をしたりと、コンディションを整える。なので、勉強もベストの状態で臨めるよう、環境を整えてあげるのが大事。
・机に向かってみたものの、「なんだか調子が悪い」と感じたら、自分の体が何を欲しているのかに耳を傾けること。自分の欲求に向き合い、コンディションを整えてあげることで、思い切り勉強に集中できるのだ。
・「勉強時間を捻出するために、普段と違う時間帯に勉強をする」のはあまりおすすめできないと著者は語る。生活習慣や体内時計が乱れてしまい、集中できなくなるからだ。
・著者も勉強時間を増やすためにいつもより1時間早く起きて勉強していた時期があったが、
□体力的につらい
□気分がめいったりイライラして、全体的に調子が悪くなってしまった
という理由で続かなかった。
・集中しやすい時間帯は人によって違う。早寝早起きは体にいいと言われるが、朝型の人ばかりではない。要するに、「自分にあった時間帯に勉強する」のが大事なのだ。
※生活リズムや習慣を変えるタイミングはいつまでがベストかについての詳細は本書をお読みください。
・本書では、「『必要なことだけ』を勉強して結果を出すためのキホン」「いつも気分よく集中できる、ムリしないためのルール」「いつも気分よく集中できる、ムダをなくすためのルール」「みるみる成績が上がる「参考書学習」のやり方」「教科別・試験別攻略法で成績がどんどん跳ねる」「医大合格後のリアル」という章で構成されており、「成績を上げるための3つの基本プロセス」「何を勉強の原動力にすればよいか」「すきま時間の扱い方」「英語・数学・理科・国語・社会など各科目の対策」「試験前の対策」「著者が入学した医学部の現状(スケジュール・キャンパスライフatc)」など勉強に不安を抱いている人に向けた独学で結果を出す勉強方法が紹介された内容となっている。
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