映画雑談|アカデミー賞って何がすごいの?各国の映画賞をまとめてみた
映画好きであれば必ず目に入る映画賞。
映画ポスターにも“◯◯賞受賞作”などとよく書かれているが、あれって実際どれくらいすごいことなのだろうか。
今回は、さまざまな国の映画賞とその受賞傾向を調べ、まとめてみた。
■各国の映画賞
映画賞は大きく、観客側(マスメディアなど)が与える賞と、映画製作関係者が与える賞の二種に分けられる。たとえば、最も有名なアメリカの「アカデミー賞」は映画制作関係者によるものだ。
アメリカ
〈アカデミー賞〉毎年3月
最も有名な映画賞。別名オスカー。
作品賞、監督賞など、25個の賞がある。
◎選定の特徴…製作者側の視点
〈ゴールデングローブ賞〉毎年1月
ハリウッドの外国記者協会が選出する賞。
アメリカの“映画とテレビ”を称える。
◎選定の特徴…大衆的な視点
イギリス
〈英国アカデミー賞〉毎年2月
イギリスで最も権威ある映画賞。
作品賞、監督賞などの賞がある。
◎選定の特徴…製作者側の視点
フランス
〈カンヌ国際映画祭〉毎年5月
最も権威ある賞はパルムドール。
※カンヌ、ベルリン、ヴェネチアは世界三大映画祭として名高い
◎選定の特徴…独自性・商業性
〈セザール賞〉毎年2月
フランスでアカデミー賞に相当する賞。
映画芸術技術アカデミー会員により授与される。
◎選定の特徴…製作者側の視点
ドイツ
〈ベルリン国際映画祭〉毎年2月
ドイツで代表的な映画祭。最も権威ある賞は金熊賞。
◎選定の特徴…社会性
イタリア
〈ヴェネチア国際映画祭〉毎年8月〜9月
世界最古の映画祭。最も権威ある賞は金獅子賞。
◎選定の特徴…芸術性
日本
〈日本アカデミー賞〉毎年3月
米国アカデミーの正式許諾を得て発足された日本アカデミー賞協会による映画賞。
◎選定の特徴…大衆的な視点
〈東京国際映画祭〉毎年10月〜11月
国際映画製作者連盟公認の日本の映画祭。
◎選定の特徴…製作者側の視点
〈ブルーリボン賞〉毎年2月
東京映画記者会制定による映画賞。
◎選定の特徴…製作者側の視点
■どの賞がすごいの?
毎年話題になる賞といえば、やはりアメリカの「アカデミー賞」と、フランスの「カンヌ国際映画祭」の二つだろうか。
ここからは主観的な意見だが、アカデミー賞は制作側にも大衆側にも人気の高い映画に与えられることが多く、“映画祭系”の受賞作品は比較的芸術性の高いものが多い傾向にある気がする。
個人的には後者の方に興味がある。過去のパルムドール受賞作品でも、『アデル・ブルーは熱い色』、『麦の穂を揺らす風』、『エレファント』、『パルプ・フィクション』など、好きな作品が多い。
好みの映画が多く受賞している賞から、新しく映画を開拓するのもおもしろいかもしれない。
■注目していきたい賞
カンヌ国際映画祭における「ある視点」部門は個人的に注目していきたい部門だ。若き才能を発掘するため、“特異で大胆な作品”を再選定し与えられる賞であるため、意外な掘り出し物を発見できるかもしれない。
また、アメリカには、その年に最も最低な映画に与えられる「ゴールデンラズベリー賞」というなんとも不名誉な賞があるらしい。ただ、一種のユーモアとしての扱いも強く、最低な男の役を演じた俳優や、異色すぎて惜しい作品なんかに与えられることも多いそう。
日本で言う芸人のトム・ブラウンや、ランジャタイ的なポジションだろうか?少し気になる。
■まとめ
こうして並べてみても、さまざまな映画賞が各国で開催されており学びになった。これからは自国の映画のみならず、もっともっと、世界中の映画が賞レースを飛び交うようになればおもしろい。
いつか、一位予想などもしてみたい。…まあ海外の映画だと、まだ日本では未公開のものがノミネート、なんてことも多くて悲しいのだが。
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