就職難の年に直撃して [ほぼ毎日書くコラム]

二度と経験したくないことの一つに、就職活動がある。
僕が就職活動をおこなった年はリーマンショックとぶつかり、誰に対してもなかなか内定が出なかった。加えて、僕は一年間大学を休学してバックパッカーなんてやっていたものだから、なおのこと就職が決まりづらかった。結果的に活動は一年を超え、やっとのことで滑り込んだ中小企業に入社。そこが労働環境最悪ときたものだから、とにかく今でも思い出すだけで嫌な気持ちになる。

先日、SNS上で「大手企業で働いた経験がある人は転職の際に優遇される」「大手企業に入るには新卒のタイミングがベスト」なんて話を見た。これは僕の実感ともあっている。
これまで中途採用面接に(現場の代表として)立ち会ったことが何度かあるのだけど、大手企業出身者が面接に来るとそれだけで採用担当者・経営層の目の色が変わる。「今度面接に来る人、〇〇の出身だから面接の時に失礼のないように」なんて話をされたこともある。出身会社が大きいと採用側の態度が変わる、なんだか変な話だとは思うのだけども……。

裏を返せば、社会に出たタイミングで大手企業への入社に失敗すると、その後転職しようにも相応の苦労を強いられるという話になる。だから「就職活動は真面目にやりましょうね」って話なんだろうけども……。
就職活動がリーマンショックの年にあたり、圧倒的買い手市場の中での就職活動を強いられた時点で、その後転職やらなんやらで苦労させられることは決まっていたのかもしれない。そんなタイミング如何で、社会に出てからの人生が左右されてはたまったものじゃないよな、なんてことを思う。「そう言うルールなんだから仕方がないじゃん」と言われたらそれまでなんだけども。

ここ数年、コロナの影響で求人が激減した。そのタイミングで大学を卒業し、就職活動をすることになった人たちは、僕なんかよりもはるかに就職活動に苦労を強いられただろう。志望通りの就職ができなかったという人も多いことが予想される。
そういう人たちが、再び転職活動で苦労を強いられると思うとなんだか心が痛む。少し世の中のルールが変わってほしい。たかだか大学卒業のタイミング程度でその後の人生を大きく左右されてはたまったものじゃないのだ。

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