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リモートワークの実態(アメリカ編)

日本のみならず世界の多くの会社がWork from homeを推奨している現状において、自分自身がアメリカにいた際(2018年・2019年)にどのようにWork from home(リモートワーク・在宅勤務)が運用されていたかを今回は共有しようと思います。あくまでも一例ですが、何かの参考になれば嬉しいです。

1.在宅or出勤管理に関するルールを策定する(対象者・日数・時間)

・まず、具体的に週3日、7:00-20:00までの中で8時間、などというルールが決まっています。従って、社員はその上限を超える形で在宅勤務ができないというルールになっていました。
・かつ、対象者は1人で業務を完結することができる社員のみ、となっており、残念ながらすべての人が対象になるというわけではなく、常にだれかのサポートが必要、またはジュニアクラスの場合は対象となりません。
・今回のケースは特例だと思いますので、週5日の在宅もありにしながら、勤務の時間やコミュニケーションのルールをどのように構築していくかが重要ですね。
・なお細かいお話ですが、就業規則の変更も必要になる場合があります。

図4

2.出勤管理表を作成し、全員で共有する

図3

・上記のルールに基づき、チーム内で誰がいつ在宅なのかを共有します。この表は編集権限があり、誰でも触れるものではありません。実際に操作をする必要のある人だけが修正できるものでした。
・その更新は、前日の出勤時間まで。当日の朝に在宅に切り替えることは原則として許されません。
・体調不良等は、在宅とは関係なく取り扱われるもので、単純に欠勤扱いとなります。

3.タスク管理表を作成し、全員で共有する

・Mgrとスタッフ間で夫々の仕事の進捗確認や依頼相談ができるようにそれぞれが仕事の見える化をしていきます。
・Mgrの立場では、「ちょっとした相談に乗る事」「ちょっとしたミスをフォローする事」が在宅という距離が離れた形では難しくなります。だからこそ、スタッフが何の仕事を現在しているか、知れるととても助かるのです。
・一方で、定型業務しかない場合は、わざわざ共有する必要がないためこのタスク管理表は必要ありません。
・スタッフの立場としても、毎朝何をするのか、どのくらい時間を使うのかを見える化することは自分自身の業務管理とパフォーマンス改善に役立ちます。
・しかし、このリスト表はできる限りシンプルに書くことが大事です。4つから5つでまとめ、15分程度で終わらせること。1時間もこのリスト更新に時間を使っていては勿体ありません。

4.出社時と帰社時にはで「Hi」「Have a good day」の挨拶、休憩時には「Break」をメンバー全員にチャットする

・在宅になった場合、Mgrとスタッフ、互いの信頼関係がより一層試されます。

・簡単に言えば、スタッフは常にパソコンに向かい合う必要がありません。良い点として、会社では誰かに見られているプレッシャーを感じながらやっている人も多いかもしれませんがそのストレスは削減されます。一方で、「結局は自分次第」で集中力が切れてしまったり、メリハリをコントロールできなくなったりしてしまう危険性があります。ですので、スタッフはより「Discipline(自制)」が必要になってきます。

・一方で、Mgr側は、いちいち「勤務しているか?」、「パソコンの前に座っているか?」をチェックしてはいけません。チャットをしてすぐ返事がないからと言ってイライラしてもいけません。そのためのタスク管理表であり、業務内容に問題があるのであればその点をコミュニケーションによって解決するのが最初のアクションです。

・唯一のルールはGoogleのChat groupを使って
 ①勤務開始時に「Hi」とちゃっとする事
 ②勤務終了時に「Bye」とちゃっとする事
 ③30分以上休憩をとる場合は「Break」とちゃっとする事
 でした。

・更に、チームでのMTGに欠席することはNGです。在宅であれ、どこにいたとしても必ずチームのMTGには出席することが必須でした。また必ずビデオを表示する事、ビデオを表示しないと欠席扱いという事になります。


5.とはいえ、物理的な環境整備が最も大事

それ以外では、以下のフォローがなされています。

・コンプライアンス管理意識の再度徹底
・通信速度を担保するWifi環境の提供
・社内サーバーへのアクセス権限の付与
・PCを紛失することを踏まえたセキュリティ対策
・メールアカウントには写真を加える事を徹底(個人を特定するため)

図1

日本でも「出社しない方が仕事がはかどる」という意見もあれば「出社したほうが仕事がはかどる」という意見もあるようですが、私のアメリカでの経験を鑑みると、何れにせよ、在宅勤務を推進するためにはMgr側のリモートワークに適したツールに対する理解が必要です。従って、ZoomやSlack、VPNログインなど、リモートでも重要情報を扱えるための勉強が必要だと感じてました。

① Zoomの使い方

② Google アカウントにチャットルームを作成する

https://support.google.com/hangoutschat/answer/7653861?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja

③ その他テレワークに関するお薦め情報

最後まで読んで頂きありがとうございました!

Masa


頂戴したサポートでHRプロフェッショナルを目指す人々が学び続ける環境・場所・情報を作りたいと考えております。少しのサポートで活動が継続できます。大変ありがたいです。