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サンクトペテルブルクでQRコードを入手する方法(※11月入手)

おはようございます!花村です。

今回は

サンクトペテルブルクでQRコードを入手する方法

についてお話ししたいと思います!

1. QRコードとは何か?

日頃からロシア関係の仕事・学問に関わっている方はQRコードという単語をよくお聞きになっていると思いますが、QRコードが何なのか、何のために必要なのかわからない!という方もいらっしゃると思います。

ここで言われているQRコードとは、ワクチン(スプートニクVまたはスプートニクライト)を接種済みであるということと新型コロナウイルスに罹患済みであることを証明するものです。ワクチンの証明書(ロシア語でスプラフカと言います)は紙媒体で別であるのですが、基本的に日常で用いるのは政府が発行したQRコードです。ロシアでは、10〜11月頃から劇場・美術館などの施設でQRコードが導入されました。

現時点(2021年12月)では、普通に生活している分にはQRコードが必要となる場面はありません。ただ、劇場、美術館、また映画館などの娯楽施設はQRコードが必須となります。そうした娯楽施設を訪れることがロシア長期滞在の目的の一つである方にはQRコードの取得をおすすめします。(短期滞在の方の場合は、PCR検査が陰性だった場合のみ検査から数十時間有効となるQRコードを取得されることをおすすめします。)

2. 注意事項

次章からQRコードの入手方法(ワクチン)を紹介していきますが、その前にこちらをご一読ください。

①この情報は11月時点のものです。これから入手される場合、事情が異なっている可能性があります。

②私はサンクトペテルブルク市でワクチンを接種し、サンクトペテルブルク市でQRコードを入手しました。地域によって受け取り方が異なる場合がございますのでご了承ください。(モスクワの方はСНИЛС(後述します)なしでQRコードを受け取れたという報告も聞いております。)

以上のことを理解していただいた上で以降の文章を読んで下さると幸いです。

3. QRコードの受け取り方の手順

私の場合ですが、QRコード取得を決意してから一週間でQRコードを手に入れました。これはほぼ最短の入手ルートだと思いますが、お忙しかったりすると所要期間はもっと長くなると思います。

以下、私のQRコード入手に奔走した一週間です。(見づらくてすみません)

月曜日:QRコード取得を決意、ノタリウスにパスポート翻訳を依頼
火曜日:パスポートの翻訳を入手
水曜日:年金センター(Пенсионный фонд)でСНИЛС取得、Госуслугиアカウント登録
木曜日:МФЦ(多機能センター?)で Госуслугиのアカウント承認、ワクチン(スプートニクライト)を予約
金曜日:ワクチン接種
月曜日:Госуслугиにワクチン接種記録が反映されていないためГосуслугиのフォームから連絡、約1時間後にアプリ経由で二週間有効の即席QRコードが届く

このような流れでした。以降一手順ずつご説明します。

①ノタリウスにパスポート翻訳を依頼する

後述するСНИЛС(スニルス)を受け取るためにパスポートの翻訳が必要なため、ノタリウスという施設にパスポートを持って行きます。民間に依頼した翻訳であってもノタリウスの承認が必要なため、ノタリウスに丸投げするのがおすすめです。私は今後もパスポートの翻訳を使う用事があるかもしれないと思ったため、パスポートの全ページの翻訳を依頼しました。

ちなみに下記のПлощадь Восстанияのノタリウスに行きました。予約不要です。

Нотариусы Ажойчик А.В., Горошина О.В. и Иванов И.Б.
Восстания, 6, 4 этаж, Санкт-Петербург

ノタリウス公式サイト:www.v6.spb.ru
2GIS(地図アプリ)のリンク:https://go.2gis.com/6v35hs

日本人は4階に行った左側の部屋でパスポートの翻訳の申し込みをやってもらえます。ちなみにこの時点で決済の一部のお金を支払います(カード支払い可)。

②パスポートの翻訳を入手

依頼をした次の日にはパスポートの翻訳を受け取ることができます。受け取り時に申し込み時の決済の残りのお金を支払うのですが、私が行ったノタリウスでは残りの決済は現金でしかできなかったため注意が必要です。

12月現在、次に行く年金センター(Пенсионный фонд)が混み合ってるとの情報を聞きましたので、電話で問い合わせの上予約することをおすすめします。私が行った年金センターの情報は後述します。

③年金センター(Пенсионный фонд)でСНИЛС取得

この辺からややしんどい工程が続きます。パスポートの翻訳とパスポートを持って(忘れずに!)、СНИЛС(スニルス)取得(というか登録)のために年金センターに行きます。めちゃくちゃ長蛇の列でした。最終的に2時間半くらい待ったのですが、ロシア人の友達が付き添ってくれて話していたらあっという間に時間が過ぎ、時間が短く感じました。QRコードを管理している ГосуслугиはСНИЛСと紐づけられているため、この手順は避けられません。年金センターへ行くときは、友達に付き添ってもらうか暇つぶしのものを持っていくことをお勧めします。СНИЛСの登録自体はあっさりしていてものの数分で終わります。

私が行った年金センター

Клиентская служба Пенсионного фонда РФ в Адмиралтейском районе
Глинки, 8, 1-3 этаж, Санкт-Петербург

電話番号:*-800-600-04-78(*を8に置き換えてください)
年金センターの公式サイト:pfr.gov.ru
2GIS(地図アプリ)のリンク:https://go.2gis.com/yshth

④Госуслугиアカウント登録

СНИЛСを取得したら、Госуслуги(ゴスウスルーギ)のアプリでアカウント登録しましょう。この工程はワクチン接種後でも大丈夫です。

ちなみにアカウント登録は多くの場合上手くいきません。そのために次工程でМФЦ(多機能センター?)へ行きГосуслугиのアカウント承認を行います。

なぜアカウント登録が上手くいかないのかというと、私たち日本人は外国のパスポートであるため、ロシアのパスポート記入欄にピッタリ登録できないからです。事務側(主に年金センターの事務)が統一せずにバラバラのスタイルで外国人のパスポート番号を登録するためにこのような現象が起きているのだと思います。私の周りでも、4、5パターンの登録例がありました。

ロシアのパスポート番号はНОМЕРとСЕРИЯの二つに分かれているのですが、日本人はXX1234567のような異なる形式です。そのため、例として

НОМЕР:1234567 СЕРИЯ:XX

НОМЕР:1234567 СЕРИЯ:XX(キリル文字)

НОМЕР:XX1234567 СЕРИЯ:0

НОМЕР:XX(キリル文字)1234567 СЕРИЯ:0

などの登録のパターンが生まれてしまいます。全パターン入力を試すのも面倒くさいので、МФЦに行っちゃいましょう。

⑤МФЦ(多機能センター?)で Госуслугиのアカウント承認

ここもかなりしんどいです。沢山人がいて、列を抜かされないかみんなナーバスになっています。この工程もワクチン接種後でも大丈夫です。私が行ったМФЦについては後述します。私が行ったときは予約不要でした。

とりあえずМФЦの事務員さんに壊れたロボットのように «Я хотел(а) бы сделать подтверждение акаунта Госуслуг.»みたいなことを言っていれば案内してもらえます(文法的に合ってるか怪しいですが、私はこれで何とかなりました)。一応不安だったため、パスポートとパスポートの翻訳とСНИЛСの書類は持って行きました。ここでも2時間以上待ち、やっとのことで順番が来たと思ったらおばちゃんに抜かされたりと修羅場でした。

私が行ったМФЦ 

Мои документы
Садовая, 55-57, 1 этаж, Санкт-Петербург
公式サイト:gu.spb.ru
2GIS(地図アプリ)のリンク:https://go.2gis.com/ucf46w

⑥ワクチン(スプートニクライト)を予約

ワクチンの予約は、СНИЛСを受け取り次第していいと思います。必ずしもこの手順を踏まないといけない訳ではないのですが、最初にワクチンを打ってしまうと、後で予約した病院に自分で連絡する必要が出てくるため、先にСНИЛСを取得することをお勧めします。

私は1回の接種でQRコードを受け取れるスプートニクライトを接種したのですが、現在スプートニクライトを接種してからQRコードを受け取るまでには三週間かかります。私の場合は幸運なことに二週間だけ有効の暫定的なQRコードが接種から数日後に届いたのですが、周りでスプートニクライトを接種した知人(ロシア人含む)の何人かは三週間経たないとQRコードを貰えていませんでした。

ワクチンの予約についてですが、知人に個人的に病院を教えてもらったため非公開とさせていただきます。個別に連絡してくださればお答えします。(ちなみに接種料は3500ルーブル、接種会場はガレリアでした。)

私のときは大学経由で接種を予約できる病院でスプートニクライトは在庫がないと言われてしまったのですが、今はスプートニクライトが余っている可能性もあるので留学生の方は一度大学が斡旋している病院でスプートニクライトを接種できないか問い合わせてみることをお勧めします。(その方が安いので…)

⑦ワクチン接種

私の場合、運よく次の日にワクチン接種をすることができました。

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私はガレリアという大きな商業施設の接種会場でワクチンを接種したのですが、上記の画像のような感じで、仮設感がありました。

接種の次の日は体調を崩しましたが、モデルナやファイザーよりは副反応弱いかな、という感想を抱きました。薬をすぐに飲んだためか、熱もそこまで出ませんでした。Парацетамолという薬がお勧めです。

⑧ワクチン接種記録がГосуслугиで反映されているか確認&三週間待つ

反映されていない場合、Госуслугиのアプリ経由で問い合わせをすることをお勧めします。運が良ければ私のように暫定QRコードをもらえるかもしれません。

三週間後に接種日から一年間有効のQRコードがアプリ経由で届きました。半年〜一年間ほど滞在される方はスプートニクライトの接種で十分だと思います。

4. おわりに

いかがだったでしょうか。「めんどくさ!!!!」というのが大多数の感想だと思います。今後の状況を伺いつつワクチンを打つか決めたいという方、すぐにでも劇場に行きたいという方、様々な事情を抱えた方がいらっしゃると思いますが、本記事が皆様の助けになれば幸いです。

最後に有識者の皆様、この記事に誤りがありましたら、指摘してくださると幸いです。

※追記:罹患証明のQRコードは有効期限が半年で、扱いとしてはワクチン接種で受け取れるQRコードとほどんど変わらないそうです。情報提供ありがとうございました。


花村

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