SNSマーケティングは「検索数」と一緒に見ることが重要というお話。
業界や狙いたいターゲットユーザーによって差異はありますが、だいたい
BtoBマーケティングであればX(旧Twitter)
BtoCマーケティングであればInstagram
が相性の良いSNSチャネルであることが多いです。
これはSNSマーケティングに取り組む方の多くが
肌感で感じ取っているのではないでしょうか?
今回はそんなSNSマーケティングにおいて、ある人に教わった
「SNS上で打った施策は適切にターゲットに刺さっているのか?」
を見るためのお話を、論文も引用しつつ、5分くらいの分量でサクッとお話します!
販売数とツイート数の関係の研究
以前、ある方の講演を聞きました。
その方はSNSに強みを持つデジタルマーケティングの会社の方です。
その方にはSNSマーケティングについての講義を実施していただき
私の中でもすごく腹落ちしました。
よって、今回はその内容を詳しくまとめて行こうと思っています。
まず下記の画像についてです。
これは
「マーケティングにおけるSNS上のテキスト・データ活用の可能性と限界」
という論文で、販売量とツイート数の関係などを分析した論文です。
何がなんやら訳が分からないですよね(笑)
これは「パス解析」という分析手法です。
簡単にまとめると
「各項目への影響関係とそれの影響度を数値化」
する分析です
簡単に説明すると、
矢印がつながっているところ=影響がある
矢印の数値=1に近いほどプラス、-1になるほどマイナスの影響を示す
という形になっています。
とはいえ、この図を読み解くのは結構なカロリー使っちゃうので
下記に簡単に図示しました。
簡単にまとめるとすれば
「購買にはツイート数(SNSの投稿数)が結構強めに影響している」
ということです。
もちろん例外もありますし、広告を見て即購買する人もいるでしょう。
ただ、広告とPRが直にターゲットに購買行動を引き起こすのではなく、
SNS上での投稿を経由し、そこから購買行動に移る傾向が読み取れます。
広告もネット上の発信も「検索量の促進」に収束される。
次に、もう少し詳細に購買に影響を与える要因を見ていきます。
まずは下記のグラフを見てください。
これはWeb広告研究会の
「広告出稿量は売上に本当に影響しているのか? シャンプー&ペットボトル茶のデータ分析実践例」
から引用してきた分析結果です
上記の購買とツイート数の図と同様、矢印でつながっているところに関係性があり、1から-1でその影響度が数値化されています。
この図も見方が分かったとはいえ、理解にはカロリーを大量に要するので簡単にまとめました。
上記の分析の図からは面白いことがたくさんわかります。
しかし最も着目するべき点は
「ネットでの発言量がネットでの検索量に影響を与えている」
ということです。
SNSの施策効果は「検索量」を見る!
ここまで難しい分析の話をしてきましたが、サクッとまとめると
SNS上の投稿数は購買に影響を及ぼす
ネット上の発言量は検索数に影響を及ぼす
の2点になります。
つまり購買数を最大化するという目標から逆算すると
SNSで投稿してもらう数を増やす
↓
それを見たほかのユーザーが検索する
↓
サービスページなどに訪れてもらい、購入してもらう
が理想の顧客行動だといえるでしょう。
とはいえ、上記の顧客行動を引き起こすためには何が必要なのでしょうか?
その答えは様々ありますが、最もわかりやすくシンプルなのは
「クチコミ」
です。
SNSの醍醐味は「クチコミ」の促進
面白い事例をお見せします。
英会話学習アプリDuolingoは、X(旧Twitter)上でバズを引き起こす面白い投稿を2日に1回の頻度で投稿しています。
ザックリ投稿を見ていくと、2023年ごろから本格的に「バズを呼ぶ投稿」を開始していました。
そこで期間を12か月間に指定し、指名検索の検索ボリュームの推移をみてみると下記のようになっていました。
少しずつではありますが、だんだんと伸びてきていますね。
もちろん、SNSだけでなく、広告やプレスリリースなどその他の施策も影響していることは確かです。
過去5年間で見てみても、2023年ごろから指名検索のボリュームの伸びが急上昇していることが分かります。
Duolingoは
面白い投稿をする
↓
大量のユーザーがリアクションする
↓
人づてにシェアされてバズる
↓
そこから「Duolingo」で指名検索される
↓
アプリ登録者が増加する
といった
「指名検索を考慮したSNSマーケティング」
を実施していると予想しています。
最後に
ここまで
購買はSNSの投稿数に影響を与えられる
SNSでの投稿数は検索量に影響を与える
ということ。そして、
「SNSでの話題作り→指名検索量の増加」
がポイントであることをお話しました。
どうしてもSNSマーケティングをやっていると
「SNS上で購買まで導線を作りたい」
と思ってしまいます、
ただ、
「SNSで興味を喚起して、指名検索させる」
をマイクロコンバージョンとした運用にすれば、
より全体最適な施策を打てるかもしれません。
私もデジマにかかわる人間として、この知識をフル活用していきたいです!
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