2024年5月 良く聴いた音楽など(1/3)
5月はメロディアスなもの、歌ものを聴く割合が多かった気がします。
■IHSAHN「IHSAHN」(METAL ALBUM) 2024年
同タイトルのアルバムで、メタルとオーケストラの各ヴァージョンのリリースのある「IHSAHN」、こちらはメタルのアルバム。
不穏な緊張感を丁寧に保つ洗練されたアレンジ、キャッチーでありながら独特なメロディ、オープニングトラックに続く「THE PROMETHEAN SPARK」から凄まじい完成度。
シンフォニック・ブラックメタルの「PILGRIMAGE TO OBLIVION」も、リフの魅力がそのままオーケストレーションに拡張したアレンジで、「Emperorの時から、元々頭の中にはこうした音が鳴っていたんだろうな」と想像できる音。
・Ihsahn - PILGRIMAGE TO OBLIVION
ホールトーンスケールを用いた不条理な感触の「TWICE BORN」、「HUBRIS AND BLUE DEVILS」、「SONATA PROFANA」、冒頭から鳥肌の立つ美しさの「AT THE HEART OF ALL THINGS BROKEN」など、プログレ的美学の楽曲も素晴らしいです。
・AT THE HEART OF ALL THINGS BROKEN
■Present「This Is NOT The End」 2024年
不協和音を使用していながら、緊張感のある展開が続き、長尺の曲でも気付いたら聴き終えているアルバム。
オーケストレーションによる各楽器の絡み方や、全パートが一体になる事で生まれるリズムの構築美も好み。特にラストの「This Is Not The End, Part 1」は圧巻で、強迫的に繰り返される展開に幻惑されながら突き進んでいく感覚はPresentに求める音楽性そのもの。
・Present - "This Is NOT The End, part 1" (edit)
■Disillusion「Back To Times Of Splendor (20th Anniversary Remastered Edition)」 2024年
2004年の「Back To Times Of Splendor」の20周年記念リマスター版です。
2002年の楽曲2曲と、ライヴ2曲がボーナストラック収録されているので、買い直す甲斐があります。
1曲目の名曲「And The Mirror Cracked」のアラビアンなリフは、何度聴いても名曲だと感じます。
また、4曲目の14分を超える大曲のタイトル曲「Back To Times Of Splendor」の、叙情性のあるギターメロディと、印象的な歌メロ、狂的な雰囲気の後半の展開が同居する構成など、プログレッシヴな感性も素晴らしいです。
17分を超える本編ラストの「The Sleep Of Restless Hours」は、スケールの大きな広がるようなサビの歌メロが感動を呼ぶ1曲。
・Disillusion - And the Mirror Cracked (Remastered 20th Anniversary Edition)
■Children of Bodom「A Chapter Called Children of Bodom (Final Show in Helsinki Ice Hall 2019)」 2023年
初期の音楽性が好みのため、途中からアルバム自体を聴いていなかったのですが、あらためてアレキシ・ライホ追悼の意味も込めて、ラストライヴアルバムを購入しました。
中期~後期の楽曲もライヴ映えのする格好良さで、連続して聴いた後、ラストは12曲目の「Follow The Reaper」以降、初期の名曲が連続される構成に納得。
「Deadnight Warrior」、「Needled 24/7」、「Hate Me!」、「Downfall」に鳥肌が立ちつつ、最初期の「Lake Bodom」まで含まれているのは予想外の嬉しさ。
・Deadnight Warrior
■Nestor「Teenage Rebel」 2024年
メロディ、叙情性、歌声から伝わる熱い感情の昂り、様々な要素が自分がメロディアスなハードロックに望む魅力に溢れていて、素晴らしいです。
MVを観て最初は80'sリバイバル路線狙いなのかと思ったのですが、真摯に音楽を追求しているのがストレートに伝わりました。
Mizに楽曲を提供していた人だったりするのもびっくり。
・NESTOR - Teenage Rebel
■Daath「The Decievers」 2024年
何と2010年のセルフタイトルアルバム以来、14年振りの新譜。
デスメタルでありながら、クラシックからの直接的な影響を感じる楽曲に、多くのゲストによるギターソロと、中身の濃く聴き所の多いアルバム。
個人的には、Scar SymmetryのPer Nilsonや、Jeff Loomisの参加も熱いです。
・Daath - No Rest No End
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