掃除することが行動力を増す

「家の掃除や片付けをしないと、行動力が減る」、逆に言えば、「きちんと掃除をすることで、行動的な心境になれる」と言う話があります。

経験上、これは実際にそうだと感じるのですが、何故そうなるのかいくつか思い当たることがあります。


・ワーキングメモリの消費

ひとつは、人間のワーキングメモリは限られているということです。
一度に頭を使える容量には限界があるため、物が多過ぎてそれらが目に入り続けたり、「本当は掃除しないと」と思い続ける事に頭のメモリを使ってしまうと、その分、他のことに割ける余裕が減ってしまうと言う事です。

これはごく普通の想像で、同じ時間内に割り込まれることが多かったり、同時に複数のことをこなしたりすると、どうしても効率が落ちたりするでしょう。
それによって、疲れてしまったり、集中が必要な行動に移れなかったりすると言う事です。


・一日の決断回数の限界

もうひとつは、一日の決断回数の限界です。

「一日に人間が可能な決断の回数には限界がある」と言う説があります。
例えば、食事のメニューや、着る服なども一定のパターンに固定することで、決断の回数を他のことに回す、と言う話を聞いたことがある人も多いでしょう。

では、掃除とこの話の関係は何でしょうか?


掃除しないでいる部屋と言うのは、場所を通りづらかったり、物を置くスペースが無かったりすると、それだけで毎回、通る場所や、物の移動など考えることが、少しずつ蓄積されていきます。

また、もし慣れていたとしても、気になる乱雑さやゴミなどが目に入る状態です。
すると、「本当は片付けないといけないな、どうしよう。あとでいいや」のような思考を、たとえ無意識だとしても蓄積していると言えます。

これらの、決断とは意識していない、些細な決断の積み重ねが、一日の内で、他のことに回せるはずの決断回数を食ってしまい、結果として、行動力が必要な事に回す余裕を奪っているのではないか、と言うことです。

ちょうど、食事や服装をパターン化することで決断回数を減らすことの、真逆のことをしていると言えます。


・まとめ

単に、「暮らしやすい、気持ち良く過ごせる部屋であれば、行動的な気持ちになると」言う事も勿論言えるでしょう。
それに加えて、頭の負担を減らし、決断回数に余裕を持たせることが、結果的に、行動力を増すことに繋がるのではないか、と言う考えでした。

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