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【解説】広島叡智学園中学校の理数科って、どんな問題?①理数詳細編(2021年_適性検査A)

※2023/07/16:追記
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こんにちは!公立中高一貫対策のiBASEです。
今回は、全国的にも注目度の高い「広島叡智学園中学校」の適性検査A(理数分野)の問題について解説・分析を行います。

前回の記事では2021年広島叡智学園中学校適性検査Aの概観について解説しました。今回は理数分野について、より詳しく見ていきましょう。


0.検査A

これまでも触れてきたように適性検査Aの大きな特徴は算数と理科が明確に分かれていないという点です。よって、教科書にある特定の分野だけを勉強しておけばいいということはありませんし、よくある入試問題の対策として公式をたくさん覚えないといけないということもありません。

求められているのは”課題解決能力”です。課題解決能力とは解決したい課題を明確にし、与えられた条件を満たした上でその解決に向けた道筋を立てることができるかどうかを問われています。

1.検査A 大問1の出題

2021年度も複数の資料から「条件を読み取ること」がまず必要です。その条件を6つの資料から読み取る必要があり、やはり長文に慣れていない人にとっては厳しいものとなっております。
また、解答C、Fには答えだけでなく考え方の説明や答えを求める式を書く必要があります。日頃から答えだけを書くだけでなく、自分の考え方や式を書く習慣が重要です。

さて、実際に解答を作っていくにあたって、まず考えるのは布①、布②の比較です。皆さん、どちらをたくさん使う方がいいと思いますか?
答えは布②です。
布①は、布の幅1cm×1mあたり700÷105=6.67円
布②は、布の幅1cm×1mあたり800÷134=5.97円
というように単位量(1cm×1mあたりの金額)で比較すると明白ですよね。
このように比べるときは”単位をそろえる”ということを意識しましょう!

次にそれぞれの布に何を配置しないといけないかを整理しましょう。今回作るのはエプロン本体×1、エプロンポケット×1、クッションカバー×2、ランチョンマット×4です。
これを全て一緒の布に配置してもいいのでしょうか?
条件をもとに整理すると、
「エプロン本体+クッションカバー+ランチョンマット×2」と
「エプロンポケット+クッションカバー+ランチョンマット×2」を異なる2種類の布で作る必要がありますね。
それでは布①と布②はどちらに何を配置するのがいいでしょう?
これははじめにどちらの布が安いのかを求めた通りで、面積が大きい方を安い布とする方がよいので、
布①:「エプロンポケット+クッションカバー+ランチョンマット×2」
布②:「エプロン本体+クッションカバー+ランチョンマット×2」
の方がいいですよね。
ここまで道筋を作ることができれば、あとは配置を考えていくだけ!
是非一度チャレンジしてみてください。

2.検査A 大問2の出題

大問2は2019年に出題のあった、インタビューの計画を立てる問題に似ていますね。また大問1と同じように資料1~3から条件を読み取るだけでなく、記入方法に指定があるのが特徴的です。
解答欄に「トマトの収穫」ではなく「ト収」と記載する必要があり、ちゃんと条件を満たしているのかがよく表われる解答方式でした。
解答の方針としては”条件が厳しいものから考えられるか”が問われています。
条件を正しく読みとれても早く解答にたどり着くためにはどの条件から考えるのかが重要です。
今回の問題では、例えば、お父さんしかできない作業がありますよね。一番はじめにここを解答用紙に書けたかどうかで解答のスピードが大きく変わります。
一見簡単なように見えますが、3ページにも渡る問題文から適切に読み取ることは小学生にとっては容易ではありません。
他校の過去問も含めて長文問題にはしっかりと取り組んでおく必要があります。

3.対策にあたって

2021年度もこれまでの出題同様に複雑な計算問題ではなく、問題文で与えられた情報をもとに解答できるかを問われる問題であり、以下の3つの能力が問われいます。
■情報量の多い資料から条件を読み取る
■仮説をもとに計算する
■自分の答えを説明する

iBASEではこの能力を”課題解決能力”と呼んでいます。

この能力を磨くために、以下に取り組んでください。
■対照実験、単位量当たりの大きさ、場合の数を重点的に取り組む
■普段のテキストで大問の中に小問がある場合、最後の小問だけを解く
■1日1問解説を作って他人(親でも、兄弟でも、誰でもOK)に説明する

広島叡智に入学後も未来創造科で課題解決に取り組んでいきます。入試問題でもその基礎的能力を問われていると考えることができます。

4.まとめ

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前回記事:2021年_適性検査A_概観編


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