恨んでる人② あの先輩
「俺らん時はよぉ~、先輩めちゃめちゃ厳しかったんだからな?お前らまだいい方だぞ」「お前マジなめてんじゃねぇぞ」「あ?なんだその目?」、あの先輩は今何をしているのだろうか?あの、大して上手くもないくせにやたらと後輩にいびり倒すあの中学の先輩は…。
いや、さして今何をしているのか興味はないのだが、ちょっと思い出す機会があったので思い出してみた。
あの時はとてもとても嫌いだったのだが、思い出してみると典型的すぎるウザい先輩で見事なものだ。やたらと過去の栄光を語り、自分、自分たちの代が苦労したのかを語り、他人(後輩)に厳しくするが、先輩にはこびへつらい、自分に甘い、ケンカが強い訳でもないのに「スパーしようぜ」とよく言う…。ウザい先輩の言動ランキングがあるとしたらそれを総なめするような先輩だった。
”ウザい先輩”に関しては100点だった、バラエティーにおける小島瑠璃子だった、はたまたファミレスにおける山盛りポテトだ。「そうそう、これこれこーゆーのが欲しかったんだよ」そんな感じだ。
世代が異なれど”ウザい先輩”にはある程度典型例のようなものがみられる、そう、あの中学の先輩は”ウザい先輩”という文化の継承者だったんだ、おそらくお父さんはウザい上司、お母さんはウザいママ友、おじいちゃんは公道へ伸びた庭の木を巡り市と争い、おばあちゃんは野良猫を集めてひたすら餌を与える。そんな家系だったに違いない。
小さいときから英才教育のごとく両親から年下へのいびり方を教えてもらっていたのだろう。
ならしょうがない、あのなんとも言えないウザい先輩も日本の伝統を守っているならばしょうがない、同じくウザい先輩であっただろう女性と縁があってほしい、日本の伝統を守ってほしい。
ただ、その背景が知れたとて、許せないモノはある。なんだよ「あ?なんだその目は?」ってお前の事『しょーもねーヤツだなぁ』って思っている目だよ、哀れんでいる目だよ。哀れられていることに逆ギレすんな、バカ!もうバカ!
やっぱり嫌な先輩は嫌な先輩のままだぁ、あの先輩みたいにならないようにしよう。あれ?もしかしてそう思わせる為に生まれてきた妖精だったかもしれない。ただもうそんな事どうでもいいや、文化の継承者だろうと妖精さんだろうと嫌いなものは嫌いだ。
僕はそんな簡単に大人になれないよ。
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