愛に生きる〜才能は生まれつきではない〜 鈴木慎一
この本は、僕が今研修している農場の従業員さんから、いただいた。
「松本くん、本好きそうだから、これあげる。
音楽家で才能教育をやっていた方で、人の才能は生まれつきじゃなくて、
環境によってどうにでもなるってことが書かれてて、私もすごく好きな本
だから」
めちゃめちゃ嬉しい。
人に、本を紹介してもらえるって最高ですよね。
本は価値観を広げる。
特に、人から薦められた本、本来、自分じゃ出会わないから、すごく嬉しい。
早速、読んでみた。
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この本は、鈴木慎一さんというヴァイオリニストが書かれた本だ。
鈴木 鎮一(すずき しんいち、1898年10月17日 - 1998年1月26日)日本のヴァイオリニスト、音楽教育家。ベルリン高等音楽学校教授カール・クリングラーに師事。
スズキ・メソードの創始者であり、世界的には音楽教育家および教育学の理論家として著名で、その教育理論は、日本よりも欧米で、とりわけアメリカ合衆国で高く評価されている。(wikipediaより)
明治
から平成と生きて、40代であの戦争を経験されている。さらに、ドイツに8年居て、第一次世界大戦後のハイパーインフレやヒトラー政権を実際に体験されている方って言うのも個人的に興味を持った。
(この本で、チラッとその内容に関して出てくるが、教育がメインの話なので、あまり、詳しくは話はされないが)
強烈に、時代の変化というのを体験して、教育、特に幼児教育に対して人力された方だ。
この本の内容は、全て鈴木さんが実際に体験されたことから、導き出された「人の能力」についての話が展開される。
その経験に裏打ちされた力強い言葉は、文章からでも伝わり、勇気が湧いてきた。
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「自分には才能が無い」
この悩みと苦しみは、なんとつまらない、ばかげたものであったかと思います。それはいつの頃からか、人間全体に植え付けられた、間違った考え方であり、努力を避けるもの、怠ったものの言い訳だったのです。
確かに、自分は才能が無いと言えば、それまでだ。
才能なんて、同じ人間なんだから。
チンパンジーと人間は遺伝的に2%しか変わらない。
でも、2%って大きな差で、チンパンジーと人間は、あらゆる点で違う。
どちらが優れてるとかいうことじゃなくて、2%しか違わないのに、全然違った生活をしている。
流石にチンパンジーと人間は、極論すぎるかな。
才能なんて、元々あって無いようなものなので、与えらえた24時間という時間をどう過ごすかが差を有無と思う。
鈴木さんはアイシュタインとも交友があった方でそのエピソードも紹介したい。
「わたしにはどうもわからない」
といい始めました。つまり、「鈴木は日本という私達とは全く違った感覚の中で成長した。それにもかかわらず、彼の演奏から、わたしは確かにドイツ人ブルッフを感じた。いったいこんなことがありうるのか。」ということです。ちょっと間を置いて、息子のような年齢のアインシュタイン教授は、笑いながら静かに言われました。
「人間はみな同じですからね。奥さん。」
わたしは強く打たれて、あやうく涙がこぼれそうになりました。
では、能力はどうやって開発したら良いのか?
鈴木さんは、大切なことは、くり返しだと言う。
かつて読んだ本のなかに、忍術の修行法のことがありました。そのうちの、高跳びの術の取得法として、
「麻の種子をまいて育て、その上を毎日跳び越えること」
ということがありました。それは非凡な能力を育てる方法として、傾聴すべき心理だと思いました。こういうことです。
ー麻は、その成長が速い。しかし、毎日これをみている人には、その
成長度がわからない。けれども、麻は休みなく、刻々に生長している。
この麻の上を休みなく毎日飛び越えていれば、麻の生長にきづかない
まま、麻とともに、自分の跳躍能力は日毎に伸びていく。
麻は1ヶ月も、2ヶ月もたってから、いきなり見ると、びっくりするほど丈が伸びています。その間に、自分の跳躍能力を育てないでいて、いきなり跳び越えようとしても、跳べるわけがありません。
くり返し行うことの大切さは、本書でも言及されてますが、右手と左手を見ても明らかです。
元々は同じ能力を持って生まれたはずの右手と左手も、多くの人は、どちらか片方を利き手として使い、箸を持ったり、字を書いたりとくり返し行なっている。
僕の場合も、右手が利き手としてたくさん使っているため、同じ能力を持つはずの左手では、字をうまく書いたり、箸を使うことはできません。
「アッ!日本じゅうの子どもが日本語を喋っている!」
私は飛び上がって驚きました。どの子もみんな自由自在に日本語を喋っている。驚くべき才能では無いか。なぜだろう。どうしてこういうことになったのか。私は通りを駆け出して叫びたい衝動がやっとでした。
能力は、環境によって育つ。
才能が無い、は努力することから逃げてるただの言い訳に過ぎない。
これって、厳しくも優しいことだなって思った。
何か、うまく、いかないことや、伸ばしたいことがあったら、まず環境を整えることから始めよう。
ちなみに、このnoteは、朝すごく早起きし過ぎて、やることがないから書いている。
今後も、読書したことをアウトプットする習慣を作りたいなと思ったから、朝すごく早起きしようかな。
素晴らしい本を、ありがとうございました。
いつもありがとうございます!まだまだ未熟者ですが、コツコツやっていきたいと思います!