離人症

皆さん離人症というものをご存知ですか?
実はこの離人症、僕自身が体感したものではあるのですがあまりにも人に説明するのが難しくて困っています。
この記事を書くにあたって色々適切な表現はないものか調べてみているのですが、体験した事のある人にしか理解し難い説明だなと思います。
とりあえず参考までにこちらのサイトのリンクを貼っておきます。

ここからは僕が離人症を体験した時のことを書いてみようかなと思います。
一般的に離人症とはこういうものであるという話をしようかとも思ったのですが、離人症に関しては症状の説明があまりにも本人の体感でしか説明のしようがない為、自分の体験をもとに話すくらいしか方法がないような気がしたので、一般論な言及はせずに自分の体感をうまく示していると思ったリンクを貼るに留める事とします。

僕が生まれて初めて離人症体験をしたのは、20代前半頃だったと記憶しています。
当時は今に比べて自尊心が低く抑うつ気味で自己主張があまり得意ではありませんでした。
傷つきやすいので心身がすぐに疲れてしまい、人よりすぐに疲れるのが悩みでした。
しかしその割に羽目を外せると思える時にだけ躁状態のようになって騒いで好き勝手をした挙句にそのあと鬱になるというような状態を繰り返していた記憶があります。

僕が離人症状態になる条件の1番が寝不足でした。
基本的に体力がないので若さの割にオールをする事を嫌っていたのですが、その場の楽しい雰囲気に飲まれて後先考えずにオールをする事が何度かありました。
そして大体朝方くらいになると疲労が困憊して離人感というのが発生するわけです。

自分が今現在いる世界がまるで別物のように感じられて非現実的な気がするのです。
そしてその非現実的な世界に対して強い恐怖を感じて胸がザワザワするような感覚です。
そしてそのスイッチが入ると異様に聴覚が過敏になりました。
街に流れるあらゆる音がうるさくてうるさくて気が狂いそうになる。
全ての音が耳に刺さる感覚がありました。
もともと僕は聴覚を始め五感が過敏なのですが、離人症になると聴覚の過敏具合が悪化するのです。

普段から傷つきやすい傾向があった当時の自分ですが、その離人症モードに入ると何もしていなくても強い不安や焦燥感があって気が狂いそうな状態になる代わりに誰かの言葉で傷つくような体感は消失します。
それは全ての言葉が他人事のように感じられて何も入ってこないからです。
ただただあの感覚が苦しくて気が狂いそうになるという印象だけが残っていて、その時間に起きた具体的な出来事の多くはインプットされていないので記憶に残っていません。
その状態においてはもはやインプットもアウトプットも何もできないので、とにかく眠る事が第一でしょう。
と言ってももの凄く眠いにも関わらずなかなか寝付けない場合もあるのが本当に厄介ですが。

僕の場合は離人症になるのは本当に寝不足で疲れている時限定です。
僕はうつ病になった事はないのですが、もしかするとうつ病というのはこの状態が慢性的に続くんじゃないか?と想像できて、もしそうであれば本当に辛い病気だなと思います。

また今話した症状よりも少し軽い症状を感じたこともありました。
オールした時ほどではないけど1時間2時間しか寝られていない時にも今いる世界が非現実的に感じられる場合がありましたが、その際にはなんとなく周りが全部敵に見えてくるとか強い被害妄想を感じる場合がありました。
おそらくもっと寝不足であれば先程話したように情報のシャットアウトがされる状態になるのですが、その手前の場合にはむしろ周りの情報に対して変に神経過敏になる感覚がありました。

自分はなった事がないので想像にはなるのですが、おそらくもっと悪化した場合には聴覚過敏などもむしろ起こらず外的情報が一切入ってこないような状態になるんじゃないかと考えています。

軽い寝不足→少しネガティブ、少し神経過敏
寝不足→ネガティブ、神経過敏
酷い寝不足→とてもネガティブ、とても神経過敏
寝てない→うつ病的、何も情報が入ってこない

というような感じでしょうか。
しかし同じく寝不足な人でも必ずしもこのような状態になるわけではありません。
この辺りは本人の体質に由来するものが多く、僕を含め脳の機能に偏りがあるような発達障害の人などには起こりやすい現象であるような気がします。

また自尊心が低い場合にはより誘発されやすいように感じています。
自尊心の低さが直接影響を及ぼすというより、自尊心が下がるような幼少期のトラウマ体験であったり傷ついた経験が影響してるという可能性もあります。
幼少期に受けたストレスが脳を変形させて発達障害的な脳特性が後天的に誘発されるという話もあるので、やはり脳と関連が深いのが離人症なんじゃないかと思います。
※この話に関しては科学的根拠が0のただの仮説になりますのでご了承ください。


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