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じゃあ、何を再現すればいいんだよ?

 これまでに「再現性」や「目的地をみんなで決める」という話をしてきました。今回の主題は「お金」ですので結果として売上や給料の話へ繋がります。ですが、そもそもお金はどこにあるのでしょうか?そしてそれを得るためには何に対する再現性があればよいのか?というお話をしてまとめにしたいと思います。

お金はどこにあるのか?

 前回バスにだれを載せるか(通称「誰バス問題」)を取り上げました。その際、当社にとってバスがどこへ向かうべきかを知るために地図が必要と言いました。そしてその地図を手に入れるための取組みがDX検定の受検でした(目的:地図を手に入れる。目標:DX検定を受験する)

 その地図には様々な情報が含まれていると考えています。

 先日横浜出張の際に中国から来られているお客様とこんな会話がありました。

Aさん:中国では羊の肉が安くて美味しいのでよく食べます。
藤原:そうなんですね。食べ方としてはやはりジンギスカンですか?
Aさん:しゃぶしゃぶが多いですね。
藤原:しゃぶしゃぶ?ラムしゃぶ?それは美味しそうですね!

 私はグーグルマップを開き「羊 しゃぶしゃぶ」で検索しました。すると新横浜駅近辺にあるではありませんか(①)評価もまずまず(②)値段も範囲内(③)早速翌週にラムしゃぶを食べに行きました。
 ラムしゃぶも美味しかったのですが、餃子もとても美味しくて(④)思わずお代わりしてしまいました。4人で行ったのですが、みんな大満足でした(⑤)

 ポイントとなる個所に数字を付けてみました。
 これってよくある光景ですよね。皆さんも経験があると思います。ここにヒントが盛りだくさんです。

① 地図で目的地を見つける

何をしているか分析してみましょう。
目的:食事
目標:ラムしゃぶ
手段:地図で検索

これをビジネスに置き換えると、
目的:事業継続
目標:収益化
手段:持てる情報の中から検索

となります(もっと表現はあると思いますが)

② 付加情報その1 口コミ

 さて目的地を見つけた私が次に行ったことは、さらなる情報収集です。
食事の場合、
参考情報:口コミ、評価

これをビジネスに置き換えると
参考情報:市場の需要、利用者の評判
等でしょうか。

③ 付加情報その2 価格

 価格も大切な要素。店があったのは良いが予算をはるかに超えるものであれば気軽にはいけません。食事でもビジネスでも費用感は大切です。
 余談ですがよく値段が高いとか安いとか得とか損とか気軽にいう人がいますが、人によって感覚が違うので発言するときは気を付けましょう。「私は高いと思ったよ」ぐらいにしましょう。

④ 想定していない収穫 別の美味しいもの

 実際に目的地へ行って食事をすると、お目当てのメニュー以外にもいろんな美味しいそうなものがあります。今回の目的はラムしゃぶなんだから、それ以外のものは頼んではいけない!そんな人いないですよね?せっかく来たんですから色々と頼んでみます。

ビジネスに置き換えてみると、
・目的以外のものでも商売になりそうなものは試してみる
・お客様が持っている他の要望や課題も聞いてみる
となります。

⑤ 結果発表!

そして我々は大満足で晩御飯を終えることができました。めでたしめでたし。明日は何を食べましょうか?

 お分かりいただけたでしょうか?普段我々がやっていることがそのままビジネスでも使えます。というかむしろ自分が自然とやっていることを使うのが手っ取り早い。こうやって仕事とプライベートをうまく組み合わせることで相乗効果を生み出すことができます。
 仕事とプライベートを切り分けるのも大事ですが、これらは人生という根っこの部分で繋がっていると考えれば、自分に起こるすべてのことは利用可能であると考えることができます。

お金を得るために必要な事

どんな再現性が必要なのか?

私の結論の1つは「演出力の再現性」だと思っています。

 会社では役職を与えられます。ここで東條さんの10分で語彙力強化の回をやってみましょう。「役」が付く言葉をいくつか挙げてみてください。

役務:労働などによるつとめ
役者:役に扮して演じる人。俳優。 役目に当たる人。
現役:現在活動中のこと。軍務に服していること。常備兵役の一つ。対:退役

いくつ思いつきましたか?
役という漢字は、
・左:ぎょうにんべん:人が道を行くという意味
・右:象形文字:人が棒や鉾を手に持っている様子
を表しているそうです(会意文字※)
※ かいいもじ 組み合わせて別の意味となる文字のこと。

 つまり役職というものはその役割を務めることであり、務めることはその役割をこなすこと。それが本意であろうがなかろうがその役割を演じることとだと捉えます。そのため本人の意思とは無関係にその役割が持つ責務を行う必要が出てくるわけです。

異なる環境で同じ結果を出す

 再現性のお話をしたときに具体例として「A社の案件でもB社の案件でも同様に結果が出せること」というお話をしました。つまりここではどの場面においても自分の役割を演じることができるということを意味しています。
 そのために必要なのが「演出力」です。平成風にいうと「セルフプロデュース力」ミュージシャンでいうと「シンガー・ソングライター」みたいな感じです(最後のはちょっと違うか(笑))

フェアウェイキープ率

 A社のバス(社風)とB社のバス(社風)は異なります。異なる環境の中で同様の結果を出す。これはプロゴルファーが毎回ボールを打つ際の条件が異なるにも関わらず狙ったところに打つことと似ています。
 ですがどんな条件でも結果を出せるというわけではありません。できる限り条件が良い方が助かります。その証拠に「フェアウェイキープ率」という数字が存在します(フェアウェイはその名のとおり、地面の状態がフェアな場所という捉え方ができます)多くのショットをフェアウェイに落とすことができれば厳しい条件にはならない。つまり成果が出しやすくなります。

演出力は巻き込み力 でも強引なのはダメ

 仕事における演出力は何も大袈裟に自分を取り繕うということではありません。如何に自然に自分のやりやすい環境に持って行くかということです。これにはお客様の協力が不可欠です。そのため重要になってくるのが「巻き込み力」です。

 巻き込み力は一見台風のような力をイメージしますが、台風はその力が強大過ぎて被害が大きくなることがあります。例えばワンマン社長です。一定の成果は出ますが様々なところに軋轢が生まれてしまい、企業としては儲かっているが中で働いている人は疲弊しまくっているということも散見します。
 それでも会社が回りお給料が出ているのであればよいという考えもあります。良し悪しはここでは議論しません。

 ここでいう巻き込み力は「知らない間に巻き込まれていた」「あなたになら巻き込まれても良い」という状態を示します。
 これをやるには時間がかかります。時間はかかりますが巻き込み状態に持って行けるとその後は楽です。私の経験則上効果があるのは以下です。
・期待にあった成果+α
・軽微な失敗(チャレンジ)
・カラオケ
・飲み会
・ドライブ(移動)
・ゴルフ
・個人的なやり取り(電話など)で仕事観を話す
・自宅ご招待・お客様ご自宅へお呼ばれ
最近だとオンラインゲームなどもあると思いますが私はやっていないので分かりません。 

 期待にあった成果は分かりやすいですね。まさに求められているものを出すということ。+αとしたのでそこにちょっと自分なりの先読みした方向性みたいなものが出せると良いと思います。期待に答えることができているのでここは多少間違っていても大丈夫。軽微な失敗と捉えます。

 カラオケや飲み会は相手の人と成りがよくわかるイベントです。最近では「それも業務ですか?」という人もいるようですが企業としては思い切って業務にしても良いのではないかと思ったりします。ただし事前申請に努めてください。

スイッチはどこだ?

 これらが何をしたいのかというと「相手に自分の意図を誤解なく伝えるためにどの手段が取れるか」を探りたいのです。

 例えば現在の日本はIT化が遅れていると言われています。その危機感を共有する際に「やばいよ、やばいよ~」で伝わる人もいれば「AがBになってBがCになるから大変です」と論理的な方がより伝わる人がいます。

 自分の持っている伝え方が1つしかないと、結果として本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまう恐れがあります。
 また伝え方を複数持っていたとしてもその説得力はキャラクターに裏付けされます。また相手によってベストなキャラクターが必要となります。
 そのためキャラクター=役も複数必要となり、これが演じることに繋がります。時にはギャップ萌えやほんの少しのがっかりも利用することができます(例:マンガ「美味しんぼ」の山岡士郎)

 恋愛ドラマ、サスペンス、コメディーでキャラが同じではだめなのです。また同じドラマでも監督(社風)が違えばキャラも異なります。
 「不器用ですから」が通用するのは天才と呼ばれる一部の人だけ。我々凡人は複数のキャラを演じ環境の違いによってそれを使い分けなければいけないのです。これがどこでもできることを再現性があると言います。

まとめ

 さて、地図を手に入れ再現性を理解できれば後は実践あるのみ。まずは身近にいる人からやってみてください。その際条件は2つ。

1.「いつもと違うね」と言われたらアウト。極端にやるのはNGです。
2.実行してから数週間~数か月の間に「なんか雰囲気変わったね」と言われれば成功。意図的にじわじわと変えることができればどこでもうまくいきます。

 では半年後にもう一度ここに戻ってきて読み返してみてください。あなたは何が変わると思いますか?

この内容は2023年6月9日(金)11時からのチャンネルユニコ第二部でお話しする予定にしています。あなたのコメントをお待ちしています。

https://www.instagram.com/sumitomo.unico


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