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【成長の早い子への接し方】

わたしは心身の成長がとても早い方でした。いわゆる第二次成長というものを潜った時です。そして遺伝なのか、こどもはわたしのペースを遥かに超える勢いで成長しています。感情の変化、見た目の変化、周囲の変化、運動の変化に伴って、成長している本人の複雑な思いや周囲との関わりについての気づきを綴ります。

#第二次育児休暇日記

感情の変化

小学校低学年といえば、見た目も行動にもこどもっぽさが残り、大人とのやりとりでもまだこどもらしさが見られることが多くあるかもしれません。しかし、娘は年齢はどうであれ成長期になると急に「10代」のような素行になり、根拠がないような不安も抱えるようになりました。これは思い当たるふしがあります。わたしもホルモンの影響で、急に不安を抱える時があります。今はそうなるパターンをカレンダーに入れているのでわかるのですが、根拠なく急に何か悪いことが起きるような気分になります。

娘が急に人がどう思うかを気にし始めました。それまでは、なんでも自分から見てほしいと言っていました。しかし今は、見せるものを選びますし、どう思われるかの評価も気にします。

見た目の変化

見た目は小学校高学年のように背が高くなりました。成長痛を時々抱え、体重も増えてきました。洋服がすぐに着れなくなります。表情には、こどものようなあどけなさがなくなります。

周囲の変化

見た目が小学校高学年のようなので、周囲の接し方もそうなっていきます。もし、体が小さければ周囲からの配慮も自然と得られるのですが、本人が意図せずとも急に大きくなり、もうこどもという感じがしなくなり、言動に対しても急に社会の一員としての様々な期待をかけられます。しかし、本人の心や脳はゆっくりと成長しているのですが、世間では時に「見た目が9割」と言われるように、見た目で判断をされ期待をかけられます。見た目が「こども」でいられる時期が非常に短かかったといえます。

実は、これはわたしが幼いの時にも同じ状態でした。学年で身長が1、2番目に高く、そのために「しっかりしている」という期待をかけられたり、重い物を持つ手伝いをお願いされたりしました。そういう期待をかけられるとどうなるかというと「しっかり」します。

しかし、これにはデメリットもあります。心はまだ体と同じようには成長していなこともあります。本当は相談したいことがあったり、甘えたいことがあったりしても、周囲からは体が大きくて「しっかり」していると思われて、「大丈夫」と根拠なく、感情を片付けられてしまいます。

娘を観察していると、本人の意図しない体の変化に不安を抱えるだけでなく、おそらく成長期のホルモンの影響と思われる、根拠なく人が自分のことを評価していると思うような不安があります。そして、成長前のようになんでもやってみようという、言い換えれば危なっかしいような挑戦はしなくなり、側から見るとそれは全然危険ではないと思うようなことにも不安を抱えるようになりました。

もしこのような変化が、平均的なタイミングでやってきたとしたら、周囲も「ああ、思春期だね」と受け流すと思います。しかし、まだ他のこどもたちがある意味で非常に「こどもらしい」言動をしている中で、一人ポツンと思春期の子がいたとしたら、どうでしょう。こどもらしくない、生意気と言われることもあります。こういったことが、こどもを傷つけているんだと、わたしは自分の原体験を娘を通して思い出しました。

今、娘は暮らしの全てから学ぶアンスクーリングを実践中で、時々ホームスクーリングのグループと共に集団活動をしているため、わたしが経験した時のように「学年」がはっきりと分かれていません。そこは年齢横断の交流ができる良い部分ではありますが、そのグループの中でも一番大きくなりました。

運動の変化

娘が運動を怖がり始めました。急な成長で、自分の体が思うように動かせなくなったのです。まさにこれはわたしが経験したことだと思い、スポーツに詳しい方にご相談し、それはクラムジーという現象だと教えていただきました。

クラムジーとは、成長期において身長や体重の急激な発育の時期に、普通は運動能力が向上するのですが、逆に運動能力が低下する現象だそうです。

なぜかというと、体の急激な変化に対して、自分の運動感覚(脳)は以前のままなので、以前と同じように動かそうとしても、変化した体はそれに合わないので、うまく動かせないからだそうです。クラムジーが起きている時は、骨が伸びていて、骨の伸びに対し、筋や皮膚がついていかないので、柔軟性が低下します。

この時は、とにかく多様な運動を経験すると運動を司る神経が発達し、どんな運動にも対応できるようになるといわれているそうです。

つまり、運動が嫌いになったとか、運動苦手ということではなく、体と脳のバランスのことだったのです。

わたしも同じことを経験しました。その時、体の柔軟性がなくなり、学校の先生からは「おばあさんみたいな体だ」と言われ、その後もそういった言葉をかけられるので運動をすることが嫌いになりました。そして今、体の動かし方がわからずに困っています。

娘の状態を観察しながら、これはわたしが経験したことだと気がつけたのが幸いでした。

このアドバイスをいただいた後、アスレチックにいったり、遊びながらできるものを用意して、娘は楽しんでやっています。先日はまだ未開の地のような森の中をトレッキングしました。バランスや足の使い方などを感覚として楽しく身に付けていけたらと思います。

身近にいる者としての接し方

この時期にわたしができることは、まず本人の不安やイラつきは、この時期にはあって当然のこととして受け入れたいと思います。なので、言動にこちらがいちいち口を出して制御するのではなく、どういう感情なのか、そこと前向きに向き合えるような手伝いをしていきたいと思います。身体の変化については、これまでとは違うということを受け入れていくお手伝いと、どんな変化があっても、本人は本人として大切にされているという安心感を持てるようになれたらと思います。


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