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【反抗期】を力でねじ伏せるということ

以前、

【反抗期】のメカニズムを知り、向き合い方を学ぶ | 反抗期で苦しまないために

という記事を書かせていただきました。

・反抗期は自我の芽生え

・大人になるためのステップ

・心が健全に成長している証拠

だから喜んで受け入れましょうというお話をしました。

ただ、それでも、

子供が言うことを聞かないことが不安で不安で仕方がなく

どうしても無理矢理子供の主張を曲げたり、

子供の意思決定を尊重できない親御さんが一定数いらっしゃいます。

反抗期が大人になるためのステップであるならば、

この反抗期を力でねじ伏せるとどうなってしまうでしょうか?

もちろん以前の記事で触れたように、

究極は家出や非行、もあり得ます。

でもそういった、分かりやすい行動に出ない気質の子は、

もっと恐ろしいケースに陥ってしまいます。

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パワー系の親御さんが陥りやすい罠

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反抗期を力でねじ伏せる(パワー系と勝手に言います)ということは、

子供の自我を否定するということです。

反抗期初期はそれで順調に見えるかもしれません。

なにせ親の言うことを聞いてくれるので、親からすれば

「聞き分けのいい子」に見えるからです。

でも長い目で見て、そういう子がどうなるかというと、

自分の責任で決断が出来なくなります

そうすると、ほぼ全員が等しくぶつかる壁が、

「進学する高校を自分で決められない」状態です。

でも、この壁は、パワー系の親御さんにとっては壁ではありません。

なぜなら、自宅からの距離とお子さんの学力を考え、

親御さんが選択をしてしまうからです。

「あなた、○○高校に行きなさいね。滑り止めは○○高校ね。」

これで「高校選択の壁」を難なく突破出来るでしょう。

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次に、等しくぶつかる壁は、高校後の進路選択です。

でもパワー系の親御さんにとっては、そこは大学受験一択です。

なぜならパワー系の親御さんは、

中学卒業後は高校、高校の後は大学、大学の後は新卒で就職、という

「レール」というものを強く意識するからです。


でもここで少し困ることが起こります。

それは具体的な大学・学部・学科の選択です。

なぜなら、高校を決めた時の要領で、お子さんの大学を決めようとすると、

仮にお子さんの偏差値が50で、電車で通学1時間圏内となると、

大学、学部、学科、ものすごく選択肢があるからです。

ここでパワー系の親御さんの大半はどういう行動に出るでしょう。

そして10校くらいをリストアップし、お子さんに迫ります。

そして伝家の宝刀、「自分で決めなさい」が発動します。

これはお子さんにとって、人生で初めての経験で、衝撃が走ります。

なぜならこれまでほとんど自分で意思決定をした経験がなく、

親御さんの言うことに従ってきたからです。

補助輪を突然外され、後ろから蹴飛ばされた気分になります。

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親御さんが決めてくれないなら、お子さんはどうするでしょうか。

当然、友達や学校の先生に相談をすることになります。

そして志望校を2〜3校に絞ります。

そして親御さんに報告します。

すると親御さんはこう言います。

「どうやって決めたの?」

お子さんはこう答えます。

「学校の先生が、いいよって言ってた。」

親御さんは烈火の如く怒り狂います。

「自分のことくらい、自分で決めなさいよ!!」

「もういい大人でしょ!」「この先、生きていけないよ!!!」

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矛盾

おっしゃる通りだと思います。

自分で決断ができない、ということは、

この先の人生、生きづらくなると思います。

でも、お子さんをそんな状態にしてしまったのは、

他の誰でもなく、親御さんご自身です。

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このケース、塾講師をしていて何度目にしたか分かりません。

お子さんの自我の芽生えを否定し続けておきながら、

「自分のことが自分で決められない」とお怒りになる親御さん・・・。

「自分で決める」というのは、立派な能力です。

能力は、練習なしでは身につきません

その練習は、幼い頃、本当に小さいことから始まります。

「今日はA公園じゃなくて、B公園で遊びたい」

のような小さいことから、段々と

「宿題は自分のタイミングでやる」
「部屋の片付けは自分のタイミングでやる」
「遊ぶ友達や場所は、自分で決める」

という風に、少しずつ決断が大きくなっていきます。

その中で失敗したり、成功したりしながら、

決断をすることを学び、決断の精度を上げていくのです。

そのプロセスなく、
人生に大きく関わる「進路」の決断など出来るわけがありません。

縄跳びをやったことがない子に、縄を握らせて、いきなり二重跳びを迫り、

出来ないと怒り狂う、、、そんなのってあんまりじゃないでしょうか?


なので私は、パワー系の親御さんには、上記のような話をさせて頂いた上で、

「お子さんのことがご心配な気持ちは分かりますが、

そのまま続けるなら一生を背負う覚悟でお願いしますね」

と依頼をするようにしています。

じゃないと、あまりにもお子さんが可哀想で、不憫でなりません。

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