パパ・ママが「先生」をやることの弊害
塾の授業料の節約のためでしょうか、
それとも責任感なのでしょうか。
パパ、もしくはママが、塾と並行して、
家で勉強を教える、というケースがあります。
物理的に勉強時間が増えるので、
成績は上がりそう!と思われるかもしれません。
ですが、これは経験上、成績は上がりません。
その主な理由を2つ、お話しします。
理由①自己肯定感を損いやすい
「私が勉強を教えます!」という教育熱心な親御さんほど、
子供が分からない問題にぶち当たった時に、
「どうして分からないの?」とヒートアップしがちです。
成績に対する焦りもあると思いますが、
「私は通分でつまずかなかったのに、
どうして私の子供が通分が分からないの??」
と、ご自身の幼い頃と比較してしまうのでしょうか。
(どうしてお母さんが通分が出来たら、
お子さんも通分が出来ると思うのか謎です)
でもこれが、お子さんにとっては致命的です。
【裏話】成績を上げるのに本当に必要なこと で触れたように、
やっぱりご家庭は自己肯定感を育む場である必要があります。
ご家庭が成績を上げる道場になってしまっては、
成績を上げる近道のように見えて、
短期的には成績が下がり、
長期的には成績の上がりにくいお子さんになってしまいます。
理由②そもそも塾の先生と親の仕事は正反対
塾の先生って、資格がなくても出来ちゃいます。
なのに、実はとても難しい仕事なんです。
まず第一に、子供との関係性が非常に大切です。
嫌いな人からは勉強を教わりたいとは思わないですからね。
だからまずは子供と仲良くなる必要があります。
その上で勉強を教えていく訳ですが、
塾の先生の仕事で、
勉強を教える中で重要なスキルの一つに「疑うこと」があります。
仮に答えが合っていても、
それが正しい思考によって導き出された答えなのか、
検証する必要があります。
だから、せっかく出来上がった信頼関係を壊さないように、
先生「合ってるよ!よく出来たね! これ、どうやって解いたのか教えてくれる?」
生徒「え〜めんどくさい。 先生私のこと疑ってる?」
先生「疑ってないよ〜。笑 ただ良く出来たな〜と思ってびっくりしてさ。 ここの部分だけでいいから教えて!」
こんな感じで、
子供との関係が壊れないように気を使いながら(笑)、
子供を全力で疑う、ということを、
1つの授業内で何度も何度も行います。
これに対して、
親御さんの主な仕事は、「信じること」です。
お子さんにとっては親御さんは世界で唯一の味方です。
だからどんなことがあっても、子供を信じて守ってあげる必要があります。
なので、根本的にメインとする仕事の分野が真反対なのです。
それに、①にも通じますが、
親御さんが子供を疑うプロになってしまっては、
それは自己肯定感もクソもあったもんではないです。
まとめ&オススメの方法
親御さん方の間では、親が勉強を教えられることは、
教育上非常に優位に見えて羨ましいかもしれません。
でも、上記のような理由から、良い結果を生みません。
塾に通わせながら、ご家庭で勉強を教えていて、
成績がみるみる上がるケースを目にすることは稀です。
ちなみに、いまだに某大手中学受験塾は、
生活の管理は親の仕事!
勉強を教えるのも親の仕事!
と言いますが、
はっきり言って嘘です。ほぼ害しかないです。
(有名私立中の説明会では、
自立・自律の大切さを説明されています。)
もしご家庭で勉強をする機会を持たせたいのであれば、
親は何も知らないフリをして生徒役を、子供が先生役をする、
という状況なら、劇的な効果につながる可能性はあります。
ただし、お子さんが間違ったことを話すこともあるでしょう。
指摘の仕方で子供の自尊心や自己肯定感を損なわないように、
最大限の配慮をするように気をつけてくださいね。
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