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千利休が最高にロックな件について

千利休ときいたら
「あー、お茶を広めた人ね」
ぐらいの認識をもっている人が多いと思います。

しかし、しかし
知れば知るほど千利休の感性や哲学が
日本人の大和魂を育み、美しい日本をつくってきたといっても過言じゃないことが分かります。

あまりにも利休のことが好きで
どんなタイトルつければ気になって読んでくださるか
考えたのですが、自分の不甲斐なさを感じました、、笑

ぜひこの記事を読んでもらったあなたには
利休のことを最高に好きになってほしい!
そして、日本のことも好きになってほしい!

そんな思いで書き綴っていこうと思います。

茶の湯を大成し”茶聖”とも称せられる千利休。
利休自身は書物を残していないものの、
弟子の著書​や歴史の伝記によって、
千利休の教えや言葉は受け継がれてきました!

たとえば、茶道の精神や点前作法など、
利休の教えを初心者にもわかりやすく和歌形式にまとめた「利休道歌 (りきゅうどうか)」に「守破離(しゅはり)」という、言葉や考え方が出てきます。

守破離は日本の伝統的な概念で、
物事を学ぶ基本的な姿勢や取り組む順序は、
茶道以外にもビジネスやスポーツなど、
様々な場面で応用し活かされています。

他には「利休七則(りきゅうしちそく)」は
現代の日本人というよりも、
日本人全員が知るべき、学ぶべき概念だと思います。

この利休七則が今日に至るまで、
茶道におけるもっとも原則的な教えとして、
代々変わることなく受け継がれてきたこと、
この言葉が単なる表面的な意味だけにとどまるのではなく、もっと深い、幅広い意味があったことを理解しなければならないと思います!

すなわち茶道が単なる芸能や遊びごとと違って、
もっと高い道徳性を持っていること。
また倫理性を持つひとつの文化大系
であるということです。

利休七則は茶道の基本である「おもてなし」に関する
七つの心得が説かれていますが、茶道以外にも活かすことができる先人の教えとして、この心得を参考にされている方々もいらっしゃいます。

「茶は服のよきように点て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、さて、夏は涼しく冬は暖かに
刻限は早めに、降らずとも傘の用意、相客に心せよ!」


1.茶は服のよきように点て、

「服」とは飲むことを意味します。
ここで言う「服のよきよう」とは、飲んだ人にとって
「丁度いい加減」という意味となります。
つまり、自分の点て易いように点てることを戒めているのです。

ただし、これは単にお客様の好みに合わせろという
ことではありません。
その時・その場所でのお客様の気持ちを察し、
「よく考えて点てるように」ということです。

「事を行うには、相手の気持ち・状況を考えること」

2.炭は湯の沸くように置き

「炭」はもちろん木炭のことです。
これは単に「湯が早く沸騰するような炭の置き方」
を云々しているのではありません。

ここで言う「置き」とは!?
「湯の沸くよう」にするための
行為全体の象徴的表現と言えます。

つまり、
点茶における準備の重要性を説いているのです。


客前で茶を点てる場合、
火力が一定でないと
水の量や釜蓋の開閉で温度の加減ができません。
そこで一番大切となるのが、
最初の火の調節(最良の炭の置き方)ということになります。

全ては「湯の沸くよう」に火力が維持されて、
初めて加減が成立するわけです。

「準備・段取りとは、要となるツボを押さえること」

3.花は野にあるように

ここで注意したいのは、
「野にあるように」ということです。
「あるままに」ではないのです。

つまり、その花が咲いていた状態を
感じさせる姿に生けることを促しているのです。 

咲いていた状態を再現することを
望んでいるわけではありません。

たとえ、その場に何輪も咲いていたとしても、
一輪でそれを表現出来れば「あるように」
ということになります。

また、余計なものを省く程、
受け手の想像にふくらみが生まれます。

4.夏は涼しく冬暖かに

これは、実質的に快適な「夏は涼しく冬暖か」
を求めている部分はあるでしょう。
しかし本質はより深いところにあります。 

たとえ皮膚感覚的にそれが叶わなくても、
何かしら工夫をこらし「涼」や「暖」を感じさせるようにすべしとの教えです。

例えば、
水や氷またはそれらを連想させるものは触れなくても「涼」。
火や日またはそれらを連想させるものは当たらなくても「暖」。
音や色から感じさせます。


「もてなしとは、相手を想う心で。五感を使って
工夫すること」

5.刻限は早めに

これは、単に
「時間の約束がある時は早めに行くように」
などと時間厳守を説いているのではありません。  

なぜなら、それはわざわざ言うまでもありません。
当然のことだからです。

ここで言う「刻限」とは、
「時刻」に対する意識・認識を指します。


つまり「早めに」とは、
常に自分の中の時計の針を進めておくということです。


いかなる場合でも、
現実の時間よりも自分のイメージの時間が常に先行していれば、その時差が心の余裕となって、
焦りを防止してくれます。

焦りがなく平常心でいることは、
ゆとりを持って人に接するために
とても大切なことです。

「ゆとりとは、自らの心掛け次第で平常心でいること」

6.降らずとも傘の用意

一言で言えば、 
備えを怠らない心掛けを説いていることになります。

ただし、自分の心配を消す
という自分目線でのことではなく、
招く側が客に対して行う気遣いを
言っているわけですから、
他者に対する思いやりを持つ意味になります。

ここで言う「傘」は、現在とは異なった状況になった
時に初めて必要になる物の象徴です。

つまり、その時他者に「憂い」を持たせないため、
自分が不測の事態を想定しておくことが大切なのです。 


「備えとは、万人の憂いを想定すること」


7.相客に心せよ

「相客」とは同席した客を指し、
「心せよ」とは気を配りなさいということです。

これは読んで字の如く、
「同じ場所に居合わせたら、お互いに気遣い、
思いやる心を持つように」 と説いているのです。

これこそが、「茶の湯の真髄」と言える言葉でしょう。


そもそも「茶」とは、どんなに良質の素材を用いて最善の製法で作り、それを丁寧に点てたとして も、「心」の裏打ち無しでは、単なる嗜好の産物で終わってしまいます。

互いに気遣い・思いやる「心」を持つがゆえに、
「茶の湯」は単なる趣味の域を超えた世界を有しているのです。

これはまた、
「一期一会」の精神が根底にあるからとも言えます。

「見馴れた物にも新鮮な気持ちで、
親しい関係にも等閑な態度をとらずに、
その縁を大事にする」ということです。


初めて会った人を気遣うことは日常においても当たり前、むしろそうではない人にも同じように気を配るのが真の意味でしょう。

「何事に接するにも、無垢な心で。
素直な態度で気遣い、思いやること」


このように千利休の名言は数々と存在します。
どれも茶聖である千利休の性格が反映されたような言葉が多いですよね!!

名言から学べるものがあれば、
ぜひ参考にしてください。

他にもいろいろエピソードがありますので
気が向いたら記事にしようと思います。

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