パクチーくんとシナモンちゃん エピソード0

新卒で入った職場の同期は2人だった。

パクチーくんとシナモンちゃん、と呼ぼう。

どちらもちょっとクセがある食材だということ、

私がパクチーは好みではないけどシナモンは食べられること、

でもシナモンも好んで食べるほどではないこととも、

この二人との関係を表すワードとして適切な気がする。


はじめの違和感

最初に違和感を抱いたのは、対面で会う前だった。

職場とのzoom会議で連絡先を交換した。

3人とも住んだことのないの土地に引っ越すこと、
皆同じく社員寮に住むと決めたことから、LINEで情報交換をしていた。

私は、職場の人に寮のことや手続で疑問に思ったことは電話して、
その都度、他の二人が知らなさそうだったらLINEグループで共有していた。

だがしかし。

なーんとなく、2人はその気はなさそうで、
自分たちのことばかり考えてそうなことは気づいていた。

OOってどうした?と聞いても、

「私/俺はこうした!」

だけで、

私が「こういう状況なんだよね~2人はどうした?」=つまり「困ってる」と言っても、

パクチーくんは「それは困るな 汗」と少し同情を見せてくれていたけど、

シナモンちゃんは、
「私はこうしたよー!」で終わり。

その後どうなった?とか聞かれることはもちろんない。

おっけーおっけーそういう感じね!!

私も無駄に優しくするのやめよ!

と思った。

私は、3人同じ場所に入る=手続きも同じだし、小さいことでも共有した方が、同じことで職場に電話したりする手間が省けると思っていた。

つまり、私のため=みんなのため にもなる、と。

そして、私は細かいことが気になってしまう人間なんだけれど、何か聞くと

2人は、「分かんないけどこうかな?と思ってこう書いたー!」みたいなテンションだった。

書き方も解釈が違って、えっ2人のどっち参考にすればいいの?って感じだったけど、
全く気にしていなさそうだった。

まあ、それは感覚の違いとして。


引っ越しの受難

いざ入居するときに、私は働き始める日(4/1)の一週間前くらいに入りたかったのだが、3/31にしか入れないことになった。

飛行機とっちゃったのに!!!
一週間前にはもう着いちゃうのに!!

私の前の入居者に連絡を取ったところ、
もう引っ越し業者にも、ハウスクリーニングにも、その日(3/31)で予約しているというのだ。

うっそーお。

それを2人に言うと、

「え、、」

2人はまだ、それぞれの入居者に連絡をとっていなかったらしく、

にわかにあせりだした。2人は引っ越し業者に頼むからなおさらだ。

2人に教えて、私めっちゃお手柄じゃーん、と今なら思う。

特に感謝もされなかったが。

(私の引っ越しは、地元から遠すぎて、引越し手当てを大幅に上回る額だったので、段ボールを送って、その他は現地調達した。)


この入居のうんぬんにかんしては、担当している職場の人がクソだったことが影響している。

忙しいのか知らないが、着信履歴だけ残してこちらからかけ直すのを待っているし、

社員寮に入れるか結果が出たのも3月の2週目で、
それから引っ越しの調整をしなければならなかった。

そのうえ、前の入居者の連絡先を渡すのも遅かった。

更に最悪なことに、(最も悪いことにも上があったのだ、)

私たちが荷物を部屋に入れられるのは、
前に住んでいた人が去ってから、
(私とシナモンちゃんは3/31、パクチーくんは3/30)

入居は4月1日からしかできないということがこの後分かるのである。

つまりそれまでは住めない。ホテル暮らし。

だああああ。

違和感が導く困難

まあ、この作業が大変だっただけに、助け合う余裕なんてなかったのかな。

同期になるとはいえ、オンラインでしか顔を合わせたことがないし。

そう自分を納得させた。

しかし、この時に私が感じた違和感。

それは、間違いではなかった。

野生の勘が、

「やべーやべー、まじやべー奴らだって!!!!!!!」

って言ってたんだろう。

その違和感は変わることなく、大きな火種になって、恐ろしいほどにまで膨れ上がり、
私を休職するまで追い込むことになるのであった。


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