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大竹稽、松原信樹「現代の不安を生きる 哲学者×禅僧に学ぶ先人たちの智慧」

・本書は、哲学寺子屋を主宰する大竹稽氏と、臨済宗龍源寺住職の松原信樹氏が、現代の不安の正体を知り、その不安と上手につき合えるようになる17のお話が収録された1冊。

・大竹氏は中学生のときに、毎日の給食のときに除け者にされたり、机や黒板に悪口を書かれる、クラス写真の大竹氏の顔に画鋲が刺さるなどのいじめを受けていた。
・この経験が原因で、大竹氏は脅迫性障害(過度な潔癖・人混みが苦手など)になる。
・松原氏は、大学院時代、指導教官に導かれてインド哲学を研究する道に進むも、授業がまったくわからず、周りから取り残され、この先どうなるか、不安にさいなまれた。
・松原氏の大学院時代は、人生で最大の不安体験と挫折の日々であった。ただ、この体験があったからこそ、仏教に戻ることができ、サンスクリットの文が読めるようになったなど、大きな不安体験が、今の松原氏を作っている。
※大竹氏、松原氏のエピソードの詳細は本書をお読みください。

不安の正体を知り、不安と上手につき合えるお話(一部)

・日本人に限らず、人は誰でも「他人の目」の影響を受けるもの。そして、「他人の目」にさらされたとき、わたしたちは不安になる。
・わたしたちは大なり小なり「他人の目」を恐れ、その潜在的不安とともに日々を過ごしている。
・その時、無関心で必死にいようとしてはならない。無関心でいようとすることは、関心にとらわれている何よりの証になるからだ。
・わたしたちを真に不安にさせているのは、「他人の目」そのものではなく、他人から一切目を向けられなくなることなのだ。
・尽力をする場合、無関心の牢獄から抜け出すことにエネルギーを向けること。この牢獄は、その気さえあれば、いつでも自分で内から開けられるからだ。
※無関心とのつき合い方についての詳細は、本書をお読みください。

・本書では、「不安がもたらす五つの「虚無」(無関心・不満足・無批判・無難、無事・無感動)」「不安をもたらす六つの「悪癖」(大衆化・正しい答え・承認欲求・いじめ・先入観・コストパフォーマンス)」「不安と上手につき合う六つの「習慣」(立ち止まろう・慎もう÷遊ぼう・調えよう・慈しもう・巡らそう)」という章で構成されており、これから必須である現代の不安とつき合うためのお話17が収録された内容となっている。

本書の結論は冒頭で述べているが、その結論は何であったかについては、本書をお読みください。

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